お母さんの思い
お母さん視点です。
頑張って書いていきます。
私は、きっと取り返しのないことを、子供にしていると思う。
なぜなら、毎日毎日暴力をふるっているから。
悩んで悩んで一生懸命付けた名前も、もうしばらくは口にしていない。
あの子にはしっかり、夢野詩亜って名前があるのに。
詩亜は、私のことどう思っているのかしら。
ひどい母親、かしら。
もしかすると、死んでほしいと思っているのかも。
ただ、そう思われていても仕方がない。
だって、それほどひどいことを私は詩亜にしてきたから。
詩亜は何も悪いことをしていないのに、暴力をふるわれて、私はしようとも思っていないのに、暴力をふるってしまう。
……それもいいわけ、かな。
だって、私の意思でしていることには、変わりないんだから。
何でこんなことしちゃっているのか、それはたぶん、詩亜がまだ赤ちゃんの時。
子育てに慣れていなかった私は、嫌気がさして詩亜に暴力をふるった。
その時のストレスが引いていく感覚が、私を暴力に取りつかせたのだろう。
いけないことだと分かっているのに、やめられない、とめられない。
こんな私が、嫌で嫌で仕方がない。
詩亜は今、どんな気持ちで、過ごしているのかしら。
そう言えば、詩亜の友達が最近自殺したって聞いたわ。
それも、虐待、だったとか。
怖くなった。
詩亜がそんなことをしてしまうんじゃないかって。
今まで暴力をふるってきたくせに、そんなことを思うなんて、白々しいにも程がある。
でも、怖かった。
だから私は、これからは暴力をふるわない、そう決めた。
できるかどうかはわからない。
私のココロが、ふるいたがるから。
でも、詩亜に今までのこと謝って、謝って、大事にする。
許してもらえるわけないと思うけど、とにかく詩亜を失いたくない。
そう決心し、夫の所へと向かった。
私は、夫に話した。
暴力を頑張ってやめることを。
一緒に謝ってほしいことを。
暴言を吐ないでほしいということを。
すると、夫もそう思っていたみたいで、頑張ろう、と言ってくれた。
やめられないかもしれない、けど、やめたい。
今まで目を背けてきた事実に、立ち向かう。
詩亜が帰ってくるのを、夫と一緒に待った。
けど、詩亜はまだ帰ってこない。
もう日が傾いている。
あの事を思い出して、怖くなった。
急いで外に出ようとする。
玄関に行ったその時。
扉が開いて、詩亜が帰ってきた──。
ここまでお読みいただきありがとうございました。誤字脱字があったら教えていただけると嬉しいです。アドバイスや感想も送って下さったら幸いです。
次話もお楽しみください。