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カース ~親友と天使と化物と~  作者: 世良
2話 共闘者として
7/51

目的

「確認いたしました。報酬をお送りいたします」

 二階にある受付に行って報告をすると、いつもの言葉と一緒に部屋のカギを渡される。そして自分たちの部屋、303号室へ。中に入るとすぐそばにある四角い鍵入れに入れた。

 その傍から手のひらサイズの液晶パネルが出てきて文字を表示し始める。


・任務名、カース掃討

・報酬、1900E


 その表示を終えると残高表示がされる。


・残金50400E


 このエイル。この場所でのお金のようなもので様々な物に買えることが出来もので、部屋の家具や食品、カースと戦うための武器を買うことが出来る。注文すれば小さい物なら数秒、大きい物なら数分で部屋に届く。

 私はこのEを貯めなくちゃいけない。

 それは今、私はマキシムの共闘者だ。この共闘者にするのには多額のEが必要なのである。その額50万E。現在、残金5万4百E、残り44万9千6百Eをあと10ヵ月で支払わなければならないのが現状で、それでもだいぶ貯まってきた方でもある。

 私がここにやってきた9月。この月は一度も私は任務には出ていなかった。マキシムが頑なに連れて行こうとしなかったからだ。私も大丈夫と思って何も言わなかったんだけど……その月にEが貯まることは無かった。10月に入って、やっと折れて私も一緒にすることが出来るようになった。私は戦わなかったけど効率は上がった。おかげで5万Eまで貯めることが出来た。でも元々は3万Eあったので実際は貯めれたのは2万E。だけどこのペースでは確実に間に合わない。

 だからこそ今日、私はカースを倒そうと決心した。マキシムは不満げだけど、明らかにペースは上げていかないと絶対に間に合わない!


「明日はどうするの?」

 液晶パネルをのぞき見ながら聞くと、露骨に嫌そうな顔をしながら心配そうな声で小言を言い始める。

「本当に戦うのか? なあ?」

「うるさいなあ、私の勝手でしょ?」

「むぅ、絶対に無理はするんじゃないぞ」

 そう言いながら液晶パネルのボタンを押していき、明日の任務を入れた。

「明日も掃討任務?」

「ああ、回収もあるがさすがに難しいだろう」

「回収ねえ。やったことないけどどんなの?」

「戦闘は無いに等しいが非常に難しい。カースを倒された者を捕まえるだけと聞けば簡単、だが実際にやると対象が暴れて失敗しやすいんだ」

 そう言えば一緒にやる前は何度かやっていた気がする。終わった次の日はしんどそうにしていた、そんな印象がある。

「失敗したら罰金だよね?

 任務には失敗をしたら罰金を取られる。大体は報酬の2分の1となっている。

「そうだな。やっても良いが、やるか?」

「もうちょっと自信付いてからにする。でもこのペースじゃ無理っぽいけど大丈夫?」

「それは、まあ追々――」

 そう言いつつ液晶パネルを販売のページに変える。そして慣れた手つきでいつもの物を注文を始めた。

「あっ! また無駄遣い! 本当に間に合うの?!」

「大丈夫だ、階生が上がれば報酬も上がるから、な? それにアミがいるからこそ――」

 それぞれの階層ごとに住んている人を階生と呼ばれている。だから3階に居る私たちは3階生と呼ばれている。実績が認められれば部屋が上の階層へと移され、任務の難度も変わることになり、当然報酬も上がる。

 それを頼りにしているこの男、こんな性格だから貯まらないんだよ!。

 言い訳している男に助け船のごとくインターホンが鳴り商品が届く。残金を見ると5万E、4百E使って買ったものはここで買えるおやつのようなもの。毎日こんな調子で余計な物を買っているから9月は全然たまっていなかったわけで、10月は目を光らせて何度か阻止していたけど今回は失敗。さすがに向こうもこちらの隙が分かってきたみたい。次はちゃんと止めないとね。

 

 こんな調子でお金を貯めていく日々。払い終えれば私は正当な共闘者となる。もし、失敗したら私は研究対象になる。それがどんなものか分からないけど、きっと恐ろしいこと。そんなことにならないためにも。でも終わったら……ここに居る理由を終わらせよう。

 手がかりを見つけるんだ、サチの。

 

 

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