プレイヤーキルは現実より軽い
30分間、歩き続けた。
だが、プレイヤーどころか、モンスターにすら遭遇しない。
このゲーム、正式リリースされてから2ヶ月は経っているはずなのに。
もしかして、私のアバターってプレイヤー扱いされないからモンスターがリポップしないとかなのだろうか。
「ん?」
岩陰で何か光った。
次の瞬間、視界のほとんどが黒い物体で埋め尽くされる。
だが、マキナは目に入る直前にそれを掴んだ。
矢だった。
「おぉ、ようやく相手に鉢合わせたか」
マキナは鋭い眼差しを岩場に向ける。
すると、再び矢が向かってきた。
だが、マキナはあえて受け、その場に倒れた。
狙いは正確で、目の中に矢が捩じ込まれた。
ゆっくりと、視界の縁にあるHPバーが減っていく。
20分の1が今の攻撃で無くなった。
ゆっくりと、近づいてくる足音に耳をすませ、目を瞑る。
「よっしゃ! クリティカル入ったか!」
このゲームでは、モンスターもプレイヤーも倒されても1分間はオブジェクトとして残る。
そして、プレイヤーは相手のHPが確認できない。
後、3メートル。
「あ、死体撃ちになるけど、もう一発」
弓がギチギチと、しなる音を聞こえる。
「は?」
マキナは目を開き、即座に起き上がり、相手の首に噛み付く。
深く、深く、歯を食い込ませる。
「いっがああああああああああああああああああああ!! ばなれど!」
大きく体を動かすが、マキナは離れない。
次は8時に出す




