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12,5. 能力式突撃銃AR-30

「お前ら、今日はアサルトライフルだ~」


 佐久間教官が相変わらずのやる気のない声で訓練の開始を告げる。


 武装許可が出て数日。しばらく拳銃の訓練が続き、そして今日。

 今回から使用が許可されるアサルトライフルは、E~Cランク戦闘員の主力装備だ。

 当然実用性はトップクラスで、今のところ全く能力が攻撃向きではない僕のメインになりそうな武器である。これをうまく使いこなすことが、僕の当面の課題だ。


「出し方は拳銃と同じ。扱い方も座学で教えたな?じゃとりあえず今から30分、的に向かって撃ってみろ。部屋が展開し終わったら開始な~。そんじゃ、『室内モード:射撃訓練場』」


 座学の教室が射撃場へと一瞬で早変わりする。そして僕はレーンの前に立った。

 銃のグリップを握れるように右手を軽く開け、授業で見たライフルの形を強くイメージする。

 そして瞬時に右腕に感じる、適度な重み。


「これが……」


 拳銃と同じく、灰色がメインカラーのアサルトライフル。

 鈍く輝く銃身が、かつての記憶と重なる。

 入隊試験の時に初めて戦闘体に換装し、入隊式で初めて隊服を着て、そしてこの前訓練で初めてアーマーを身に着けた。

 そして、このアサルトライフル。

 あの日自分を助けてくれた名前も知らない戦闘員と、まったく同じ。


 遂に、遂にここまでたどり着いたのだ――


「おい出雲、何ぼさっとしてんだ~?訓練もう始まってんぞ」


「す、すみません!」


 そう、まずは訓練だ。感傷に浸るのは後にしよう。

 両手でライフルを持ち、的のほうを向く。

 軽く息を吸って、ゆっくりと吐きながらライフルを構えて。

 照準を合わせつつ、引き金にかけた指に力を籠める。


 そうやって僕の想いを乗せて放たれた5点バーストの弾丸は、美しい弾道を描いて的から逸れていった。

今週の日曜日の13話はきっちり戦闘なので許してください……

ちなみに、「裏」は主人公たちの行動と並行して進んだストーリーで、0,5は幕間って位置づけです


実銃だと5点バーストってないらしいですけど、まあそこはフィクションなので。

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