表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女かえで@agent 〜35歳サラリーマンが魔法少女やることになりました〜  作者: そらり@月宮悠人
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

162/259

報告会

「陽奈!」


 普段クールな水鳥が救出された陽奈のもとへ急いで向かう。いや、姫嶋かえでに対してはクールのクの字もないが……。


「ふう、やっと出られたー」

「任務完了だな!」


 どうやらニューラはおらず、陽奈を囮にした罠だったようだ。だがそれだけのために魔法で操るとは思えない。いったい目的はなんだ……?


『皆さんお疲れ様でした。校長室に戻ってください』

「「はい!」」

『廷々さんと、芦森さんもね』

「分かりました」

「いえ、私は遠慮いたしますわ。通りすがりのようなものですし、()()()()()ですから」

『分かりました。では、後日お茶でも』

「はい。それなら楽しみにしておりますわ」


 ――その後、陽奈は念の為に魔法少女に対応できる病院へと移された。


「疲れたぅぁー」

「あ、隊長モード切れた」

「舞彩ちゃんはお仕事だと本当に頼りになるけど、こうなるとポンコツさんだよねー」

「さんを付けてもポンコツには変わりないですね」

「ぅぁぅぁー」

「魔法の反動ですから、仕方ありませんね」

「え? 舞彩さんの隊長モードって魔法なんですか!?」

「そうだよー、“お仕事”がキーワードになってるの。さすがに張り切っただけでポンコツさんになるような人がトリテレイアの隊長にはなれないよー」

「い、言われてみれば確かに……」


 俺はてっきり張り切って疲れただけだと思ってた……。


「ということは、他の魔法は使えないんですか?」

「いいえ。舞彩の魔法は私の詠唱魔法(インカンテーション)のように容量の大部分を占めてるというだけで、小さな魔法ならいくつか使えます」

「そうなんだ。なんだか皆さん本当に独特なスタイルなんですね。戦闘スタイルとしては、水鳥さんはマジカルですよね?」

「はい。舞彩はコンバットで、乃愛はアタッカーです」

「乃愛さんアタッカー!?」

「そうだよー? 意外ー?」

「意外……ですね。アタッカーなイメージなかったので」

「さて皆さん、お話の続きはまた今度にお願いできるかしら?」

「あ、すみません!」

「いいんですよ。姫嶋さんが打ち解けているようでなによりです。――では詳しく話を聞かせてもらいましょうか」


 校長の北見が切り替えるように言うと、空気に若干の緊張が走る。


「はい。ではポンコツさんになってしまった舞彩ちゃんに代わって私が説明しますねー。

 歪みの中は石造りの小部屋となってました。魔法通信が通らなかったので、おそらく異空間だと思われますー。陽奈は椅子に縛られた状態で気を失っていました。念の為に簡易検査したんですが、特に罠はないと判断しましたー」

「魔物はいなかったんですね?」

「はい、そうですー」


 もしかして乃愛って普段は猫かぶってるのか。風呂で俺に迫ってきた時とは別人のようだ。


「せめて、どんな魔物かが分かればいいんですが……」

「あ、そのことなんですが」

「姫嶋さん、思い当たる節があるんですか?」

「はい。先ほど陽奈さんを探す前に言った未知の魔物が消える前に呟いてたんです。『すみません、ニューラ様……』と」

「ニューラ?」

「はい。魔物の名前だと思うんですが」

「それが陽奈さんを操った魔物である可能性が高いと?」

「はい」

「……残念ながら、私には分かりませんね。廷々さんは心当たりありませんか?」

「いえ」


 北見校長と紫も知らないとなると、新種なのか、あるいは……。


「そうですか。分かりました、ニューラについては調べておきましょう」

「よろしくお願いします」

「今夜はこれで解散としましょう」

「あの、廷々さんと少しお話ししても?」


 水鳥が怖ず怖ずと訊くと、北見校長は「廷々さんが良ければ構いませんよ」と紫を見る。

 

「はい、私も構いません」

「ありがとうございます!」

「ただしもう遅いですから、10分だけですよ」

「はい!」


 そういえば、水鳥も紫に憧れてるような(ふう)だったな。


「じゃあ私も聞きたいー!」

「あぅぁー」

「いや、舞彩はその状態じゃ無理でしょー」

「ふふ、いいですよ。私でお答えできることなら」


 こうして、一夜限りの10分間の質問タイムが始まった――。



 To be continued→

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

応援よろしくお願いします。


次回は紫への質問タイム!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑にある☆を★★★★★にして応援していただけると嬉しいです。無限エンジンの燃料になります。 script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ