表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女かえで@agent 〜35歳サラリーマンが魔法少女やることになりました〜  作者: そらり@月宮悠人
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

163/259

廷々紫への質問タイム

 急遽始まった廷々(ていで)(ゆかり)への質問タイム。

 せっかくなので俺も同席することにした。


「では、風間さんからどうぞ」

「いいんですか?」

「はい」

「で、では……。廷々さんは魔法ではなく、術式で戦っているというのは本当なんですか?」

「はい。本当ですよ」

「すごい……。ですが、術式はあくまで魔法の補助ですよね? どんな魔法を使っているんですか?」

「それはよく訊かれるんですが、ベースの魔法については廷々家が秘匿しているため、お教えできないんです」

「そうですか……」


 以前、歩夢が言っていたことは本当のようだ。ということは、まさか人の道に(もと)るようなことをしているという噂も……。

 いや、噂は噂だろう。とにかく俺は紫を信じるって決めたんだ。


「ご期待に添えず申し訳ありません」

「いえ! 企業秘密ということであれば、致し方ありません」

「ですが、ヒントくらいなら大丈夫ですよ」

「えっ! いいんですか!?」

「はい。魔法名は言えませんが、皆さんがよく知ってるありふれた魔法ですよ」

「よく知ってる魔法……ですか」

「ええ。そこに廷々家のアレンジが加わった独自のものとなっています」


 少し、意外だった。てっきりオリジナルの魔法だと思ってたのに、既存のものだったとは。


「じゃあ次わたしー!」

「はい、どうぞ」

「廷々さんって彼氏いるんですかー?」

「彼氏……ですか?」


 乃愛らしい質問だな……。


「いませんよ……」

「じゃあ気になってる男の子はいますかー?」

「それは……」


 予想外の質問に窮しながら、紫はチラッとこちらを見る。助け舟を求められてもなぁ……。恋愛ど素人の俺にどうしろと。


「そういう乃愛さんは好きな子いないの?」


 え? 今の切り返し、俺が言ったのか?


「え? 私ー?」


 時々出る女の子らしい言動。姫嶋かえでに変身してる時の副作用のようなものだと思うが……。まあ今は助かったな。


「彼氏はいないけどー、気になる子ならいるよー?」


 ん? なんだその視線は? ニヤリと笑みを浮かべて真っ直ぐ俺を見つめるのはなんなんだ!?


「コホン。他に質問がなければ……」

「では、私から質問してもいいかしら?」

「北見校長?」

「……構いませんよ」

「うちに来てはいただけませんか?」

「うちに? まさか校長先生、紫を養子に!?」

「ふふ、違いますよ。三ツ矢女学院に来てもらえないかと思いまして」

「え!? 紫が三ツ矢女学院に!?」

「はい。前からお誘いは受けていたんです」

「そうなの!?」

「紫さんが……三ツ矢女学院に……!」


 憧れの紫が来るとなれば、水鳥も嬉しいだろうけど……。


「でも、ずっとフラれてるの」


 おほほ、と笑う。やっぱり食えない人だな北見校長。


「紫はどうして断ってるの?」

「我が家にはそんなお金ありませんので」


 そういや、俺は特例的にここにいるけど、三ツ矢女学院は日本で最高峰のお嬢様学校だ。入学金、年間の授業料、その他費用を合わせた中学・高校6年間の総額は1000万円近いとぷに助から聞いたことがある。


「お金のことなら心配ないですよ。卒業までの費用は全て私が出しますので」

「えっ!?」


 卒業までの費用全額かよ!? なんでそこまでして紫が欲しいんだ? 確かに魔法少女としての価値は高位(ハイランク)相当だが……。

 そういえば、俺に対しても理事長が高級マンションを用意してくれたんだよな。

 

 ぷに助が言うように、確かに10キロメートルエリア担当は貴重な戦力だ。だが、姫嶋かえで()を含めればそのうち十分の一ほどが三ツ矢女学院に集まっている。ハッキリ言って異常だ。


「……」


 流石の紫も苦笑いしている。でも、紫にとってはかなり良い話のはずだが……。


「どうかしら?」

「……すみません、私の独断では決められませんので」

「ええ、いつでも。色よい返事をお待ちしてますよ」


 紫が三ツ矢女学院に来てくれるなら俺も助かるし、水鳥にとっても嬉しいだろうが、どうなるかな。



 To be continued→

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

応援よろしくお願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑にある☆を★★★★★にして応援していただけると嬉しいです。無限エンジンの燃料になります。 script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ