序章「神様に会いに」
はい、まだANCHORもアメのちクモリも
終わってないのにまた新しいの作って
しまいましたorz
終わってからにしろよ、と呆れながらも
是非読んでみてください。
「あーあ…アメリカ行きたいなぁ……。」
始まった。積木は溜息を吐いた。
小学生からの幼馴染(?)、加奈が朝の学校で
独り言のように言った。
「加奈さぁ、アンタ英語苦手でしょ?
イギリス行って何がしたいの…。」積木は
呆れながら言った。
答えはわかっていたが……。
「決まってんでしょ、彼氏みつけんのよ!」
加奈も積木に呆れながら言った。
なんで私が呆れられるのさ…。積木は
加奈をみつめ、思った。
積木は年齢が最低三十上しか興味がないし、
加奈は外国人(アメリカ、イギリス)にしか興味がない。
二人ともある意味いいコンビだ。
「一回でいいから行って見たいよ〜…、
それでぇ、○ム=○ルー○みたいな彼氏見つけんの!!」
いや、それは無理だろう。
積木はそう突っ込もうと思ったが、加奈が夢見る視線で
空をみつめているので放って置いた。
「あーあ、神様でも悪魔でもどっちでも
いいから私と積木をアメリカに連れてってくれないかなぁ…。」
うん、ありえない。
しかもなんで私まで入ってるの……。
────数日後────
「つーみーきっ!大ニュース!!」
加奈が朝から大きい声で積木の名を呼んだ。
「何よぉ、大声で呼ぶなっ。」
積木は耳を塞いだ。
加奈は早口でその大ニュースとやらを積木に説明した。
「木○町の廃校あるでしょ!アソコで
夢を一つなんでも叶えてくれる人が深夜0時に現れるんだって!」
いや、それはもはや人ではないよ、加奈。
第一うそ臭いにも程がある。積木は心の中で反論した。
「また……加奈騙されてるんだよ…、んな非現実的なこと
信じないほうが良いってば…。」
「違うよっ、ソレが嘘じゃないの!
三丁目の秋元さんもソノ人に天国に逝ける様願い事を
言って叶えてもらったんだって!凄いでしょ!」
凄いけどソレはヤバイ。ソノ人、人殺しじゃん。
「とにかく!今日早速行こうね!アメリカに行けるぅ、やったぁ!」
積木が困った顔で加奈をみてると、勝手に加奈が予定を決めてしまった。
「ちょっちょっと!勝手に決めないでよ!
そんな遅くに家抜け出せるわけないじゃん!
第一私の夢、アメリカに行くことじゃないし!」
しかし加奈は積木の言葉を遮った。
「大丈夫だって、小母さんには私から言っておくから!
今日早速積木の家行くね!」
ちょっと…、最後の言葉無視しないでください……。
そんな積木の言葉に耳を貸さず、加奈はアメリカへ行けるのを
信じ、夢をみながら外をみつめた。
───数時間後───
「小母さーん、こんにちは!」
加奈は元気に積木の母、久美子に挨拶をする。
「あらー、加奈ちゃん、こんにちは。
何時も積木がお世話になって…。」
久美子は笑顔で言う。
いや、お世話してるのこっちのほうだって…。
積木は突っ込もうと思ったが、加奈が久美子にすぐ
成り行きを説明したのでやめておいた。
***
「……というわけで、積木を暫くかしてもらえませんか…?」
加奈は今までの成り行きを説明し、言った。
加奈、そんな簡単に家出してもらえないって…。
しかし、そんな積木の思いを裏切り、久美子はすぐに顔を
輝かせた。
「アラァ、いいわねぇー、アメリカねぇ…、
英語勉強にもなるし!頑張ってきてね!」
いや…、ちょっと待ってください。
親なら深夜0時にソンナ怪しげな人に会いに行くって
言ったら反対しますよ、普通。
第一信じんな。
「やったねっ積木!アメリカ行けるよー!」
加奈は元気に笑顔を見せてくる。
だから行きたくないって…。
「でも、加奈ちゃんのトコは大丈夫なの?家でて…。」
久美子は心配そうに訊いた。
積木は久美子の言うように、加奈の親が心配してくれる
事を祈った。しかし、
「大丈夫でーす!親には前日に了解得てますので!」
加奈は元気にそういった。
積木は目の前が真っ暗になるのがわかった。
こうして、積木は加奈とともに、アメリカへ行くという
願いをもち、ソノ変な神だか悪魔だかわからない
者に会いに行くのだった……。