独りで生きる若者へ
孤独な 夜空の 星月に
すべらす 綴りは 涙の跡
独りで 生きる 若者に
寄り添える 歌は ララバイくらい
触れたドアノブは 冷たいままで
ぼくの哀しみに よく似ていて
街の灯りは 宵闇に浮かんで
いつまでもまぶたに ちらついて
あのとき 放した ママの手は
運命の ささやかな いたずらで
大人に なった ぼくの手は
今でも 温もりを 探している
いつか光は 隠したままの
傷に静かに 染みわたる
癒えた心は はぐれたままの
誰かの嗚咽に 響き渡る
大きな 宇宙の すみっこに
芽生える 小さな 孤独の種
それでも ぼくは 生きていく
転んで 起きて 生きていく