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092⚫️精錬の果て

「えっ?純度をあげるんですか?いや、できますけど。持ち運びは大変になりますよ。いいんですか?」

エイブの工房の中は、金属の焼ける臭いがする。

「構わん。粒子密度を極限まで高めてくれ」

ブリッツの言葉には、一抹の迷いもなかった。

エイブは唇を舐め、手元の地金を見つめる。

「つまり、鉄という器を捨てて、純粋な’厄介モン’の塊に近いものを作る、ということですね。・・・わかりました。精錬を繰り返して不純物を削ぎ落とします。ただ、上手くできるかどうかは、正直、保証はできませんよ。」

「頼んだ。」

短く告げたブリッツは、修理を終えたばかりのナイフを受け取った。

ホルダーに収めると、振り返ることもなく工房を後にする。


エイブは、去っていくその背中を見送りながら、熱を帯びた汗を拭った。

あの男が、高純度の塊で何をするのか。

それは、聞かない方がいい・・・。

自分は自分の仕事をするのだ。


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