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壊れかけの断章

ひだまりのゆめ

作者: 石見の人
掲載日:2022/06/19

初めて見たときは花のような人だと思った


緩やかに歩く姿も

穏やかな話し声も

柔らかな笑顔も


私には縁の無い人なのだろうと思った

遠くに見える貴女は凜とした姿で

どこまでも響き渡る声で

目をそらすことのない力強さで


だから貴女のそばに居場所ができたとき

貴女の行く先を斬り拓こうと思った

暖かい手も

優しい眼差しも

風に遊ぶ足音も

乱れることの無いように


私には追いつけないと言うけれど

ならば貴女の憂いを払い、貴女が追いつくのを待とうと思った

私にはたどり着けないと言うけれど

ならば貴女の手を握り、一緒に歩き続けようと思った


今、振り下ろす剣の先

瞳の奥に見える、初めて見たときと変わらぬ力強さ

何にも揺るがぬ立ち姿と

いつからか聞こえるようになった貴女の声


貴女は先に行ってしまうけど

待っていてください

私もすぐに追いつきますから

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