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魔法少女かえで@agent 〜35歳サラリーマンが魔法少女やることになりました〜  作者: そらり@月宮悠人
第二章

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技能試験㉒ - After

 最後の独自試験が終わり、魔法少女技能試験は終了した。結果は後日ということだが、その前に……。


「あの、花織(はなおり)さん」


 試験会場の片付けをしていた花織に声を掛けると、「ちょっと待っててね」と言われ待機する。


「あの……手伝いますか?」

「本当? じゃあここの機材をまとめておいてもらえる?」

「分かりました」


 試験に使ったのだろう、よく分からない小型機材をまとめる。ケーブル類もついでに巻いておいた。


「すごい! プロみたいね!」


 俺がまとめた機材やケーブル類を見て、花織は感動したように表情が明るくなる。

 プロってわけじゃないけど、機材類もまあまあ扱うし、昔はそんな仕事もしたことあったので自然とスキルは身についていた。


「姫嶋さんて頼りになるのね、助かったわ! それで、なにか聞きたいことあるの? 一応言っておくけど、試験に関しては答えられないわよ」

「試験内容についてはなにも。ただ、気になることがあって……」


 ターゲットが一瞬遅くなったこと、ホバリング中に急に魔力が使えなくなったことを話す。


「これって私の魔法がおかしくなってしまったんでしょうか?」

「……うーん、そうねぇ。たぶん分かるわ」

「原因はなんでしょうか?」

「教える代わりに、なんて卑怯な感じになっちゃうけど……。姫嶋さん私の弟子にならない?」

「……へ?」

「優海には話を通してあるの。姫嶋さんが望むならそれでもいいって」

「どういうことですか?」

「ああ、勘違いしないで欲しいのだけど、優海に教わるなっていうわけじゃないの。ただ、今以上に踏み込んだ深いところは私が教えたいと思ったから」

「深いところ……?」

「かっこよく言うなら、マジカルタイプの奥義とか極意かな」

「奥義なんてあるんですか!?」

「ええ、もちろんあるわよ。アタッカーとコンバットにもあるけど、マジカルの奥義はできる人が限られてるし教えられる人はもっと限られてる」

「それを……私に教えてくれるんですか?」

「ええ、そうよ」

「……嬉しいですけど、なんで私に?」

「うーん、そうね。あなたに一目惚れしちゃったの」

「――えっ!?」

「ふふ、半分冗談。要は姫嶋さんことを気に入ったのよ。だから私が姫嶋さんのもう一人の師になりたいなって思ったの。どうかな?」


 どうもなにも、マジカル最強の魔法少女から直接教わるなんて願ってもない。優海さんにも話が通ってるなら迷うことはない。


「こちらからお願いしたいくらいです。よろしくお願いします」


 頭を下げると、ちょうど歩夢がやって来た。


「なに? かえでなにかやらかしたの?」


 ちょうど頭を下げたところだったから、謝っているように見えたらしい。


「ううん、花織さんが私の師匠になってくれるっていうから」

「……はぁ!? それマジ?」

「本当よ。大丈夫、優海には話を通してあるから」

「そうなんですか……。それにしてもズルいなぁ、現役最強の人に教わるなんて」

「歩夢だって本部長に教わってるじゃない?」

「まあそうなんだけど、あの人は前線を退いてるからね」

「本部長って魔法少女じゃないの?」

「うーん、一応魔法少女ではあるんだけど、今は魔法(M)少女(G)協会(A)の職員って立場になってるから厳密には違うかな」

「ということは、魔法少女の定員1000人っていうのは?」

「正確には現役魔法少女の定員だね。協会所属になると魔法の杖を返納するから前線には立てないんだよ」

「え? じゃあカウントダウン・ブレイカーはどうやって教わったの?」

「術式とやり方を教われば、やるだけなら問題ないからね。あとはひたすら特訓だよ」

「特訓?」

「そ。文字通りの特訓。お手本も見れないからね、けっこう大変だったよ」


 そんな曖昧な伝承だったのか……。そう考えると現役の師ってありがたいんだな。


「阿山さん言ってたよ、教え方雑なのにセンスと飲み込みの早さですぐ吸収してくれたって」


 花織からそう聞かされて、歩夢は少し照れくさそうだった。


「だからさ、現役の――しかも最強って言われる100キロメートルエリア担当の人に教えてもらえるのは、ちょっと羨ましいんだよ」

「そうなんだ……」

「よかったら、葉道さんにも現役のコンバットを紹介しようか?」

「嬉しいですけど、アタシはまだ阿山さんだけでいいです」

「ふーん? そっか」


 くすっと笑うと「言ってくれれば、いつでも紹介するから」と言ってくれた。


「さて、じゃあ本題に入ろうか」

「本題?」


 話を聞いてなかった歩夢にさっきの話をすると、「マジ? それ誰かに妨害されたんじゃないの?」と、俺と同じ意見だった。


「妨害は無かったわ。それは私が保証する」

「じゃあいったい……?」

「原因は恐らく姫嶋さんね」

「私ですか?」

「姫嶋さんの魔力制御が上手くできてないんだと思う。ちょうど訓練棟だし、試してみようか」



 To be continued→

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

応援よろしくお願いします。


まさかの花織灯が第二の師匠になりました。

アフターストーリーはもう少し続きます。

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