ポイズンシーサーペント
ミラとパーティーを組んだ俺達は準備の為に必要な物を買いにきていた。まず、最初に買うのはもしもの時用の解毒剤だ。今回討伐する。ポイズンシーサーペントは強力な猛毒を持っているので準備を怠ると命に関わるのだ。それから魔力回復薬などを買った後俺は対策を練るためにメラさんにポイズンシーサーペントの特徴を聞いて見る事にした。
「ミラさん、ポイズンシーサーペントは強力な毒を持っている以外に何か特徴は有りますか?」
「そうね、私も実際に買った訳ではないから詳しくはないけど聞いた話では見上げる様な巨体なのに素早くて身体を覆っている鱗が相当な硬いそうよ。これでSランクの魔物にならないのが可笑しいくらいね。今更だけど二人だけで勝てるかしら?」
「確かにそう聞くとAランクの魔物ではないですね。でも勝てない事はないと思います」
いくら鱗が硬いと言っても俺にはオーラや魔力、仙術での強化があるので余程の事がなければ問題ないだろう。最悪適応する剣を使えばなんとかなるだろう。
「そこまで言うなら大丈夫でしょうけど無理は辞めてよね。周りから見たら私があなたに無理矢理やらせた様に見えるかもしれないから」
「大丈夫ですよ、最近は自分の全力がどれくらい出来るのか分かってきましたから」
「それってアルクが全力が出せる程の相手が近くにいるって事?」
「はい、居ますよ(分身)」
「まぁいいわとにかくどうやって連携を組んで攻めるか考えましょ」
「そうですね」
それから俺達はポイズンシーサーペントを倒す為の連携を考え始めた。
俺達は今ポイズンシーサーペントがいる湖に向かっている。連携についてはミラの攻撃では硬い鱗に阻まれて攻撃が通じない可能性が高いので俺がメインに攻撃し、ミラが援護する事に決まったので早速向かっているのだ。因みに俺も今向かっている湖には行った事がないので徒歩での移動だ。···まぁ、近くまでは転移で移動したけど。
それから暫く移動していると目的の湖に着いた。ポイズンシーサーペントがいると思われる湖は澄んでいてとても魔物がいる様には見えない。
「本当にこんな綺麗な湖にポイズンシーサーペントが居るのかしら」
どうやら同じ事を考えていたらしい。だが
「俺もそう思いましたが湖の底の方で気配察知のスキルに大きな反応がありましたので居るのは間違いないと思います」
「アルクの気配察知はそんな底の方まで分かるの?私の気配察知じゃそんなに分からないわ」
「問題はどうやって陸におびき寄せるかですね。流石水中での戦闘は難しいので」
「逆に水中で倒せたら可笑しいわ。そうね、湖の底となると私の魔法もそこまで届くか分からないわ」
「そうですね。俺が斬撃を放つか、転移して斬り付けて挑発するかですね」
「そんな無茶苦茶な方法でやる人がどこに居るのよ!」
「ここに居ますよ」
「とにかく、その方法は却下で!」
「じゃあ、どうしろと···あっ!」
「どうしたの?また無茶苦茶な方法でも思いついた?」
「俺が考える事を全部無茶苦茶みたいに言わないで下さい。今回はちゃんとした方法です」
「何よ、その方法って?」
「まぁ、成功するかは分かりませんがやってみた方が早いので早速やってみます」
その方法とは威圧だ。あれから俺も強くなってるしスキルレベルも上がっているので挑発には丁度いいだろう。勿論、ミラさんには影響がない様にコントロールするので問題ない。早速俺は湖の底に向かって威圧のスキルを発動する。それから威圧して少し経つと段々湖に波が立ってきた。
「な、なに?」
「どうやら成功の様ですね」
「あなた何したのよ」
「ただ、威圧のスキルを使っただけです」
そこまで言うと湖から大きな音を立てて巨大な物体が陸に出て来た。その巨大な物体をよく見ると毒々しい紫色の斑点模様があり、身体は細長くたくさんの鱗が付いているヘビがだった。予想通りポイズンシーサーペントだが思っていた以上に大きい。俺達よりも何倍もの大きさがある。その眼には明らかに怒りが宿っている。ちょっと挑発しただけで苛立ち過ぎではないだろうか。そこまで考え、俺はミラに声を掛ける。
「ミラさん、作戦通り行きましょう」
「わ、分かったわ」
こうして俺達の戦闘が始まった。
まず、俺はオーラを身体と武器まとって強化する。俺のオーラはスキルレベルは最大だがスキルはあくまで補助なのでずっと訓練してきた俺のオーラは更に強くなったいる。俺はオーラを纏い終わると同時にものすごい速さでポイズンシーサーペントに向かって斬り付ける。ポイズンシーサーペントは俺のいきなりの接近に反応が遅れ、身体を斬り付けられる。だが、思ったよりもポイズンシーサーペントの鱗は硬いらしく深手を負わせるつもりだったが少し深く切れた程度で痛がってはいるが余り堪えた様子には見えない。もし、この鱗がもう少し柔らかければ相当な深手を負わせれたのだが残念だ。でも俺の攻撃が効くことが分かっただけでも収穫だ。また、オーラに加えて魔力でも強化すれば倒すのは簡単だろうが今回は出来ればどちらか片方だけでいきたい。
「···すごい」
後ろからそんな声が聞こえるが今は気にしない方が良いだろう。
すると、ポイズンシーサーペントが口を開いてこちらに突進してきたが俺はそれをすれすれで交わしてそのまま敵を斬りつける。ポイズンシーサーペントは斬りつけた俺を攻撃しようよ身体を捻ろうとするががそこで後ろから魔法を受けて失敗に終わる。ミラの火魔法の援護だ。それからは俺が攻撃してミラが援護し、魔法をくらって標的をミラに代わるとまた俺が攻撃するといった攻防を暫く続けポイズンシーサーペントに的確にダメージを与えて行く。するとポイズンシーサーペントを大きく息を吸う仕草をしたかと思うと紫色の息を俺に向かって吐き出してきた。俺はいきなりのブレス攻撃に驚いたが仙術の縮地を使って毒のブレスの範囲から逃れる。
「アルク、大丈夫?」
「はい、問題ありません。まさかブレスは予想外でした。またあの攻撃が来ると面倒なのでもうそろそろ終わりにしましょう」
「え?もう終わらせられるの?」
「はい、次で終わらせます」
俺はミラにそう言うと縮地で一瞬にしてポイズンシーサーペントの近くに移動する。それから俺はオーラを全開にし氷魔法を剣に纏わせてポイズンシーサーペントの首に向かって剣を振るい、ポイズンシーサーペントの首を両断する。首を切断されたポイズンシーサーペントは血を雨の様に吹きながら倒れピクリとも動かなくなった。
「ミラさん、終わりました」
「すごいわね。あの大きな首を両断するなんて」
「そうですか?ありがとうございます」
「けど、首を両断出来るなら始めから出来たんじゃない?」
「·····」
「まさか、わざととか言わないわよね?」
そう言ってミラがジト目を向けてみる。
「そ、そんな訳ないじゃないですか。敵の動きが鈍るのを待ってたんですよ」
「本当かしら?」
「ほ、本当ですよ」
本当はミラが言った通りポイズンシーサーペントみたいな大きな相手とは余り戦闘経験がなかったからわざと長引かせていたので必死に平常を装う。
「まあ倒す事が出来たからいいわ。それよりこのポイズンシーサーペントの死体どうする?」
「それなら、俺の空間魔法に収納してギルドで売ってお金を山分けしましょう」
「こんなに大きなものを入るの?」
「はい、容量は最大魔力量に依存するので」
「分かったわ、じゃあ、王都に帰りましょ」
それから俺達は王都に戻った。
「今日はとても楽しかったです。ありがとうございました」
王都に戻った後お金を二人で分けた後俺達は別れの挨拶をしていた。
「こっちこそ、今日は貴重な体験が出来たわ。ありがとう。また、いつか一緒に依頼を受けましょ、じゃあまたね」
「はい、またいつか会いましょう」
そう言って俺達は別れた。
一話に終わりませんでした。




