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②日記
「ここが高橋の家かぁ、」
下元は何時ものように気だるそうに、そう呟いた後に3人の部下と共に車から降りた、
高橋和弘は両親と共に暮らしていたものの、両親とも2年前に行方不明になっている、そのためか一人で過ごすにはあまりにも広い立派な家に住むことになったようだ、しかし、外観はひどく手入れがあまりされていないようだ、、
下元達は軋むドアを開け家の中に入った。
家の中はとても埃っぽくカビ臭い、先に警察が調査しているためか床には多数の足跡がついている。
部下3人は1階を、下元は2階を担当し調査を進める。
下元は2階の高橋の部屋に入った、他の部屋とは違い高橋の部屋からは生活のあとが見られたが、高橋の部屋はまるで獣が暴れたように乱れ、床には踏む場所がないほどの紙の切れはしや本、破られたノートなどが散乱していた、
「ん?」
1時間ほど部屋を調査していた下元は、ある黒いノートを見つけた、
「何だこれは、、?」
その黒いノートは、他のノートとは違い破られたりせず、真新しい状態だったのだ。おもむろに表紙をめくると、そこにはただ
『日記』
と、記されていた。