表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/37

第37話 暗躍 

 場所は変わり、アレクの自室の扉がノックされる。


「……誰だ」

「報告ですよヒゲ。入りますね」

「……普通、余が許可してから入るものではないか?」

「そういう面倒なのいいんで」

「お前というやつは……何かわかったのか?」


 ハーティスの行動に呆れつつも、アレクは続きを促す。


「いいえ、さっぱり」

「尋問を命じただろう。口を割らなかったのか?」

「どうやら任務失敗を悟った瞬間、自害したようです。……死人に口なし、敵ながら感心しますよ」

「そうか……被害は?」

「警鐘の付近の見張りが三人。巡回中の兵士が四人、後は新兵数人……見張りを先に始末する周到さ、王子の護衛もまんまと誘い出されたようですし、かなりの手練れですね。この被害も妥当と言えば妥当です」

「……奴らの狙いは息子と娘か?それに……お前には娘の護衛を頼んだはずだ。なぜ傍を離れた?」

「王子たちを狙った可能性はあります……なので、前もって排除しようと動いたのですが、結構な人数がいたのは想定外でした。なので、姫様の護衛はノーマ様にお任せしました。本人にもよろしくお願いしますと言ってあります」

「エメスの弟子とはいえ、いくら何でも……何かあったらどうする」

「あの偏屈なロリコンが認めたんです。まぁ、大丈夫でしょう。それに、わたしが動いたことで被害が抑えられた部分もあるんですから、酌量はしてください」

「お前というやつは……一先ずご苦労だった。……だが、いよいよという感じだな……引き続きよろしく頼む」

「……割に合いませんね。御守りに護衛に隠密調査とは……」

「契約は契約。しっかり働いてもらうぞ」

「はいはい、わかりましたよ」


 同時刻、とある場所にて―――


「おのれ……あの平民、余計なマネを!!」

「荒れているな。黙って我々に任せておけば良かったものを……」

「うるさい!貴族の連中に協力を仰ぎ、多額の融資をしているにもかかわらず、お前らがグズグズしているからこんなことになったんだろうが!」

「何事にも段階はある……ところで、その平民の情報は? 手練れの暗殺者を退けるとは、相当腕が立つと見えるが……」

「エメスの弟子で、五体の精霊と契約した精霊術師だ」

「それはまた……日を改めるべきだったのでは?」

「城内の警備が手薄になる日は今日しかなかった。しかも、よりにもよってその精霊術師が城内に、しかも姫と王子の傍にいるなど知らされていなかったのだ!おまけにエメスまで城に残っているなど……なぜこうも上手くいかない!」

「その結果、仕留めることもできなければ、警戒を強められただけ……我々の足を引っ張らないでもらいたい」

「貴様……誰に向かって口を利いている!!」

「これはこれは申し訳ない……まもなく準備は整います。そうすれば、あなたの悲願も果たされましょう。もうしばらくお待ちください、モッコク王国宰相、サミュエル・タリバ殿」

「~~~……!」

「やれやれ……」


 サミュエルは近くにあった椅子に八つ当たりをして、その場を去った。


 翌朝、リリアンの護衛をハーティスに代わってもらったノーマは徹夜明けでフラフラとした足取りでエメスの元へ向かう。昨晩の活躍を知った侍女や使用人たちに声を掛けられても、眠気のせいで話半分の状態だった。

 エメスの元へ辿り着き、帰ろうとしたそのとき、呼び止める声が響いた。


「……待って!」

「……リリアン殿下!? どうしてこのような場所に?」

「見送りたいとのことでお連れしました」

「そうだったんですね。……ご足労をお掛けしました」


 リリアンはノーマに抱き付く。ノーマは別れのハグなのかと思い抱き返したが、リリアンからの言葉に衝撃を受けた。


「……姉様、今度はいつ来てくれるの?」

「姉様って……わたし!?」

「状況的にそうだろうな」

「こ、これって、問題になりませんか?」

「姫様自らが呼んでるなら、いいんじゃないですかね?……知らんけど」

「無責任!」

「……ダメ?」

「だ、ダメ……じゃ、ない……です。……はい」

「♪」

「~~~―――」


 いろいろ思うところはあるが、リリアンの満面の笑みの前では、ノーマはこれ以上何も言えなかった。


 こうして、城での長い一日は終わった。これから先、起こる苦難など知る由もなく、エメスの背中を涎で汚しながら、ノーマは眠っていた。


 お疲れ様でした。


 スマホが寿命を迎えて買換えたんですけど、引継ぎに翻弄されました……体調崩したり、約八話分の話をボツにしたりと結構ボロボロです……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ