第3話 もう3人の幹部
『俺の名は炎玉。神の王だ。アオイ、俺の力を借りられるなんて有り難く思えよ。まあ、それはさておきお前、神という存在を知ってるか?』
僕の能力によって現れた男は、自分をそのように名乗った。
神を、知っているか?たしかに知っている。それがどうしたというのだ。
『なんだ?お前まさか、神を知らないのか?』
「存在は知っています。でも、実際にいるとは…」
『ほーん。…おかしいなぁ。ま、いいか。神が存在しないとでも思ってたのか?笑える話だ。お前らが住んでる星でさえ、神のおもちゃだってのにな。ははっ。
それで、神についての話だ。うーん…でも長くなんだよな。どうする、サスタ。あそこの奴らの自己紹介先にするか?』
「ああ、そうですね。呼んできます」
神についての真実が知れるかと思ったが、あっちの方でだべっている人たちの自己紹介が先のようだ。
「アオイ、こいつらがワタシたち以外の幹部だ。よろしく頼む」
ほんの少しして、サスタさんが3人の男女を連れてきた。3人の内、白に黒のラインの入った髪をした女性が初めに自己紹介を始めた。
「アオイ、初めまして。私は陽織のバディ的な存在の、ソフィアです。能力はモノの形を自在に変える、というもの。器はこの黒い髪の毛。よろしく」
「よろしくお願いします」
「ソフィア終わった〜?じゃあ、次は僕の番だね〜!!」
ソフィアさんの自己紹介が終わると、ソフィアさんの後ろに待機していた、真紫の髪をした男が割り込んできた。
「僕の名前は、ユーリ!!能力は盲毒で〜器はこの鋭利な〜針っ!僕は〜レアのあ・い・ぼ・う♡…えっと〜君は、アオくんって呼んで大丈夫かな?大丈夫だよね!」
「え、あぁ、別に大丈夫です…よ」
変な人だな、ユーリさん…レアさんの相棒なのか…
「おい、ユーリ!!!てめえ、気色の悪いこと言ってんじゃねーよ!!」
さっきまで気絶してたはずのレアさんがいきなり起きて怒鳴り散らし始めた。まぁ、気色悪いのには同意できる。
「えっへへ〜」
「ユーリ、そろそろいいか?」
ユーリさんの更に後ろから、冷たい目をした男が顔を出した。
「ん?あ、サクくん〜!いいっよ〜!」
彼の名前はサクと言うらしい。彼は僕のことをチラッと見ると、口を開いた。
「俺はサクだ。能力は血液操作、器はこのつけ爪。…以上だ」
なんて淡白な……
そう思ったとき、サスタさんがやってきてサクさんの肩に手を置いた。
「あとサクはワタシの補佐でもあるんだ。口下手なやつだが仲良くしてやってくれ」
「仲良くは…あまり…」
サクさんは眉を顰めたが、サスタさんはどうでも良さそうに無視し、僕の方に目を向けた。
「それで、本題の神についてだが、長くなるから覚悟して」
ついに、ちゃんと神について教えてくれるようだ。
「分かりました。長くても構わないので、教えてください」
「ああ、じゃあこの世界の誕生から語らないとな…」
そして、神と世界の話が始まった。
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