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7.ロプト・ネガロ

ロップについてちょっと出します。

「やってられるかー!俺は寝る!!」


 ・・・・翌日


 結局ボロ負けした克己は、そのまま夕食(と言っても6時とかだが)を食べ、

 翌朝の一番にゲームを起動した。


「今日は1人だし、今の内にあそこへ行くか」

「へー、一人なんダ」

「誰!?」


 ログインした瞬間、目の前で立つ重装備のプレイヤーが一人、

 動揺するなと言うのが無理と言うものだ。うん、だからこの後の

 反応が予想外過ぎて口がふさがらなかったのも仕方がないと思う。


「ロークンからご招待みたイ。キミ~好かれたネ!」

「・・・は??」


 ・・・連行中



「放せー!こっちはやること有るんじゃぼけー!!」

「・・・青年誘拐?」

「失礼ナ!ちゃんと許可貰ってますよーダ!」

「いやしてねえよ!??」

「怒るならお師匠さんニ!」


 なん・・だと・・・!?


「師匠が売ったの俺の事!?」

「聞いたら居場所教えてくれタ」


 ざけんな!!


「いや普通に誘拐じゃん!」


 ビシィ!!


「ったいヨ~・・」

「ごめんねー、うちの連中大雑把なの多いからさ。えと、初心者さん?」


 ざっぱで許されるのこれ?害意が無い分もっと酷い気すらするんですが・・。


「はあ・・まあ、そんなものです。で、帰っても?」

「ならちょっと見て行ってからでも良いかも、あー、私はミッシェル、

 ここで初心者さんの訓練と魔法についてのレクチャーをやってます!」


 あの重装備の女は論外として、こちらはまあ、普通。金色短髪の

 優しそうな表情をした小柄な女の子、ついて行くのも悪くはない。

 って、ナンパでもしそうな字面だな。・・・が、気に入らない。


「悪いが、今じゃないと思うから、機会が有ればまた今度」

「そう、ですか・・。では今度!!」

「おぉい、こっちの用は済んでねえぞ!」


 ドン!


「派手な登場だが、何で俺をつけ回す?」

「お前の師匠からの外注依頼だ。説明して連れて来いってえ話をこいつに・・?

 どうした。さっきまでのやる気は何処に消えた?」

「この子、アンネに誘拐されてたよ?」

「は?」


 そろぉ・・・ガシッ!


「どう言う事だアンネ?」

「話さんでもジャンキーじゃし大丈夫じゃろ!って言われたかラ・・」

「鬼かテメエ!!?」


 ドゴオオ!!


「・・・ってか、どっちにせようちの師匠俺の事売ってるやん」


 殴られるアンネをまえに、師匠がまず信用ならな―――あれ?

 普通にメッセージ来てる。中身は・・うん、・・・あんねがわるい!!


 ・・・



「と言う事で、最低限魔法の使い方位は学ばせたいから、弟子の

 修行を頼みたい。との事だ。断られたらちょっと見守ってくれ。

 とも言われたが・・・あれ、こっちは秘匿だっけ?」

「もう話しちゃったので関係ないです・・・」

「うちのクラン馬鹿多いナー!」

「「お前が筆頭だけどな!!」」


 なんだろ・・・この関わりたくない空気感、そっちとこっちで

 色々切り替わり過ぎじゃないですかねぇ?


「でだ!とりあえず、戦い方を学ぶか否か、決めろ。断るなら監視に

 この馬鹿を付ける。それについては否は無い。決定事項だ」


 うわぁ、マジかこいつ。最悪の二択迫るじゃん・・・。


「受ける・・と言うか、受けざるおえないだろそれ」

「賢明だネ!」


 お前が言うな!!


「誰かこの馬鹿に状況説明を教えてやってくれ。マジで」

「まあ、訓練の相手も彼女だけどね」

「詐欺かよ!!」


 ・・・



「先に言うけド、私は受ける専門だからネ!」

「魔法についての勉強だけ頼む、後は慣れた」

「どうかナー、じゃ、・・・」


 タンッ!


「試そうか~!」

「っ!」


 ガンッ!


「重装備だからって鈍重だと思ったネ!」

(どういう能力値してやがる。超重てぇ・・)


 体当たり、単純に鉄の塊がぶつかって来ると言うのは、存外厄介だ。

 大楯と槍を用いた攻防の裏を突き、ただ突っ込んでくるだけ、しかも

 予想外のスピードとなれば、硬直するのも仕方ない。が、今回は

 致命傷になった。


「〈バッシュ〉」


 ドン!!


「ガッ!??」

「終わり~、もう一回やろウ?」

「・・ああ」

「良いネ」


 ・・・5戦後



「勝て・・ねえ!!」


 大楯面倒!アレ使われると近づいても即剝がされる。しかもあの槍、

 短いから小回りも効くしサブ武器で短剣まで持ってる。チクチク攻撃が

 こんなに厄介かこのゲーム!


「思ったより強くて笑える」


 おいそこ、見せもんじゃねえぞ(荒れてる)。


「粘るな、雑魚の割に」

「あ”ん”!?」


 ここでロプトの茶々が入るが、話は終わってないぞと続ける。


「スキルを使わねえ奴はまだ赤ん坊なんだよ。アイツもやってんだろ」

「スキル?」

「はぁ・・・〈ステップ〉」


 スッ・・・


「これがスキルだ。分かったか?」

「使い方を知らん」

「使おうとすれば良い。アイツのバッシュは頭に浮かべるだけで使える。

 無駄に声に出してたのはハンデだな。剣術が有るならまずはスラッシュと

 ステップだけ使ってみろ」


 意識しろって・・あ、使えそう。こんな事で良いのかよ・・。


「・・来テ!」

「〈スラッシュ〉」


 ギイイン!!


「ッ!!」

「〈ステップ〉」


 ヒュン!・・バッ!!


「はい残念」


 移動とそこそこの中距離技、どちらも良く使われるのだろう。

 対処法は簡単そうだったが、移動先にブラフを張れる位には

 行動の幅が有るか。良いスキルだ。こう言うの一杯あるんだなぁ(あほの子)。


「魔法はもっと凄いヨ!」

「・・こいつ、実は戦術レベル高め?」

「こいつじゃないヨ、アンネだヨ!」


 お手本の様に二分の一を外して裏を掻かれたフリをした。様に

 見えたんだが、・・多分当たりだな。誤魔化し方が下手。ってか、

 多分シールドバッシュは自動で対象を捉えるスキルっぽい。

 だのに何も出来ないのは流石におかしい。


「スキルの取り回しを覚えるだけでもそこそこ強くなる。魔法も

 組み合わせれば特にな。覚える気になったか?」

「有用・・だなぁ流石に。頼んで良いか?」

「ハハッ!よーし、そこらのボンクラ共よかマシな脳みそしてんじゃねえか。

 変われアンネ、組み合わせならこっちのが専門だ」


 ここから約20分、叩きのめされるプレイヤーが居たと言う・・・


 ・・・・



「やっぱり勝てねえ!」

「ステップ、スラッシュ、バッシュ、投げ、薙ぎ、突き、バックステップ、

 振り下ろし、蹴り上げ、あと正拳突きか。基本的なスキルの中でも

 ここら辺が繋げるのに向いてるな。それが雑だから勝てねえ」


 動きの接続がかなり柔軟にできるスキルの一覧の紹介をされるが、正直

 どれも厳しい。ステップは何とかなるが、特に突きと正拳とかマジで

 途中キャンセルが効かない仕様だから、繋げると言うのが分からない。


「正拳ならミッシェルのが向いてる。おい、相手しろ」

「はいはい、じゃ、行くよ!」


 ドッ!


 ミッシェルの放った左の正拳をロプトが蹴り上げ、返す刃で側頭部を短刀が掠る。

 それに合わせて放られた腕を掴み、投げのモーションに入る。が、その時点で

 バックステップが割り込まれる。しかし――


「舐めんな」


 ドスッッ!


「ッ!?」


 ステップに割り込ませて正拳を叩き込み、間に入ったスラッシュを

 少し切られながらキャンセルさせる。スパアマみたいな使い方しやがる・・。


「分かり易く隙さらしてんじゃねえぞクソが!!」


 ボチュッ!!


「ッじか!」


 キャンセル出来ないなら同じスキルを重ねれば良い。とか、ありえないだろ!?

 何だあれ、ミッシェルが速すぎて残像出来てるんだが・・。あと、

 口めっちゃ悪くなってるんだが。


「殺して良いのか?」

「調子に乗るな馬鹿野郎!」


 ドシュッ!!


「っと、魔法解禁かぁ?」

「蹴り上げにステップはませたんだよ馬鹿が。繋ぎの話に戦闘を

 挟みこんでんじゃあねえよ!!!」

「・・あ、やっちゃった?」


 あ、戻った。キャラの豹変度合いやばすぎんかこの人ら・・。


「見えてるから良いが、見えなかったらほんとにペナルティ喰らわすからな。

 これが大体の動きだ。滑らかになるともうちょい簡単になる。口で

 スキル名言っといて実際発動させるスキルを別にするのもまあ、使えねえが

 そこそこ役に立つ。覚えるんなら勝手にしろ」

「対人能力を上げたい訳じゃ無いんだけども」

「絶対覚えた方が良いと思うよ。狙われる側の人は皆その眼をしてるから」


 眼・・か、なるほど。


「機会があればで」

「それで良いよ。多分遠くないうちに覚える事になるから」

「そか、ありがとうな!」

「じゃあ、私達はこれデー」


 ・・・ん?


「じゃあ、レクチャーはこんなもんだ。二人で適当に頑張れ」

「?」

「えと、どちらにしてもこの子はついて行くみたい。頑張って!」

「・・・はあああああああ!!?」


 ・・・・



「撒けねえ・・・、クソが!!」

「一日だけだから、諦めてネ!」


 アンネが仲間に加わった!!アンネは呪われているので装備から外せない!

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