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Protostar

登場人物紹介。そのものになった名前もみょうちくりんのもあるけど、頑張った。

国王ラインハルトは、子沢山で知られている。

何と言っても総勢11名の王子の父親である。

次兄を失ったスタンピードが起こった時、ラインハルトは14歳だった。お気軽三男坊だったラインハルトは、長兄が亡くなっても次兄は丈夫で強いから大丈夫だと思っていた。

それなのに、スタンピードのせいで王位が回ってきてしまったことに戸惑うばかりだったが、周囲の愛情と熱意によって次期国王としての才能を開花させていった。

そんな中、年頃のラインハルトは悪友であり、釣り仲間である悪友とつるんでは未来の妻に思いを寄せていた。

何と言っても将来ラインハルトが妻にするのは誰しもが羨む美女四人である。悪友には羨ましがられたが、幼馴染みのマルティナにさえ早くも尻に敷かれているようなラインハルトは考える。

“妻に逆らってはろくなことにならない。”父からの言葉には素直に従おうと。

亡くなった兄には悪いがラインハルトもお年頃。

国王としての教育の一貫として女性との閨について習うことになった。残念ながら麗しの婚約者達と閨を共にするのは、婚姻式を済ませてからと決められていた。

しかし、何処かの未亡人に手解きを受けてからと言うもの、思春期真っ盛りの16歳のラインハルトは、様々な諸先輩からの薫陶を受け、18歳の成人、そして、妃との初夜が楽しみでならなかった。

そこら辺も犬っぽかった。

四人の妃と合同の婚姻式を上げたものの成人しているのはミライア妃だけだったのでほぼ順当に子を成した。

正妃ミライアの間には三人の王子が誕生した。長子であるショーン、ショーセ、ショーヤの三人でショーセとショーヤは双子である。

亡くなったラインハルトの長兄の名前から、ショーと言う語感に拘ったらしい。発案はラインハルトである。この発案にミライア妃は涙したとかしなかったとか、真偽は不明である。

第一側妃サヤカとの間には、次子であるレンリル、第四子ジュンリル、第五子ケイリルの三人の王子が生まれた。

第二側妃アヤカとの間には、第三子ルキリオ、第六子タクリオの二人の王子が生まれた。

双子の姉妹でもある妃に、王子の名前は亡くなった次兄リルリオから其々”リル”“リオ”を入れようと考えたのだと発案者のラインハルトは告げた。これまた、王妃達は感動の涙を流したとか流さなかったとか……。

婚姻式から遅れること二年、漸く本当の夫婦となった第三側妃マルティナとの間には、カインとジオンの双子と、末っ子イゼインが生まれた。

何処かの国の終わりと言う意味があると言う“n”の語尾に拘った名前を付けたのだとドヤ顔で言うラインハルト。

ちょっと、私だけ何だか適当では?とマルティナ妃が怒ったとか、怒らなかったとか真偽は定かではない。

総勢11名……ラインハルトってば頑張った。

順番で言うとショーン、レンリル、ルキリオ、ジュンリル、ケイリル、タクリオ、ショーヤ、ショーセ、カイン、ジオン、イゼインとなる。ルキリオとジュンリルの二人、ショーセ、ショーヤ、カインにジオンは、同い年。長子のショーンとイゼインとは七歳の年の差があった。

何故、姫が出来ないのかと嘆いたとかいないとか。

正妃ミライアは、一番最初に身籠って王子を生んだことにホッとした。

他の妃も仲良く王子を生んで和気藹々、子育てと公務に励んでいたのに、まさか、五年後に双子を妊娠するとは思わなかった。

双子を生む前に五人の王子が生まれていたので公務に専念していたミライア。

彼女は、第三側妃であるマルティナの所に中々赤子が授からないことも気にしていた。元々ラインハルトの婚約者は、マルティナである。幾ら自分達を慕ってくれていてもマルティナのところに赤子が生まれないとなると彼女の実家は面白くないだろう。

自分は、この国で公爵位を持つ妖精族の血が極めて濃い家に養女として迎えられ政略で今は亡き王太子ショーリの婚約者、王太子となるべく育てられた。

しかし、本来ならラインハルトの妻は、マルティナだったはずなのだ。

ミライアは双子の妃達も同じように考えていることを知ると兎に角、ラインハルトにマルティナと頑張れ!と発破をかけたいたと言うのに、まさか自分が身籠るとは!なーんて考えたこともありました。

王妃達は育児室に並んで眠る王子達を見て空笑いである。

「何とか、私にも赤様が来てくれてよかったです!」

可愛いマルティナの元に生まれた双子の王子。その横に並ぶのはミライアの生んだ双子の王子。

「見事に王子ばかりね、」

眠る赤子のベッドを覗き込む兄王子達。年長の王子四人は特に面倒見がよいお兄ちゃんになりそうだ。

「みんな犬コロみたいに可愛いですわね。」

言い得て妙な表現をするサヤカ妃。他の妃も同じような感想だ。

「とりあえず、王子達の適正を見極めながら教育を施しましょう。」

「兄弟間で継承争いなんかゴメンですわ。」

「とりあえず、長子のショーンには王太子としての教育を中心に、レンリルとルキリオ、ジュンリルにもスペアとして、サポート役としての教育をしましょう。」

ラインハルトそっちのけで、王妃達は話し合う。将来王子達が互いを助け合い、国を守れるように、魔物から、もしくは他国から国民を守るための知恵を。

国王ラインハルトは、娘欲しさに子作りを頑張ったこともあり、王妃達からこれ以上の子は不用と言われたら頷くしかなく、周囲は虎視眈々と第五妃の地位を狙っていたが、ある意味誠実なラインハルトは、妃以外との子をもうけても意味はないと一笑に付した。

兄弟は、十把一絡げの勢いで育てられ、教育されていく。互いに励まし合い時に勉学をサボったり、教育係にイタズラしたり、騎獣や使い魔と戯れたり、時にケンカしたり、兎に角仲良く育ったのだった。


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