戻ってきた日常!
お願いします!
「はぁー…」
イリアルとユリーシがようやく僕から下り、僕はため息をついた。
「すみません…悠真様…」
「ははは!まぁ良い思いできたから良かったではないか?」
ユリーシャが謝っている隣でイリアルはふざけ気味に笑いながらそう言う。
「ユリーシャは許す…でもイリアルとはもう一緒に寝ないことにしようかな?」
「…えっ?えっ?本当に言ってる?」
僕は呆れながらそう言うとイリアルはあたふたと慌てたようにしだした。
「だってさっきのハプニングはどう考えてもイリアルが悪いよ?それなのにそんな態度とられたら僕だって怒るよ…」
僕はイリアルを見てそう言う。
「うっ…すまな…かった…」
イリアルは今にも泣き出しそうな顔でうるうると僕を見ながらそう言っている。
(なんか…かわいい…)
いつものイリアルとは思えない姿を新鮮に感じだ僕はもっとイリアルを弄りたいと思ってしまっていた。
「ん?良く聞こえないよ?」
僕はイリアルに耳を向けながらそう言う。
「すまなかった!ゆるしてくれ!もうしないから…」
イリアルは大声でそう言う。
〈悠真…君は隠れSなのか?〉
アルンが質問口調で僕に言う。
(そんな事…あー…あるかも…)
僕はそう思いながら腕組みをし頭をかしげて考える。
「なっ…まだ、足りないのか?くっ…すみませんでした…もうしませんので許して下さい!」
「えっ?イリアル!?僕はそこまでしろとは言ってないよ?」
イリアルのいきなりそう言われた僕はびっくりしてそう返す。
「だが…腕組みをして難しそうな顔をしていたではないか!」
(あー…勘違いさせたんだな…悪いことしたな…)
僕は困った顔をしてそう思った。
「ごめんね?イリアル…少し考え事してた…イリアルの言葉はしっかりと聞こえたから許すよ?」
僕は泣きそうな顔をしたイリアルの頭に手を置きポンポンと撫でた。
「…うー…悠真のくせに…でも、嬉しい!」
イリアルは涙目から笑顔になり叱られた後に撫でて喜ぶ犬のようにクーンとした表情をしていた。
「ゆっ…悠真様!イリアルばかりズルいです…私も頭を撫でて下さい…」
ユリーシャが物欲しそうな目で僕を見ながらそう言う。
「ははっ…んっ!」
僕はそんなユリーシャに手を差し伸べ微笑んだ。
ユリーシャはそれを見るなり僕に駆け寄り頭を突き出す。
僕はその頭を優しくゆっくりと撫でた。
「悠真-!」
「悠真様ー!」
二人はそう言うと僕に抱き付いてきた。
「ごめんね?心配かけたんだよね?ありがとう!」
僕は二人を抱きしめながらそう言った。
二人の涙から僕をかなり心配してくれていた事は一目瞭然だった。
〈悠真は、本当に愛されているのだな…羨ましいよ…〉
(うん…今までこんなに愛されたことないから正直嬉しいよ!)
僕は微笑みながらアルンに言った。
しばらく抱き合った後、二人は僕のほっぺたにキスをして僕を見つめ微笑む。
「あっ…そう言えば、悠真を救ったのは母様なんだ!それで、母様が言っていたのだが悠真の暴走を起こさないようにするには身体的、精神的に鍛える事だって言っていたんだが…」
イリアルは真剣な表情になりそう言う。
「うん…リークさんが助けてくれた事は神様から聞いたよ…そこで、二人にいや…親衛隊の皆と信者の皆にも話したいことがあるんだ!」
僕は二人の肩に手を置き言う。
「分かりました!」
「分かった!」
二人はコクリと頷きそう言う。
「御飯が出来たって言っていたので皆、食堂にいると思うので行きましょう!」
「そうだな!」
ユリーシャとイリアルは僕から離れ立ち上がり僕に手を差し出した。
「ありがとう!」
(僕はまたこのいつもの生活に戻ってきたんだ…)
僕はそう思いながら二人の手を握り立ち上がった。
「ふっ…いつものって…ここに来てまだ半年過ぎぐらいだろうに…」
僕はボソリとそう言った。
「何か言ったか?(何か言いましたか?)」
二人は僕の顔を覗き込みそう言った。
「あっ…いや…何でも無い!」
「そっか!では、悠真行こう!」
イリアルがドアを開けそう言う。
「悠真様ー!」
ユリーシャも僕の名前を呼ぶ。
そうして僕らは部屋を後し食堂に向かった。
いつも最後まで読んで下さる読者の皆様、ありがとうございます!
まだまだ続く悠真たちの物語…よろしくお願いします!




