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魔法少女かえで@agent 〜35歳サラリーマンが魔法少女やることになりました〜  作者: そらり@月宮悠人
第二章

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彩希の誘い

 梶谷の行方も気になって仕方ないが、今の俺には最重要課題が2つある。一つは本業の有栖川プロジェクト。そしてもう一つはもちろん――


〈はい! そこでターン!〉


 東山のオンライン・レッスンがいよいよ始まった。タブレット端末を台に固定してビデオ通話アプリで確認してもらう。

 通信量を気にせずネットを使えるのは本当に素晴らしいことだ。おかげでついつい無意味に動画見たりネットサーフィンしてしまう。ぷに助と理事長に感謝しないとな。


〈ターンのタイミングが少しズレてるわ。あとで参考動画を送るから確認しておいてね〉

「はぁっ、はぁっ……はい!」


 レッスン初日からけっこう飛ばすものだから息が上がる。魔法少女モードはフィジカルが強化されるから普段以上の力が出る。しかし持久力は大差ない――というより元の体をベースにしているらしく、元々の持久力が無いから魔法少女モードでも変わらないようだ。


〈かえでさんはスタミナも課題のようね。トレーニングメニューを少し変更しましょう〉

「うぅ……すみません」

〈大丈夫よ、トレーニングすればスタミナは付くから。それに、ちゃんとやれば美容にも健康にも良いし、もっと可愛くなれるわよ〉

「そう……なんですか?」

〈ええ、だから一緒にがんばりましょう〉

「はい!」


 一瞬、本当に嬉しいって気持ちになって思わず良い返事をしてしまった。俺自身は美容にそんな興味ないのに。

 そういえば最初に変身した時も、ぷに助のこと可愛いー! って抱きしめてたよな。時々そういった女の子な一面が自然と出るっていうか……これも魔法少女モードの影響なのか?


〈今日はここまでね、動画と新しいトレーニングメニューを送るから確認しておいて。それと今週末にはスタジオでレッスンだから。じゃあまたね!〉

「はい、お疲れさまでした」


 ビデオ通話を終了するとすぐにメイプルを呼び出す。


「近くに魔物はいる?」

『3キロメートルほど離れたところにランクBの中型がいます』

「よし、それ行こう!」


 シャワーを浴びる前に魔物を倒しておかないと、()()姿()()()()シャワーしなければならない。それだけは避けたい。

 飛んで行くと、なにやら挙動不審なカバっぽい魔物がいた。


「なんだあれ……?」


 アナライズすると、どうやら警戒心が強くて逃げ足が速い魔物のようだ。……カバってそんなに足速いのか。


「まあいいや、遠くからサクッと終わらせてやろう」


 遠いからクイックドロウである必要はない。ゆっくり意識集中(コンセントレーション)して、一日中頑張って整理した(みち)を使ってみるか。

 綺麗に星が回転して魔法の杖が強く光る。


「ピュアラファイ!」


 白銀の閃光が空を走り夜空を白く照らす。()()()()()()()()()をほとんど力を入れずに撃てた感覚だ。今までいかに魔力を非効率に使っていたのか分かる。


《魔物を浄化しました。70MPがチャージされます》

「これはすごいな……」

 

 小さな魔力で最大効率の魔法をクイックドロウにより一瞬で撃てる。これは気持ちいい……楽しい。

 しかも閃光のような攻撃だから、以前応援で倒した亜音速移動できるポルヌスのように俊敏な魔物も遠くから瞬殺できてしまう。


『お見事です。マスター』

「頑張って整理したかいがあったよ」


 マンションに戻って魔法少女モードを解除するとシャワーを浴びる。サービスシーンを期待してる読者には申し訳ないが、俺には刺激が強過ぎるんだ……。


「ふぅ、サッパリした」


 冷蔵庫からビールを出して(あお)るように飲む。


「くぅー……生き返るなぁ」


 昼は有栖川のプロジェクト、夜は東山のレッスン。ここ数年で一番充実している。――よく考えたらどっちもティーンエイジャー絡みだな。

 どっちかが彼女だったら人生勝ち組なのになぁ……。


「ん?」


 メインのスマホから通知音がして見てみると、彩希からだった。


「えーと……今週末に食事か。夜はレッスンあるからなぁ……。まあ昼間なら」


 返信すると、すぐにランチOKの返事が来た。


「そういや(ゆかり)はどうするんかな?」


 でもゆかりについては訊かれてないよな。訊かれてないのに「紫にも話しておく?」なんて失礼になるのか……? あれ? 二人きりってこれ……。


「デート?」


 いやいやいや、落ち着け冷静になれ。いくらなんでも違うだろう。確かに俺のこと気に入ってくれたっぽいけど、いくらなんでも20歳くらい歳の離れた女の子とデートなんてそんな――


『紫ちゃんは? 恋バナとかないの?』

『私は……恋というのが、よく分からないので』

『あー、そういうタイプかぁ。じゃあ気になる異性とかは?』

『気になる……』

『年上とか年下とかは?』

『そう……ですね、どちらかというと年上でしょうか』

『あー、やっぱりね! 分かるー』


 ――そういえば紫とそんな女子トークしてたな。ということはだ、彩希も年上好きで俺はまさに彩希のド真ん中ストライクってことか? 個人的に仲良くしたいって、そういうことなのか!?


「あ、続きが……」


 そこには「じゃあ、()()()()()()()()()()()()()」と書いてあった。


T o be continued→

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

応援よろしくお願いします。


お風呂上がりのビール、特に夏は最高ですよねー。

彩希から食事デートに誘われた楓人はどうなるのか!?


さて、活動報告にも書きましたが累計PVがついに10万を突破しました! ありがとうございます! 次は100万PVで報告をしたいですね。我慢できずに活動報告とかでハーフミリオンの報告しちゃいそうですが。笑

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