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り、プレイ

「見損なったよ。こんなことするなんて。」




「君の罪は放逐罪だ。しかし、一人だけでは生きてはいけない未開の地に飛ばされるのは少々可哀想だと思う。だから、奴隷数人と、少しの食料と共に行ってもらうことにする。


二度と会うことはないけれど、頑張ったら生き延びられると思う。さようなら」












 私は眩しい光に目をつぶる。


恐る恐る目を開けてみると、草原に数人の男女、そして、リアカーに積まれているなにか。




「ここ…どこ?」


私のはじめの記憶はここから始まる。




「ここは、未開の地です。」


青白い顔をした一人の男性が跪き私に話しかける。


「未開の地?跪かないで。同じ人間じゃない。」


男性は立ち上がる。ボロボロの布切れを体に巻き付けている。


「ありがとうございます。私共は奴隷です。」


「奴隷?」


「そうです。あなた様とともに、この地に移り住むことになりました。よろしくおねがいします。御主人様。」


「え?御主人様は、やめてほしいのだけれど、私の名前は‥


思い出せない。」


悲痛そうな顔をしている男性


「そうなのです。私も名前も何もかもわからないんです。ただ、奴隷であるこの首輪が、自分の身分を証明しています。」


「それよりも御主人様。まずは、生活の目処を立たせないと、リアカーになにか入ってるといいのですが。」


そう言うと私を促しリアカーの中を確認する。




リアカーの中には、


携帯食料一ヶ月分


テント4張り


道具類一式


工具類一式


防具類一式×2


武器(剣)×5


ナイフ×10


じゃがいも 


玉ねぎ


人参


りんご



各種2キロ


黒パン5キロ




野菜の種


キャベツ


かぼちゃ


それぞれ一袋




「よくわからないのだけれど、これで何ができるの?」


先程の男性に聞いてみる。




「そうですね。。。この人数で2週間ってところです。」


渋い顔をして答える男性。




周りを見渡すと、フードを被ってる男女一組と男性ボロ布を巻いた男女一組、自分を合わせて6人。




「あなた達、なにができそう?」


他の5人に向かって話しかける。




「オレは冒険者から奴隷に落とされた。名前はわからん。向こうにある森から狩りをすることができると思う。」


フードの男が、向こうの森を見ながら私に言ってくる。




「ワタシは、農家の娘、口減らしに奴隷になった。名前はわかんない。」


フードの女がうなだれながら私に言う。


「私は大工のむすめだった。腕がいいお父さんの元で一生懸命働いたけれども、女だからという理由で、お金がなくなったときに売られてしまった。名前は覚えてない。」


ボロボロの服を着た女が頭を抱えて蹲る。




「俺は、鍛冶屋の息子。遊びまくって借金こさえて奴隷になった。名前は…いやーきれーさっぱり覚えてないな!」


ボロボロの男が、答える。




「私は、どこかのお屋敷で執事をしてました。なぜ奴隷になったのか何も覚えておりません。ご主人さまは貴族の方だと思います。貴族なら、魔法が使えるはずなのですが、使えますか?」


と、伺うような先程の男性。




「貴族?魔法?…ごめんなさい。わかりません。」


しょんぼり答える私。


「そうですか‥こちらこそ申し訳ありません。」


頭を下げる男性。




「しかし…名前がないと不便ですね。御主人様、名前をつけていただけないでしょうか?」




「名前…?そうねぇとりあえずなにか付けないとね。」


「冒険者の方はハンター


農家の方はファーマー


鍛冶屋はスミス


大工はビルド


執事はバトラー


私はミイでどうかしら?」




「ありがとうございます。ミイ様。」


みんながそれぞれに私に向かってお辞儀をする。


「もし、嫌なら自分で改名してね。さて、できることをしましょう」




「「「「「はい(わかりました)」」」」」




ここから、私の流浪人生が始まるんだけど…


…どうしてこうなるの?





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