表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

これは私の妄想にすぎない

はじめまして、百蝶と申します。

バリバリに腐り、今では腐女神!!

と言った感じで宜しくお願い致します~。

腐女子なら、誰でも一度は妄想したことがあるはず。

クラスの男子や、社会で出逢った男性ら、そして無機物。

腐女子仲間と、受け攻めどっち、といった言い争いや、きまずい雰囲気にしてしまったことがあるのではないだろうか……いいや、あるはず。

これは個人的な妄想を含む、私、百蝶のBL的世界を堪能いただきたいと思います。






私、擬人化ぐせがございます。そこんところを、どうにかならない文章力で頑張りたいと思います。








――肉じゃがの牛肉とジャガイモ――


お鍋の中で汗をかき、妖艶な顔をしたジャガイモにどう接すればいいのか牛肉は戸惑っていた。それに反してジャガイモは、いつになったらここから出られるのか不安に蓋を見上げていた。




ジャ「熱いな……ふぅ…」

肉 「あぁ…」




ぎこちない会話に牛肉は苛々していた。牛肉はジャガイモの皮(意味深)がむかれた瞬間から、ジャガイモから目を話せなくなっていた。薄汚れた皮(意味深)がむけた瞬間に現れた美しい素顔に心を奪われたのだ。牛肉は母体から切り離された瞬間から、自分自身の存在が粉々になる時がいつなのか分かっていた。だからこそ、ジャガイモに想いを伝える時間がないことに焦りを感じていた。それなのに、未だにモジモジしてジャガイモの一言に短い返事をすることしかできていない。

牛肉はそんな自分に嫌気がさし、ジャガイモを抱きしめた。




ジャ「…肉……?」

肉 「………」

ジャ「なに、どうしたの?」

肉 「俺……あの…」




そこまで言いかけた時、ねっとりとしたジャガイモの身体が離れた。牛肉はやっと手に入れた告白のチャンスを逃した気がして、なんだかやりきれない思いでいっぱいだった。





ジャ「牛肉…あのな…」




なにかを悟った様な顔をして、牛肉の筋に触れた。





ジャ「俺気付いてんだ……牛肉の…その……」

肉 「え…」

ジャ「あの…気持ちは嬉しい。だけど…」

肉 「待て、言わないでくれ。まだ…」





ふられる、そう思った牛肉はジャガイモに静止をかけた。ジャガイモは微笑を浮かべ、タイミングをうかがっているようだった。

牛肉は怖くなった。告白する以上、ふられるのは覚悟していたし、それにいつかは絶対別れが来るのだと理解していた。けれど、それがいざ来るとなるともの凄い恐怖が全身を包むのだ。




ジャ「もういい?」




鍋の中でコトコトと震える牛肉に心配そうに問いかけるジャガイモの顔をもう一度牛肉は見つめた。だんだんとしょうゆの色に染まり、少しだけテカテカしていた。色気が…あった。

牛肉は覚悟した。ゆっくりと小さく頷いた。





ジャ「俺も…お前のこと好きだよ」





想像もしていなかったその言葉に、反射的に顔を上げた。そして、本当に?と問いかけるように首をかしげると、ジャガイモは嬉しそうな顔をして頷いた。





肉 「…やば……まじか…」

ジャ「うん」

肉 「……そか…」

ジャ「でも、俺達…もうすぐ別れなきゃ…だね」

肉 「え?」





ジャガイモがそう言ったのを合図にしたように鍋の蓋が開く。肌色の物体が鍋の中を覗き込み、ジャガイモを箸で転がした。




「うん…もうちょっとかな」




そう言ってもう一度ジャガイモを転がす。ジャガイモは予想していなかったそれに少し戸惑いつつも、なぜか快感に高揚していた。

再び蓋が閉じられる。息が上がっているジャガイモに困惑しながらも牛肉は声をかける。大丈夫だ、というジャガイモのその息遣いにまたドキとしながらも、これではダメだと自分を叱った。





ジャ「今の見ただろ? 俺たちももうすぐ食われる…」

肉 「……くそ」

ジャ「あとちょっとしか…一緒にいられないな…」

肉 「どうにかできないのか!」

ジャ「なべ底に焦げ付く…っていう手段があるが、それだと、時間は伸ばせたとしても、キツイ洗剤が待っている…苦しみながらの別れより、俺達食物の使命を果たそう…笑って…」

肉 「…そんな…」

ジャ「せっかく会えたのにな……俺達…」





せっかく出逢えて、せっかく想いが通じ合ったのに…。つかのまの幸せだったな。





肉 「せめて…一緒に食われよう」

ジャ「え?」

肉 「…愛してる、ジャガ…」

ジャ「なにをして……」





牛肉はジャガイモを優しく、強く抱きしめた。

それと同時に蓋が開き、箸がジャガイモを掴んだ。





「あら、へんなの。ジャガイモに牛肉がくっついてる」





そのまま、ゆっくり丁寧に器に盛られる。ジャガイモと牛肉は未だに抱き合っていた。少しの高揚感に心を奪われながら、これで最後か、というセツナイ衝動にかられていた。






「おいしそうな肉じゃがだな」

「さ、いただきましょう」






――いただきます。








ジャガイモと牛肉は愛し合い、絡んだまま、食物としての使命を果たした。彼らは永遠を手にし、栄養分として今も人間の中で愛し合っている…。















といった感じに一話一話、妄想を小説化しています。

妄想だけでなく、リアルで体験したBL的出来事も小説化したいと思います。

閲覧ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ