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だれでも勉強が出来るようになる方法

作者: T.ムルソー

至極当たり前のことばかりだが、勉強の大切な基本。実行するかしないかがカギ。

だれでも勉強が出来るようになる方法


<はじめに>


 生活の多くは習慣で成り立っている。朝起きて、顔を洗って、朝食を食べ、歯を磨いて・・・・・これらは全て習慣である。「今日は顔を洗おうか、歯を磨こうか・・」などとその都度考えてから行動するということはまずない。

 同様に、勉強でも勉強が出来るようになる習慣というものがある。はじめから勉強が出来る人と出来ない人がいるのではなく、勉強が出来るようになる習慣を身に付けている人とそうでない人がいるのだ。このことに早く気付いて、勉強が出来るようになる良い習慣をしっかり身に付けることが大切である。


<勉強が出来るようになる良い習慣>


1 授業中、先生の説明を一言ももらさず聴くようにする習慣をつける。そのためには、よそ見や友達とのおしゃべりは絶対にしない。友達から話しかけられても無視するぐ らいの意志の強さが大切である。

2 その日その日の授業の予習、復習を確実に行う習慣(特に予習が大切)をつける。

●1,2が確実に実行できれば、塾は必要ない。むしろ、時間の分断とロスになる。


<予習・復習をすることがなぜ大切なのか>

 

1 なぜ予習が必要か


 人は、初めて目にしたり聞いたりすることよりも、二度目、三度目の方が抵抗なくすんなりと理解・吸収出来るものである。その日の授業で扱う内容を、前日にサラッと触れておく(具体的には教科書のその部分を読んでおくとか、単語や漢字を調べておくなど教科によって異なるが)だけで、授業での理解度が格段に違ってくる。

 また、予習をすることにより、自力で分かること、先生の説明を聴かないと分からないことがボンヤリとでも区別することが出来る。そうすれば、授業でどんな部分に注意して先生の説明を聴けばよいかの目的意識がもて、おのずと授業にも集中出来るようになり、授業が面白くなってくる。


2 なぜ復習が必要か


 (1)復習は記憶を確かなものにして、応用力を付ける

 人の頭脳は、物事を認識し記憶すると同時に、放っておくとそれを忘れていくという性質をもっている。もし、人が認識し、一旦記憶したことを全てそのまま記憶し続けるとということになると、その量は膨大なものとなり、頭がパンクしてしまう。だから、人は必要なものと不必要なものを選り分け、必要なものは記憶し続け、不必要なものは忘れていくようにしている。これは、誰でもがある時は意識的に、また、ある時は無意識のうちにやっていることである。例えば、ダイヤル式の鍵の番号は忘れてはいけないことなので頭の中で繰り返し反復して忘れないようにするだろうし、失敗して叱られたようないやなことは早く忘れようとする。

 記憶に関して科学的に考察すると、人の脳はあることを認識・記憶したその直後からそのことに関して急激な忘却(忘れ去ること)を始める。したがって、そのことを忘れたくないと思えば、そのことを頭の中で繰り返し反復する必要がある。反復することにより、その記憶は一定期間、あるいは一生の記憶として固定化される。このことを図であらわしたものが「忘却曲線ぼうきゃくきょくせん」と言われる。

  


【図 省略】


  

 

  曲線①=あることを予習で80%理解・記憶したとすると次第に忘れ始める。

  曲線②=翌日の授業を受けると、予習をした分容易に理解と記憶を100%に出来る。しかし、 時間 とともに忘れ始める。

  曲線③=家に帰って復習1をすると、簡単に記憶を100%に戻せ、忘れる速度もゆるやかになる。

  曲線④=復習2,3と繰り返すことにより記憶はほぼ100%の状態で固定化されるようになる。


 (2)復習で問題を解くことにより応用力が身に付く

 授業で理解したことを改めて整理、確認をする。理解したことに関連する問題をとくことにより、その理解をより深めたり応用する能力が身に付く。理解しただけでは本当の力にはならないし、試験の結果には表れにくい。

  

   ● 「予習をする」・・・・・「授業を真剣に受ける」・・・・・「復習をする」

 当たり前のことだが、どうも意志が弱くてと考えているうちはダメ。このサイクルを確実に習慣化出来るかどうかが全てである。


<各教科毎の予習・復習の方法>


<英語>


予習

*翌日学習する教科書の部分に目をとおす。

*新出の単語を単語帳に(市販の単語帳、英語のノートに線を引いて自分で作成したもの、学校で配布される学習ノートに載っているもの・・・いずれでもよい)書き出し、 教科書の巻末、あるいは辞書で意味を調べる。

*発音は授業でしっかり聞き取るようにする。

*新出の単語の意味が分かったところで、もう一度教科書を読み、漠然とでいいから意味をつかんでおく。


復習

*授業で扱った教科書の部分を何度も声に出して読む。何度も読んでいるとお経や歌を覚えるように暗唱出来るようになる。

*新出の単語のつづりを、見なくても書けるように何度も書いて手に覚えさせる。

*新出の文法事項に関する問題を解く。


<数学>


予習

*授業でやる部分に目を通し、例題を自力で解いてみる。自力では分からない部分があれば、その部分を中心に授業でしっかり聞き取るようにする。


復習

*授業を聴いても分からないことがあれば、その日のうちに友達や先生に聞いて完璧に理解するようにする。

*授業でやった部分に関する問題を解く(宿題が出ればその問題を、宿題が出なくても教科書や問題集の問題を解く。数学は理解だけでなく問題が解けることが大切。)


<国語>


予習

*授業でやる部分をあらかじめ読む。新出の漢字や語句をノートに書き出し、読みや意味を調べる。


復習

*新出の漢字はその日のうちに完璧に書けるようにする。ノートに書き出した漢字の部分は見えないようにして、読みの部分だけを見て漢字がスラスラ書けるようにする。

*文法的な内容(例えば接続詞、動詞の活用、敬語・・・等)についてはそれに関する問題を解く。(文法は、問題を解くことにより理解が深まる。)


<理科>


予習

*理科の勉強は実験が主なので、翌日の授業で扱う教科書の実験の説明部分をしっかり読んでいく。


復習

*授業で扱った実験に関する問題を解く。


<社会>


予習

*翌日の授業で扱う教科書の部分を読んでおく。


復習

*授業で扱った教科書の部分にもう一度目を通して、暗記すべきこと(人物名・地名・ 年号・事件名・・・・等)をしっかり暗記する。

*授業で扱った部分に関する問題を解いてみる。



●予習・復習が必要なのは主に上記の5教科である。その日によって5教科全ての授業 があるわけではないだろうから、予習に必要な時間は1日に30分~1時間程度、復 習に必要な時間は一日に40分~1時間程度だろう。

●各教科の復習で問題を解く部分は、あるまとまった学習内容が終わった時点でまとめて解くようにしてもかまわない。

●予習で、理科・社会のように教科書に目を通しておくだけよいものは、時間がなくて 前日の家庭学習で出来なかったときは、当日の授業が始まる前とか、休み時間にざっ と目を通すだけでもよい。

●各教科、それ程厚くない適当な問題集を用意することが必要である。(学校で配布されればそれを活用し、1つの教科で問題集や参考書を複数もつのは避けた方がよい。)

●全ての教科に共通して必要な能力は「国語力」である。文章を読んでその意味を的確に把握する力(読む)、考えていることをまとめて的確に表現(書く)(話す)する力、話を聴いてその内容を的確に把握する力(聴く)。人間の知的な営みは全て「言葉」を媒介として行われるからである。この国語力をつけるためには、日頃の読書量が物を言う。一冊の本を一気に読むということは難しいだろうから、少しずつ読みつないでいく習慣をつけるとよい。(難しい本でなく、一番興味のあるものから)


一番の要は、予習することの効用である。これはすべての学習において言えることである。

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