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魔法少女かえで@agent 〜35歳サラリーマンが魔法少女やることになりました〜  作者: そらり@月宮悠人
第三章

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200/259

悲鳴

祝☆200話!!

 すごかった。すごかったとしか言いようがない。

 これが100キロメートルエリア担当の戦いなのか……。あとで記録(ログ)を見なければ。


「そういえば、あの赤い閃光はなんだったんだ?」


 明らかに月見里さんの攻撃とは違う。ランダヌートを一撃で倒せるマジカルスタイルの魔法少女。 ……そんなことができるのは一人しか――


「かえで、ケガはない?」

「花織さん!」


 やっぱりそうだ! マジカルスタイルの現役最強、花織灯さん!


「はい、皆さんのおかげで!」

「そう。良かったー、千夜ちゃんから話を聞いた時は心配で心配で……」

「月見里さんが?」

「ええ。かえでの緊急要請のあと、重ねて魔法通信で私に直接。魔物を二体同時に仕留めたいから協力して欲しいって」

「いつの間に……」

「まあ、一体は取り逃がしちゃったんだけどね」

「あの!」

「ん?」

「花織さん、私の師匠ってことで良いんですよね?」

「もちろん。私からお願いしたんだもの」

「私に、魔法を教えてください!」

「いいけど……。なにがあったの?」


 謎の魔物にピュアラファイが通じなかったこと、目の前で水七海が死にかけたこと、月見里さんの凄さを目の当たりにしての思いなどを打ち明けた。


「そう……そんなことがあったの」

「私は今まで、ピュアラファイでなんとかなってたんです。時には周りの力も借りて……。でも、さらに上を目指すなら今のままじゃダメだって思って」

「そうね。それじゃ、おさらいを兼ねて基本から教えてあげるわ」

「ありがとうございます!」

「それと、これからはいつでも私を頼っていいからね。なにかあったら迷わず私に個別通信していいから」

「え? いいんですか?」

「もちろん」

「でも、100キロメートルエリア担当って忙しんじゃないですか?」

「そうでもないわよ? 今度一緒に任務やってみる?」

「いいんですか!?」

「いいのよ、だって私の弟子だもの」

「でも、足手まといになりますよ?」

「全然平気よ。それに、かえでは足手まといになんかならないと思うわ」

「そうでしょうか……」

「今回の戦い、かえでは足手まといだった?」

「分かりません。でも、全然役に立てなくて」

「本当に、なにも?」

「――あ、そういえば魔法少女を二人逃がすことはできました」

「ほらね、十分仕事したじゃない。それに、かえでがいたから水七海さんもギリギリのところで助かったんでしょ?」

「そうなんでしょうか」

「今は色々なことがいっぺんに起きて整理できてないだけだと思うから、とりあえず今夜は寄宿舎に帰ってゆっくり寝ること。いい?」

「はい……分かりました」


 *   *   *


「はぁー」


 寄宿舎に戻る前に、マンションでシャワーを浴びることにした。寄宿舎の浴場なんて女の子だらけでとてもじゃないが耐えられない。

 楓人に戻ってビールでも飲みたいが、今はそんな気分になれない。初めて姫嶋かえでの姿でシャワーを浴びる。目を閉じてやるからシャンプー探すのに手間取ってしまった。


「月見里千夜か……」


 月見里流剣術を初めて見たが、月見里さんの動きは全く見えなかった。

 それに、奥の手を使ったランダヌートとの戦いも、あれだけの猛攻を受けながら無傷って。焦りも苦しさも見えなかったし、なんなら汗一つかいてなかった。


「相手はランクA++だぞ? 一体どうなってんだ……」


 天災級の魔物を単独で倒すというソロ狩りを極めたような伝説。話を聞いただけじゃピンと来なかったが、あんな戦いを見せられちゃな……。


「50キロメートルエリア担当ですら遠いのに、100キロメートルエリア担当なんて無理だろ……」


 シャワーを終えて浴室を出ると、部屋にマキハラがいた。


「よお」

「マキハラ!? なんでここに?」

「ちょっと用があってな。それより……服を着たらどうだ?」

「へ?」


 アパートの頃は浴室に服を置く場所がなかったからリビングに置いていて、今回もつい癖でそうしていて、つまりは今……。


「〜っ!!」


 魔法少女になって初めて悲鳴を上げた――。



 To be continued→

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

応援よろしくお願いします。


初めてのハプニング。

コミカライズされたら上手いこと隠されると思います。

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