不思議な本と奇怪な授業
趣味なので、文章などは稚拙でしょうが、よろしくです。
今日も温かい風呂を用意して待っています、くつろいでってね。
人間はいつもこうだ。気づいた時にはすでに盤上に立っている。そして熟考している間に完結してしまうのかもしれない。今になってそう思う。
「だカラコそ、喉カラ手ガ出る程アレガ欲しい」
人間からは到底出るはずもない壊れた声で。彼女はそう言った。
魔道学校の暮らしは悪くなかった。というのも、私みたいな「バケモノ」は他人に虐げられるのに慣れていたせいだった。それに、私には国と最愛の弟を守るという大きすぎる使命がある。「あいつらにかまっているほど暇はない!」と、つい声に出してしまった時だった。そんな私のことを怒りながら見つめる少女がひとり。
「もぉー、ラナはいつも人の話を聞かないね!あたしだっていきなり本と契約しろ、なんて先生に言われたら困っちゃうのにー。今は能力持ちのあんただけが頼りなんだよ」
「ごめんって。私はどういうわけか、契約者ではないのに生まれつき<破壊>が使える。正直、教えてやれることは何もないんだよ」
私はまた冷たく接してしまった。ただ、この発言に嘘はない。実際、ここ500年の間に私のような人が急増しているらしい。私が嫌な目で見られる理由の一つだ。
「そうだよ、そのせいで小さい頃はよく弟さんにお世話になってたくせにー。今じゃ立派なお姉さん。気性が荒いのは治ってないけどねー」そうやって親友のレイは高らかに笑っていた。
「まあ、今日の授業で詳しいことを学ぶと思うから。それで勘弁してくれ」
「でもあの先生でしょ、なんか気分悪い」
「そうか?いい教師だと思うがな」
「あの先生の言ってることは間違いじゃないんだけど、なんか重みが違うんだよ。妙に心に響く感じ、あれが気色悪い」
「お前なー、教師だってそんなことっ」
私がそう彼女に反論しかけた時、チャイムが教室に響いた。
小説は人の心を少しでも楽にできたら儲けものです。
以上、ヒノキ風呂でした。
あと、修正入りました。