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夜道の散歩

よろしくお願いします!

今日が7/7なのを今思い出し、急遽訂正しました!

すみません…

「助けて…」


(バリボリ…)


「はははっ…はーはははははは!!」


「のわぁー!!」


(はぁはぁはぁはぁ)


辺りを見るとそこは僕らの屋敷の寝室で僕は汗をビッショリとかいて上半身を起こしていた。


「ゆ…夢?」


僕は息を整えながらそう呟く。


「悠真様?」


「悠真?」


僕の両隣で寝ていたユリーシャとイリアルが心配そうに大丈夫?と言う目で僕を見つめている。


「はぁ…大丈夫…ちょっと変な夢を見ただけだから…」


僕は苦笑いしながら二人に言う。


「あんな事があったんだ…」


イリアルは悲しそうに顔を背けながら静に言う。


「…」


ユリーシャはその事を聞いて黙りと目をそらす。


「…ちょっと夜風に当たってくる」


僕はそう言うとベッドの下にいき下りる。


「それでしたら、私もお供致します」


「私も付いていくぞ?」


二人はそう言いベッドから上半身を起こす。


「いや…一人で当たりたい気分だから二人は寝てていいよ…あの時の疲れまだ取れてないみたいだしね…」


僕は精一杯の笑顔でそう告げて部屋を後にした。


「ふぅ…」


僕は屋敷の外に出て夜風に当たり深呼吸をする。


《悠真…大丈夫か?》


僕の中にいるもう一人の僕アルンがテレパシーで話しかけてきた。


『大丈夫…じゃないかな…』


声には出さず僕は俯きながらそう伝えた。


《だろうね…目の前であんな事がおきたらトラウマになって仕方ない…》


アルンは何時もより少し声のトーンを下げ僕に言う。


『ねぇ…少し歩こうか…付き合ってくれる?』


僕がそう伝えると


《僕は構わないが…》


とアルンは言った。


「…」


僕は満月の光に照らされながら夜道を歩く。


「今日は満月か…こっちの世界でも月と星は現実世界あっちの山の中と同じように綺麗なんだなー」


僕はボソリとそう言いながら空を見上げ歩く。


《そうなのか?まぁ…そうなんだろうな…僕は現実世界あっちの事はよく分からないけどそこにいた悠真がそう言うのだから…》


アルンは静に言う。


『でも…異世界こっちの夜空は何処で見ても透き通ってる…現実世界あっちではあり得ないことなんだ…』


《ん?どういうこと?》


アルンはハテナマークを付けてそう言う。


現実世界あっちでは都会って言ってデッカイビルや夜中でも車がばんばん走ったり、夜中でも灯りが明々と灯っていたりするから月や星はこんなに綺麗に見えない都市があるんだ…』


《そうなんだな…》


ふーんと言ったような声でアルンは僕の話を聞いていた。


『そう…眠らない都市…東京…』


僕はそう言い見上げていた頭を前に向けた。


《悠真…恋しい?帰りたい?》


アルンは唐突にそう聞いてきた。


『うーん…』


僕は歩く足を止めその場に立ったまま考え、現実世界あっちの事を思い出していた。


『おーい!無口…お前また一人なのか?お前が無口過ぎるからな!』


『おめー無口だからきめーんだよ』


小学生の時の僕はあまり人と関わろうとしない無口な人間だった。


『悠真…お前は何でそんなに出来損ないなんだ!』


父からは出来損ないのレッテルを貼られ母からも


『恥知らず!』


と罵声を浴びせられていた。


二人は声を揃えたように弟を見て


『斗真はこんなにもかわいいのに…』


と言う。


僕は俯いてそれを聞く。


弟の斗真が小学校に上がった頃はよく


『兄ちゃん兄ちゃん』


と無邪気に僕によってきていた。


僕は無口ではあったが本を読むのが大好きだっため、よく斗真から質問されそれに答えていたから斗真はニコニコしながら僕を見ていた。


僕は他の人と態度が違う斗真が好きで良く可愛がっていた。


そんな斗真がある日を境に僕に冷たい態度を取り始めた。


『うぜーんだよ!』


『そんなの誰も聞いてねーだろ!』


『あっちに行けよ!』


突然の変化に僕は戸惑いが隠せなかった。


日を追うごとに斗真の言葉遣いが荒くなり両親や学校のクラスメイトの様に僕を冷たくあしらうようになった。


『なんで?』


《ん?どうした…悠真?》


アルンの声で僕は我に返る。


『あー…いや、なんでもない…』


そう僕がアルンにいった時だった。


「悠真ー!」


「悠真様ー!」


後ろの方から二つのライトが近づいてくる。


「はぁはぁはぁはぁ…」


ライトの正体はイリアルとユリーシャだった。


二人は息を切らして僕の元にたどり着く。


「二人ともどうしたの?」


僕は首を傾げながら二人に尋ねる。


「どう…したの?…では…ない…」


「そうですよ…夜風に当たってくると…出ていったっきり…いくら待っても…戻って来ないで…」


息を整えながら二人は交互に喋る。


そして、最後に


「「心配した」」


と二人は目に涙を浮かべながら力強くそう言った。


「ご…ごめん…そんなに立ってた?気が付かなかった…」


僕は驚きながら二人に言う。


僕はいつの間にかかなりの時間散歩していたことに二人から言われて気がついた。


「「よかった…」」


二人はそう言うとその場にしゃがみ込んだ。


「ごめん…心配かけたみたいで…」


僕は二人に謝る。


「悠真が無事ならそれで良い!」


「もしかして何処かで怪我や事件にでも巻き込まれたのじゃないかと思ってました…何もなくて本当に良かったです」


二人は僕の手を握りニコリと微笑みながら言う。


「ごめんね…」


心配かけていたことに申し訳なく僕はまた謝る。


「ふっ…もう良い!屋敷に帰るぞ!」


「ふふっ…そうしましょう」


二人は僕の手を引き言う。


「うん」


僕は二人に引っ張られながらそう答えた。


『そう言えば…アルン…さっき僕に現実世界あっちが恋しいか、帰りたいかいったよね?』


アルンとの会話を思い出した僕はそう聞く。


《うん…》


『答えはNOだよ?』


《どうして?》


アルンはそう言った。


現実世界あっちでは僕は目には見えない空気みたいな存在だったから…いや…必要とされてもいなかったから空気以下の存在だったかな?誰からも好かれない、親からは厄介者としか思われてなかったからね…だから…』


僕が言葉を言いかけたとき。


「悠真様…何ニヤケているのですか?」


僕の顔を見ながらユリーシャが聞いてきた。


「いや…ちょってね…」


「そうですか…」


ユリーシャは僕の言葉に首を傾げながらまた前を向く。


《そっか…》


アルン小さな声でそう言った。


『うん』


僕も静に言う。


「うわー!悠真、空を見ろ!」


イリアルのいきなりの声に僕は驚きながら上を見る。


「うわー!」


空を見るとそこには星達がまるで川を作ってるみたいに集まって光っている。


「今日は七夕?今は何月?」


僕はそう訪ねる。


「えーと…確か、7月ですかね?」


ユリーシャが頭を傾げながら答える。


「もうそんなに経ってたんだ…」


この世界に来てそんなに経っていたことを知り驚きながらも僕はまた空を見上げた。


「こんな空初めて見た…」


「私もです…」


「えっ?毎年この時期に見える者じゃないの?」


僕はハテナマークを付けてそう言う。


「いえ…」


「生まれてこの方見たことない…」


「へ?」


僕はそう言いながら空を見ると一瞬ウェルスが微笑んだように見えた。


『まさか!!』


《そのまさかみたいだね?》


アルンが笑いながらそう言った。


『何でもありなの?』


《ウェルスはここの神様だからね!》


アルンが言う。


『は…ははっ』


僕は少し戸惑ったように笑った。


「所で悠真様?七夕とは?」


僕の言ったことが耳に入っていたのかユリーシャが言った。


「あー…じゃあ屋敷に帰ってから教えるよ!」


僕は笑みを浮かべそう言う。


「うむ、楽しみだな!」


「はい!」


イリアルとユリーシャはそう言うとまた屋敷に向かって歩き出した。


そうして僕らは月の光る夜道、空では天の川が流れる幻想的な中屋敷へと帰るのだった。

最後まで読んで下さりありがとうございました!


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