ウェルスの過去と破壊と支配の神シンテス
よろしくお願いします!
「悠真…もう目を開けてもいいですよ?」
「うっ…うーん…」
ウェルスの声で僕はゆっくりと目を開けた。
光の影響か僕の目はまだぼやけていて何も見えない。
二、三度瞬きをしてようやく辺りが見えてきた。
「悠真…大丈夫ですか?」
《大丈夫か?》
心配そうに僕の顔を見ながら言う二人の姿がそこにはあった。
「大丈夫…前より光の強さが半端じゃなかったから…」
僕は目を擦りながらそう言う。
「あの時はさほど時空移動が必要ではなかったので…今回はかなり昔に戻らないといけなくなりましたので光が強く感じたのでしょう」
ウェルスは淡々とそう口にした。
《神様…ここは?》
僕が訪ねる前にアルンが訪ねた。
「ここは遥か昔、まだ人々が存在しなかった時代…世界が破壊される寸前の時代…私の記憶の中です。」
アルンの問いにウェルスは静かに答える。
「ここが…」
僕はそう言いながらゆっくりと辺りを見渡す。
「かなり物々しい雰囲気…空は赤いし、地面は黒く染まっているし…」
《なんか…地獄みたい…》
僕とアルンは辺りをみながらそう口にする。
僕らが回りをみていると小さく黒く光る者が一つと小さく白く光る者が一つ。
「あれは?」
《あれは?》
僕とアルンは同時に尋ねる。
「あれは…まぁ、近くにいってお話しします。移動中にこの世界の事を少しだけ話しますね?悠真は前に来てるから知ってると思いますけど…」
そう言うと僕らは光の方へと移動し始めた。
「悠真には前いいましたが、ここでは考えていることは全てわかってしまいますので覚えておいてください…それと、私たちは実際に過去にきたわけではありません。時空移動と言っても私の記憶を元に来た私の記憶の中なので、私たちがいくら声を出してもこちらの世界の者には聞こえません…後、最後にこの世界にいる間は、私から絶対に手を離さないでください。手を離してしまうと時空の間に流されてしまいますので…いくら私の記憶の中といえ探すのは用意じゃありませんし、精神崩壊をおこすかもしれないので…」
ウェルスは僕らを見ながら真剣にそう話した。
「わかった!」
《わかりました!》
僕とアルンは頷きながらそう言葉にした。
「一つ質問、前に行ったあの世界もウェルスの過去だったの?」
僕は前にウェルスと行った世界の事を尋ねた。
「いえ、あれは私ではなく、悠真の記憶の中です」
ウェルスはそう答えた。
「そうだったのか…」
ウェルスの答えになるほどと僕は頷いた。
そうこうしていると、光が大きくなりその光がなんなのかわかるまで近づいていた。
「ウェルス?」
《神様?》
白い光をみたとたん、僕とアルンはまたも、二人同に口にする。
そうあの時見た白の光の招待は今僕らの目の前にいる神様…そうウェルスだったのだ。
「そうです。これは私…過去の私です」
ウェルスは過去の自分を見つめながらそう答えた。
《じゃあ、あっちの黒く光る奴は?》
「シンテス……」
アルンの問いにウェルスは言う。
「あれが…シンテス…破壊と支配の神…」
想像していた姿形からあまりにも違いすぎて、僕は言葉を詰まらせながらそう言う。
もっとこう悪の魔王見たいに禍々しい叔父さんをイメージしていたのだけれど、目の前にいるシンテスは、黒のマントに包まれており、髪は黒いと赤が混ざった色。目は紫と赤のオッドアイで体は小学低学年の子と同じくらい小さかったのだ。
シンテスは奇妙な笑みを見せながら過去のウェルスを見ていた。
『この世界を破壊し尽くして貴方は何がしたいのですか!』
ウェルス(過去)が言う。
『…………』
シンテスは黙ってあの不気味な笑みでウェルス(過去)を見続ける。
『答えなさい!』
ウェルス(過去)は強い口調でシンテスに言う。
『んー?分かんないかな?ウェルス…君を怒らせるためだよ?怒って本気の君と僕は戦いたいんだ!』
シンテスはおどけた表情でそう言う。
『それだけのために…貴方はこの世界を…このような姿にさせたのですか?』
ウェルス(過去)はそう言葉を詰まらせて言う。
『それだけのためって…侵害だな…こうまでしないとウェルス怒んなかったんだもん!僕なりに色々と君を怒らせようとしてたけどね、どれも失敗…それで、最終手段としてこうして君の好きなこの世界を破壊することにしたんだよ?そしたら、大成功!はじめからこうしておけば楽だったなー』
シンテスはウェルス(過去)を見てニコニコと微笑みながらそう言葉にした。
『どうして?そこまでして戦いを望むのは理由があってのことなのですか?』
ウェルス(過去)は言葉を震わせながら言う。
静かな声だがその声からは怒りと憎しみが感じられるほどに思い言葉だった。
『理由?ははっ…そんなの簡単だよ、退屈…だ・か・ら・だよ!』
シンテスは右手の人指し指を立てて前に出すと指を左右にふりながらウィンクしながらウェルス(過去)に言った。
それを聞いたウェルス(過去)は拳を握りしめ、唇を噛み締めた。
そして、ウェルス(過去)の放っていた白の光が強く大きくなっていったところで辺りは暗くなった。
「私とシンテスは二日、戦いましたが、決着がつかず戦いが三日に突入した時でした。もう一人の神が現れたのです。」
暗闇の中、ウェルスの声が響き渡り暗闇の奥の光が近づいてきて僕らは光に包まれた。
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