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いつの日か積立

作者:

いつか訪れるかもしれない大切な時のために行動する主人公のお話。

小学生の頃、

自分もいつか好きな人ができて

家庭を築くのだろうなと思った。


そんなことを暇さえあれば、

いつも妄想していた。

恋人とのデート。

結婚して家庭を持った自分。


「いつか、未来の家族のために」

と思い、お年玉やおこづかいを貯金しはじめた。


恋人が出来たときのためにデート資金積立。

結婚した時の結婚式のために。

子供が生まれたときのために。

『いつの日か積立』である。


しかし現実は、

20になっても恋人はできず、

30を過ぎてもできず、

40過ぎからは仕事以外で異性と

話す機会はほとんど無くなった。


『いつの日か積立』は

社会人になってからは投資にもまわしていた。

今では数億円にもなっている。

未だに1円も使っていない。


自分は今年で60歳になる。

どんどん歳をとっていく自分と

あの頃に思い描いた理想の乖離で

精神的におかしくなった時もある。

いっとき、

犯罪に手を染めそうになった。


そんなときは

「自分に子供がいたらどうする?」

と、妄想した。

「子供に誇れる親でいたい」

という答えが、自分に理性を取り戻させてくれた。


それにしても、

いつになったら『雷に打たれる』のだろうか。

運命の人と出会ったときに使われる

『雷に打たれたような』という比喩表現。

それを本気にしている人の話でした。

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