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結婚前に興信所使った。

作者: 袖ヶ浦 淳之介

寝ます。宜しく御読み頂けましたら幸いです!

 結婚前に興信所こうしんじょというものを使ったの。だって、結婚前に相手のこと、少しでも深く知っておいた方がいいもの。一度だけ使うつもりだったわ。       興信所なんて利用したのは生まれてはじめてよ。だって、今まで使う理由わけなんてなくて生きてきたもの。だからそれが、どういう所なのかも知らなかった。でも知っちゃったの。   一体、何故なぜ、興信所なんかに・・・、ですって? それはね、入籍にゅうせきして結婚式をげてから知るのでは遅いのよ。人生とは一度きりしかないのだから。失敗しっぱいはイヤ!後悔こうかいはしたくない!そう思うからなのよ。    決して彼を疑ってる、とかではないの。彼はきっとウソは言わない。あのひとに限って。でもね、あらかじめ向こう様の御家柄だとか、彼が学校でどのような事を学んできたのだとか、或いは、本当に他に女のひとがあたりなどしないかとか、調べ上げて貰って、確証かくしょうをもって知っておきたいのね。それが女心というものなの。      さて、今日は依頼いらいを出したその興信所に所属しょぞくする探偵からの彼に関する身元調査の報告書が自宅に届く日だったの。わたしは探偵事務所を名乗るそな興信所から郵送で送られてきた報告書に眼を通そうと思って、リヴィングのソファに深く腰をしずめながら、白い封書ふうしょの封を切って中身を読み始めたの。それはこんなふうに始まったわ。『調査報告書:全文。    拝啓はいけい、このたびは婚約者様、ひいては御新郎様とおなりになる御名前、ご本名ほんみょうで、もーずるどわっちょもへんじょとわんこへぷへぷざえもんざぶとわざばらーごろごろすむーさつりこみざえまんとげりひとげりひひひひひぼげーとこへはぶもんどるとるりっちそげろうぼふろみっとまんもさもすぜみはんしゃーはーはーれっつどほへもんろーごげっどそれそれすちーらまんどろどげどげはちまきほげどらーれんもげじゅうぞうとすもげもげほにあもんどらまもんどらえもんそげそげりもへろくろあそんどげすちーるはるまきなすざぶとんあんだけもっそもっそるはげずぢごる・・・』便箋びんせんは厚さにして、ニセンチメートル以上はゆうにあるのだった。もちろんすべてにくまなく眼を通すわ。だって、後悔なんて決してひたくないもの。

御読み頂きまして、誠に有難う御座いました!

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