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13/18

 元々いるハンターと喧嘩にならないか不安になっていたようだが、村人たちの純粋な態度に、ハンターたちも心を許し、あれこれと指導をしてくれた。


 事務作業も滞りなく引き継ぎができた。


 さらに、ロペはあるイベントを実行した。


 その名も、地元の人達をブルーストーン公園に招待しよう大作戦だ。


 ロペが村人たちとの交流で驚いたのが、彼らがブルーストーンに住む動物たちのことを全く知らないことだった。


 入園料を設けてしまったため、地元の人たちが公園に入れなくなってしまったからだ。


 そこで、ブルーストーン公園に住む動物たちを知ってもらおうと、老若男女問わず、地元の人たちをガイドすることにしたのだ。


 子供たちは、目をまん丸にさせてドールベアを見つめる。


 ドールベアが驚かないように声を収めながらも、子供たちは静かに興奮する。


「可愛いね」「ぬいぐるみみたい!」


 今度は、九色の羽を持つ九雀を観察する。


 九雀は昼間に食事を求めて人里に降りてしまう。


 そのため、村人にとっては「害獣」そのものだった。


 けれど、村人たちは憎しみも忘れて息をのんだ。


「すごい、綺麗……」


 九雀は太陽がてっぺんに昇る正午になると、美しい羽を広げて日光浴する。


 九色の色鮮やかな羽が広がる様は、まさに絶景であった。


 一人の女性が感慨のため息をつく。


「あんな鳥、滅んじゃえばいいって思っていたけど、考えを改めなくちゃね」


 ロペは一人ひとりに動植物を紹介してまわる。


 彼女はいきいきとしていて、元気そうであった。


 こっそり見ていたカフジは、無意識に微笑んでいた。

 

 じっとロペを見つめていたせいか、登っていた木のそばに少年が近づいていたのに気づかなかった。


「ねえねえ」

「うおっ!」


 木から落ちそうになり、慌ててしがみつく。


 ギロリと少年を睨みつける。


「んだよ」


 野性味あふれるロペならともかく、村の男の子にも隠れているとバレてしまった。


 隠密には自信があったのに、ここまで見つかると自信をなくしてしまうカフジであった。

 

「見て、あれ」

「……」


 子供が指差すほうをみると、転がっている石が微妙に青く光っていた。


「昔の人はね、ああやって光る石には、精霊が宿っているって思っていたんだって。本当はホタルが住んでいるだけなんだけどね」

「はあ、どうでもいいな」


 よく見てみれば、その少年は小難しい本を 読破した大人びた子供であった。


 ぞんざいに扱われても、少年は気にせず話しかける。


「お兄さんも木に登ってないで、一緒にみようよ」

「みねえ。人間も動物も興味ねえ」

「僕も昔は嫌いだったけど、今は好きだよ」


 少年はにこりと笑う。


「動物も、……人間も、ね」


 同種を人間呼ばわりとは、随分ませている。


 舌打ちして、睨みつける。


 が、


「あ、あれ……?」


 先程まで話していた少年が、消えていた。


 慌てて探すと、いつの間にか、ロペにあれこれ尋ねていた。


「……なんなんだ、あいつ」


 彼のつぶやきを聞いていたのは、青く輝く石だけだった。

  


 







 


 

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