目覚め
今回は短いですがよろしくお願いします!
「うっうーん…」
〈悠真…起きろ!悠真!〉
誰かが僕の心の中で呼んでいる。
「うっ…んー」
僕は目をこすりながらゆっくりと目を開けた。
「悠真様!?」
「悠真!?」
僕の隣にはユリーシャとイリアルが全裸の状態で僕を心配そうに見つめていた。
「うっ…うわー!」
僕は二人の姿に驚き急いで布団を被る。
「よかった…」
二人は布団を被っている僕を抱きしめながらボソリとそう言った。
「えーっと…二人とも服…着てくれないかな?」
僕は顔を赤らめながらボソリと言う。
「あっ…すみません…ほら!イリアル服を着ますよ!」
ユリーシャが謝る声が聞こえると共にベッドが少し揺れた。
「悠真…何今更恥ずかしがってるんだ?」
イリアルがそう言いギシッギシッと布団を被っている僕に近づいてくる。
(バシッ!)
その音と共にベッドがまた揺れる。
「いったー…ユリーシャ!何をする!」
「何をする!じゃないです!早く服を着てそのはしたない胸をしまって下さい!」
「はしたないとは何だ!ユリーシャも私とさほど変わらんではないか!」
「なっ…」
ベッドは激しく揺れ二人の口論が耳に入ってくる。
(僕の前でそう言う話する?てか…早く服を着て欲しい…)
僕は二人の会話を聞きながら顔を真っ赤にさせてそう思った。
〈相変わらず悠真はモテるんだな?〉
心の中でアルンが言う。
(さっき僕を起こしたのはアルンだったんだね?)
僕は心の声でアルンに言う。
〈僕以外で誰が悠真の心の中から話しかけるというのさ!〉
アルンは呆れた口調で僕に言った。
(確かにそうだね)
〈ふふふっ〉
(ふふふっ)
僕らがそんな会話をしながら笑っていると…
(ドタン!)
僕はその音と共に布団が剥がれ後に倒れ咄嗟に目を瞑った。
「いたたたたっ!」
〈悠真…ふふっ…君…中々やるね〉
アルンは僕の心の中で笑いを必至に抑えながら言う。
「うっ…何が…」
(ムニュッ)
手に感じる覚えのある柔らかい感触に僕は目を開ける。
「あっ…」
「うっうーん…悠真様…そこは…」
僕の目の前には服がはだけたユリーシャがいてその胸には僕の手が置かれていた。
「のわっ!ごっごめっ…」
僕がそう言いながら後に下がろうと膝を立てた瞬間
「あん!はぁ…悠真…膝を立てないで…」
下でイリアルの声がして僕の膝になま暖かい感触がした。
「えっ?えっ?」
僕は自分の状況が分からず戸惑う。
〈ぷはっ!はははは!悠真少し待って…今から状況を説明する…ぷっは…ね〉
アルンは笑いを必至にこらえながら言う。
(えっ?なにがどうなってるんだ?)
〈えーと…今悠真の前にはユリーシャがいるよね?〉
(うん…)
〈で、ユリーシャの後にはお尻を悠真の顔の方に向けて座ってるイリアルがいるわけだよ?〉
(うむうむ…)
〈つまり、悠真が膝を立てるとイリアルのえっと…あれにあた…〉
(プシュー!)
アルンの説明で今の自分の状態を理解した僕は顔から火が出そうなくらい真っ赤になった。
「えっと…まず、ユリーシャ…僕…から…下りてくれるかな?えーと…その後に…イリ…アル…が…下りて…僕は、極力動かないように努力するから…」
僕は言葉を詰まらせながら二人に言った。
「分かった!」
「分かりました!」
二人はそう言ってユリーシャから動いているときだった
(ガチャ)
「主はどうですか?」
「グランデル様、ユリーシャ様…朝食の準備が出来ました。」
そういって入ってきたのはアルとララルだった。
「あっ…」
僕は二人を見て固まる。
「…あっ」
二人も僕らを見て固まっている。
「これは…朝からおとりこみのところすみません…」
アルとララルはそう言うとそっとドアを閉めた。
「ちょっ…アル!ララル!誤解だよ!」
僕は閉まるドアに手を伸ばしながらそう叫んだ。
〈チーン…ドンマイ!悠真(笑)〉
アルンは僕の中でそう言う。
僕はアルンの声を聞きながら呆然としていた。
「ゆっ…悠真様?」
ユリーシャが青ざめた表情で僕を見る。
「ん?誰だったんだ?」
イリアルは惚けた声でそう言った。
「…えっと…アルとララルですよ?」
「あー…まぁ、そういうときもあるさ!」
ユリーシャは少し焦ったように言いそれに対してイリアルは少し笑いながらそう言った。
「もう!頼むから早く退いてよ…」
僕はため息交じりにそう言った。
最後まで読んで下さりありがとうございます!
読者の皆様のおかげで三十話に入りました!
ここまで読んで下さる方々に感謝感謝です!
これからもモテ僕をよろしくお願いします!




