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ナオは次のターゲットの情報を手帳で確認した。
〈浜田克則、52歳、神奈川県横須賀市、小学校教諭〉
〈罪〉
担任クラスの児童のうち、特定の数名に対して継続的に無視・侮辱・課題の不当評価を行った。2022年度、受け持ちの児童の一人が不登校となり、その後転校。保護者からの訴えは校長判断で握りつぶされた。
ナオ(教師か)
特に感慨はなかった。
放課後の小学校、校門の前にナオは立った。ランドセルを背負った子供たちが騒がしく出てくる。ナオは教師という設定で入っていくことにした。受付に会釈をすると、警備員は何も確認せず通した。
職員室に浜田はいた。赤ペンを持ち、何かを採点している。
ナオは隣の空き椅子に腰を下ろし、声をかけた。
ナオ「浜田先生ですか」
浜田「そうですが」
ナオ「少しよろしいですか」
浜田は面倒そうに顔を上げた。
次の瞬間、ナオは浜田の手の甲に軽く指を置き、すぐに離した。
浜田「……何ですか?」
ナオ「人違いでした」
ナオは職員室を出た。
翌日、浜田克則は出勤途中に踏切で立ち止まり、そのまま動かなくなった。
ナオ「完了しました」
???「ご苦労。次のリストを送る」
ナオは手帳に目を通した。
今度は複数。同じ学校内の、別の教師が三人。
ナオ(……まだいるのか)
ナオは手帳を閉じ、横須賀の空を見上げた。
曇っていた。




