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魔法少女かえで@agent 〜35歳サラリーマンが魔法少女やることになりました〜  作者: そらり@月宮悠人
第三章

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学院の異変⑬ 新たな異変

 ――あらすじ。

 歌詞に悩んでいた楓人のところに隊長モードの御坂舞彩が来て“お仕事”へ行くことになり、そこで学院の異変に気づく。

 魔物の波状攻撃、一般生徒の洗脳被害、待ち伏せなど明らかに計画的な襲撃を受けた楓人は必ずニューラを倒すと決意する――。


 *   *   *

  

 乃愛か舞彩に感染した可能性のある洗脳魔法は術式を組み込んだピュアラファイで解除できる。それより問題なのは、なぜ感染魔法なんて特殊な手段を取ったのか。

 学院内部に潜入しているなら、一般生徒にやったように洗脳魔法を掛ければ済むだろう。


「待てよ? メイプル、まさか私も感染したなんてことは……」

〈いえ、感染は確認できません〉

「そっか」


 ということは、一般生徒には感染魔法じゃなく通常の洗脳魔法を掛けたのか。なんでわざわざ感染魔法を織り交ぜる必要があるんだ? 一般生徒にも感染魔法を仕込めばそれだけで結界は落とせるだろ。


「山田さんに相談してみるか」


 山田さんなら何か知ってるんじゃないかと思ったんだが……。魔法通信が通じない。何度試しても応答がない。


「これって……」


 三ツ矢女学院に初めて来た時に魔物に襲われ、花織さんに助けを求めようとして通信が通らなかった時と同じだ。

 あの時は花織さんが忙しいだけだろうと思ったが、これは明らかな通信妨害だ。


「魔法通信ってそんな簡単に妨害できるのかよ。じゃあスマホで……こっちもダメか!」


 魔法通信と電波通信の両方を妨害? 魔法通信はともかく電波妨害なんてバレたら……いや、学院では携帯電話は持ち込み禁止で使用不可だ。職員が使ってたとして、電波妨害されたとして短時間なら単なる障害としか思われないだろうな。

 敵は三ツ矢女学院の情報に精通してるのか? まさか、学院側に敵のスパイがいる?


「いや、今は洗脳魔法を解除することが優先だ」


 思考を一旦放棄して上空へ向かう。あれだけいた魔物はほとんど消えていた。


「すごいね、もう片付いたんだ」

「ふふん、誰がいると思っているんですの?」

「有紀寧先輩、さすがですね!」

「でもー、有紀寧先輩、途中で私たちに丸投げしてませんでしたー?」

「乃愛さん、誤解を招くような言い方はよしてください。私はランクAに集中していただけですわ」


 有紀寧さんが反論していると、「有紀寧先輩てね、実力はあるんだけどスタミナがなくて、だからこういう長時間の戦闘はあまり向いてないの」と陽奈がこっそり耳打ちして教えてくれた。

 

「それより、大事な話があるんだ」

「なーに?」

「なんですの?」

「乃愛か舞彩のどちらかに、感染魔法が掛かってる可能性がある」

「えー!? あたしに!? うそー!」

「でも、どこで?」

「陽奈を助けた時だと思う」

「私を?」

「そう。あの時、異空間に閉じ込めるのが敵の罠だと思ってたけど、本当の罠は陽奈に仕掛けられてた感染魔法のほうだったんだよ」

「なるほど。感染魔法は一定範囲内に一定時間いると感染しますから、そのために異空間を閉じたんですね」

「えーとぉ、だったらあたしかなぁ」

「乃愛が?」

「あたしー、陽奈ちゃんの状態を見るのに触ってるし」

「分かった。解除の魔法撃つから、動かないでね」

「はーい!」


 乃愛に向けて解除術式を乗せたピュアラファイを撃つ。と、またもや北見校長から至急来て欲しいとの連絡が入った。


「緊急事態だ! 様子のおかしい生徒が4人現れたって!」

「4人もー!?」

「ということは、魔物が現れたんだよね?」

「スキャンします!」


 陽奈の一言を聞いて、水鳥がすぐに探知魔法で魔力を探る。


「……ダメですね、反応ありません」

「洗脳魔法を掛けてすぐに異空間に潜ってるのかも」


 いったいどうやって魔法を掛けてるんだ? これだけ派手に動いてるのに影も形もない。気配すら掴めないなんて、あり得るのか?

 それともニューラは結界の外にいる? なら、どうやって洗脳魔法を掛けてるんだ?

 

「それよりー、早く生徒助けに行ったほうが良くないー?」

「そうだ! 4人で手分けして向かおう」

「危険です! 魔物は近くに潜伏している恐れがあるんですよ? バラバラに行動させて私たちにも洗脳魔法を掛けようと企んでる可能性も考えるべきです!」

「確かに、水鳥さんの言うことも十分にあり得る。でも今は一刻も早く生徒を助けて安全を確保しないと」

「それは……そうですが」

「それに、今は敵の情報がある。皆なら遅れを取ることはないでしょ」

「そうねー、分かってれば対策できるしー」

「……分かりました」

「それで、誰かが残るのー?」

「有紀寧先輩にお願いしようと思う」

「わたくしに?」

「有紀寧先輩なら臨機応変にあらゆる事態に対応できますし、なにより強いですから」

「分かってるじゃない。いいわ、わたくしに任せて」

「ありがとうございます。じゃあ、行こうか!」

 


 To be continued→

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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