和風ショートショート 狐の嫁入り 作者: 天使猫茶/もぐてぃあす 掲載日:2024/07/30 ある晴れた日、キツネの親父が空を見上げて泣いていた。 「このままじゃおいらは破産だ」 空からも目からもポツポツと水が溢れる中で声が響く。 「いいや、おいらの破産なんてどうでもいい。末の娘に嫁入り道具を持たせることもできやしねえのが情けねえ」 キツネはキッと空を睨む。 「嫁入りにだって金がかかるんだぞ、バカヤロウ」 空から降る雨が、太陽の光を受けてキラキラと輝いていた。 十日も連続で天気雨の降った、ある日の出来事である。