プロローグ
今作品の中には日本の伝統芸能として音舞双なるものが登場しますが、これは作者の創造物であり実在しません。あしからず。
日本古来から続く伝統芸能―――音舞双。
女性しか演じることは許されない稀有な芸能に昔から人々は魅了され続けてきた。
舞台に上がるのは2人か3人。
琴と小太鼓、篠笛に乗せて唄い、舞う。
恋を描いた演目は現代人にも親しみやすく、今も絶大な人気を誇る。
また、伝統芸能にしては短めの上演時間も人気の一つであろう。
しかし、音舞双を続けるのは安易なことではない。
音舞双には代々長女しか演じることは許されないという伝統があるからだ。
養子も許されない。
そのせいで今までにいくつもの家系が途絶えてきた。
今も音舞双を演じるのが許されているのはたった3家族しかない。
きらびやかな天皇家の恋模様を演じる花村家。
武家の力強くて儚い恋模様を演じる風本家。
庶民の純真で飾らない恋模様を演じる月村家。
3家が争い音舞双が途絶えないために演目は別々のもの演じる。
だからこそ、音舞双を演じる家系が閉ざされることは決して許されない。
そして音舞双の未来を担う跡継ぎが、3家共に高校生となっていた―――。
はじめて小説家になろうで連載もの!
更新少なめですがよろしくお願いします。