表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/53

白雪姫よりきれいで可愛くて

「では最後に、そこの者。真実を知りたくば、私の前に立て」

 とギーが言った。おれを首を振って答える。

「おれはいいよ。知りたい真実なんてないから」

「いや、そう言わず」

「大丈夫大丈夫」

「そそ、それは困る」

「困るって言われてもね」

「だったら頼む」

「頼まれてもなー」

「………」


 ギーが黙り込んだので、おれはお萌とルエルに言った。

「じゃ、行こうか」

「ま、待て!」

「なんだよ」

「さ、さっきお前が言っていた者の姿を見たくないか? ほら、白雪姫より美しいとか言ってた」

「ああ、ギーのこと?」

「そ、そんな名前だったかなー、確か」

「白雪姫よりきれいで可愛くて、すごく性格も素直なギーのこと? 遠い異国から日本にやって来て、不安もいっぱいあるのに、仲間たちと力を合わせて頑張っている、健気でひたむきな素敵な女の子、ギーのこと?」

「……そこまでじゃないもん」

「なんて?」

「あーもう分かった! そうだよ、そのギーだよ。どうだ、見たくないか? ギーの真実の姿を!」

 女の子をからかい過ぎるのも悪趣味なので、おれはギーの誘いにのることにした。

 一連のやりとりから彼女が悪い人間じゃない気もしていた。むしろ好感を抱くほどだ。


「じゃ、見せてもらおうかな」

 とおれが前に立つと、鏡がすかさず叫んだ。

「かかったな! 秘術『メイク・ザット・チェンジ』!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ