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ティアの誕生日

Aランク昇格から少し経ち明日はティアの誕生日だ。この世界では5歳と10歳、成人になる15歳しか祝わないらしいが俺が生まれた大切な日だから祝おうとアルベルト言った事でうちは誕生日を毎年祝う様にしている。(まあ、王族の誕生日は毎年パーティーが開かれるが···。)因みにティアを驚かせる為に俺がAランクになった事は言ってない。そして今俺は王都でティアの誕生日プレゼントを探している。実はプレゼントに何をあげるかまだ決まっていないのだ。考えたのがティアがまだ持ってない魔法を補助する杖だが女の子の誕生日プレゼントに武器はないと思ったので却下だ。そういう事で今俺は王都を散策してプレゼントを探しているのだ。


それから暫くプレゼントを探していると一つの店が目に止まった。魔道具屋だ。魔道具とは名前の通り魔法の道具だ。例えば俺が使っている空間魔法の収納の代わりに使われるアイテム袋がある。まぁ、魔法と違ってアイテム袋は入る容量(魔法の収納は魔力量に依存)が限られており、時間も経過するがたくさんの物が入れられるだけでもとても役立つので高価だが持っている人も多い。一瞬俺が付与魔法で魔法を付与した魔道具を贈ろうとも考えたが殆どの魔法を使えるティアに魔道具を贈っても意味がないので却下だ。···妹が優秀過ぎて贈る物が見つからない。その後も色々見て回ったが余り良い物は見つからなかった。どうしようかと考えていると思ったよりも時間が経っていたらしくお腹が空いてきた。ん?そこで一つの物が思い浮かんだ。そうだ、何も残る物を贈らずとも喜んでくれる物を贈ればいいのだ。この世界では甘い物が少ないので甘い物なら喜んでくれるはずだ。それにティアは甘い物は大好きだったはず。誕生日ならケーキを作るのが良いだろう。さっき言った通りこの世界では甘い物は高価で値が重なるが冒険者として相当稼いでいるので微々たる物だ。こうしてティアに贈るプレゼントはケーキに決まった。



ティアの誕生日当日、俺は昨日ケーキを作ると決定して買って来た材料を使ってケーキを作る事にした。何としてでも夜に行う家族内でのパーティーまでに上手く作らないといけない。早速俺はティアに内緒でこっそり厨房を屋敷の料理人に借りケーキ作りを始める。


結果としてはケーキ作りは成功した。まぁ、何度も失敗したがなんとか上手く作る事が出来た。作ったケーキは生クリームを付けたフルーツがたくさん付けたケーキだ。本当はイチゴのショートケーキにしたかったのだがイチゴが見つからなかったのでフルーツケーキにしたのだ。それに生クリームと言っても本当の生クリームは見つからなかったので牛乳とバターやその他の物を使って代用出来る物を作った。何故、料理にここまで詳しいかと言うと実は前世の親が料理人をしていて料理についてはある程度叩き込まれたのだ。


遂にティアの誕生日パーティーが始める時間になった。時間は夕食の時間だ。机にはたくさんの料理が並んでいる。(俺も手伝った)全員が揃ったのでアルベルトが声をあげる。


「みんな知ってると思うが今日はティアナの誕生日だ。改めて祝う。ティアナ誕生日おめでとう」


「「「「おめでとう(ございます)!」」」」


家族でのパーティーと言ったが勿論屋敷の使用人も参加している。


「皆様、ありがとうございます!」


こうしてティアの誕生日パーティーが始まった。

パーティーは順調に進んで行き、遂にプレゼントを渡す事になった。まずは母親のシェリアからだ。


「ティアナ、改めて誕生日おめでとう。これがプレゼントよ!」


シェリアはそう言って包みを渡す。


「ありがとうございます。あの、お母様開けてもいいですか?」


「良いわよ」


シェリアから返事をあげるとティアは嬉しいそうに包みを開けた。中に入っていたのは髪飾りだった。紫色をしていてティアの綺麗な黒髪に似合うだろう。


「ありがとうございます!」


次にアルベルトだ。


「俺からはこれだ」


そう言ってアルベルトは杖を渡した。


「ありがとうございます」


それにしても娘の誕生日に武器とはアルベルトはもしかして脳筋なのだろうか。自分も思い着いた事は置いて置いてアルクはそんな事を考える。

そして次は俺のプレゼントだ。


「俺はみんなみたいに残る物ではないがこれだ」


そう言って俺は空間魔法の収納から冷やして置いたフルーツケーキを出す。


「ティアは甘い物が好きだから口に合うと良いんだか」


「いえ、ありがとうございます。食べて見ても良いですか?」


「ああ、その為に作ったんだ。是非食べてくれ!」


「はい!」


そう言って俺はケーキを均等に切りティアに食べる様に促した。ティアはそれをフォークで細かく切り口に入れた。


「美味しいです!お兄様!」


「そうか?そう言ってもらえて嬉しいよ」


どうやら好評の様だ。それからは美味しそうに食べているティアを物欲しそうに見ていたみんなにも分けて上げてみんなでケーキを食べてパーティーは修了した。


パーティーが終わり、寝る前にティアが俺の部屋に来た。


「ティア?どうしたんだ?」


「お兄様、今日はありがとうございました」


「誕生日なんだから気にしなくてもいいぞ」


「そうですがありがとうございました。それと、その···」


「ん?まだ何かあるのか?今日は誕生日なんだから無理せず言っていいぞ」


「あの、今日は昔みたいに一緒に寝てくれませんか?」


俺がそう言うとティアが小さな声で言った。勿論一緒に寝るとは添い寝の事だ。俺は妹に手を出すシスコンじゃない。だが、かわいい妹が折角頼んできたので了承する事にする。もう一度言うが俺は断じてシスコンではない。


「ティアはいつまでも子供だな。今日だけだぞ?」


「はい!」


それからその日俺はティアと一緒の眠りに着いたのだった。

ケーキ作りの過程は説明が難しいので省きました。

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