第1話:コーラって結構砂糖入ってるんだよ?
この小説を書いていて思った事がひとつ。
俺、なにが書きたいんだろうか・・・
スポーツ物なのか、学園物なのか、はたまた恋愛物なのかは、皆さんが勝手に判断しちゃって下さい。
25メートルのプール
天の上にある太陽の光がプールの水をキラキラと輝かせている。
水は透き通り、プールの底が見えるくらいだ。
ザプ〜ンっ!!
雲一つない青空の下、優しいそよ風がプールの水に波を作る。
今の気温は29度。カラッとした暑さだ。
トンボが空を飛んでいる。
本日は晴天なり!!
「はい、今日の授業はここまで。週番、号令」
「起立、礼」
号令が終わり、今まで授業をしていた現国の教師が教室をでていく。
(やーっと6限目が終わった・・・)
教室の窓側、一番後ろの席に座っている一人の男子生徒はグイッと伸びをした。
「あ、正成、今日の部活3時50分からね」
突然、隣の席の女子が話し掛けてきた。
「了解・・・」
正成と呼ばれた男子生徒は、そのまま机に俯せになった。
ここは〇〇県立征咲高等学校。
その二年二組の教室に彼はいた。
成績はちょい悪、けど運動なら少しはイケる、少し短めの髪にキリッとした目、程よくついた筋肉、高めの身長。
彼の名前は谷笠正成、9月15日生まれの乙女座。
好きな食べ物は牛タン、好きな動物はペンギン、得意な教科は体育、
そして、現在所属している部活は・・・
「おーし、着替えた奴からストレッチな!!」
そう言うのは、水泳部の顧問でもある教師、鏑木彰吾。
水泳部員達は次々にストレッチを始めている。
「おい谷笠、もっとしっかりストレッチしろ!」
「あーい」
正成は水着に着替え、プールサイドでグダグダなストレッチを始めた。
「こらぁ!!へらへらするな!!」
注意されても全く動じない正成。
「お前はそんなに注意されたいのか!?」
「・・・ったく、だりぃな」
ボソッと呟いた正成の声は、しっかり顧問の耳に入っていた。
「だるいとは何だ!」
「あ・・・聞こえてたのか・・・・・」
「おい谷笠、ちょっとこっちにこい!!」
「・・・面倒臭い事になったな」
正成が渋々ストレッチを中断し、顧問がいる向かい側のプールサイドに行こうとしたその時、
「どりゃぁぁぁぁ!」
突然、何者かが正成に向かい全力疾走、正成が気づく前に、かなりの威力(助走大)を持つ跳び膝蹴りを正成に放った。
「どはっ!!」
どっぽーん!!!
突然の奇襲に正成は跳び膝蹴りをもろに喰らい、少し吹っ飛び、プールに落下した。
「あんた、ストレッチくらいちゃんとしなさい!!!」
さっきまで正成がいた場所に立ち、仁王立ちをしている少女が一人。
「いってーな!!テメェ何すんだよ!!」
水面から顔を出し、かなりイラッとした表情をしている正成。
「うるさいわねぇ!!あんたがちゃんとストレッチしてないのがいけないんでしょ!!」
相変わらず仁王立ちで正成に注意をする女子生徒。
彼女の名前は凜奈。泡岸凜奈。正成と同じ征咲高二年二組。2月7日生まれで、征咲高水泳部マネージャーだ。
肩まであるセミロングの髪は薄い茶色(地毛)で、目は若干大きめ、少し焼けた綺麗な肌、男子達の間ではストライクの領域だ。 ちなみに勉強はあまりできず(特に英語)運動は得意、正成と同じタイプだ。
ちなみに、今日の6限終了時に正成に話し掛けてきた女子は、凜奈だ。
「早く上がってストレッチしなさい、バカ!」
水面にいる正成に向かい叫び続ける凜奈。
「うるせぇ!!第一、俺をプールに突き落としたのお前だろ!」
正成は怒りを増加させながらプールサイドに向かい泳ぎ出した。
正成と凜奈。
二人は幼なじみだ。
二人の家はそんなに離れてなく、徒歩で三分もあれば行ける距離。
二人は幼稚園の時からずっと一緒で、小学の時は五年生の時以外は同じクラス、中学の時は二年生の時以外は同じクラスと、ほぼ一緒のクラスなのだ。
ちなみに高校は一年二年ともに同じクラス。
「あ〜あ、今日は最悪だったよ」
部活終わりの帰り道、正成は友達の雄大と拓海とともに帰路についていた。
「正成は何もかも適当過ぎるんだよ」
こう言うのは拓海、
「・・・・・」
無言で携帯をいじくっているのが雄大。
「だからってさ、跳び膝蹴りはないだろ!」
正成は背中をさする。
まだ、跳び膝蹴りを喰らった跡が残っている。
「それはいいけどさ、正成、もう駅だよ」
拓海の忠告を受け、正成が右を向くと、そこには征咲駅が。
「おう、拓海、雄大、じゃあな!」
正成は二人に別れを告げる。
拓海と雄大は征咲市在住、徒歩通学の生徒。
正成は隣の上谷市に在住し、電車で通学しているので、帰り道はいつもこの征咲駅で別れるのだ。
「・・・喉渇いたな、ジュースでも買うか」
正成は駅の入口にある自販機の前で飲み物を選ぶ。
(今日は暑いからな、コーラとかにしとくか)
正成は自販機のコーラのボタンを押した。
その時、
「うわっ、コーラとか選んでるよ、体に悪ぅ〜」
いつも聞き慣れた声、正成はスッと振り返る。
そこには、予想通り凜奈の姿が。
「別に人が何飲んだっていいだろ」
「でも水泳選手が砂糖たっぷりのコーラって・・・」
そう言う凜奈の手にはサイダーの缶が・・・
「お前だってサイダー飲んでるじゃん」
「これは天然水のサイダーだからいいの!」
なんだその理屈、と、正成は思ったが、口には出さないでおいた。
いっつも、凜奈と口喧嘩すると何故か正成が負けてしまうのだ。
正成は無言でコーラを持つと、駅の中に向かって歩き出した。
「ちょっ、なんでシカトするのよ!」
凜奈が正成に駆け寄って来るが、無視。
「ちょっと待ってよ」
凜奈の言葉を無視し、改札口を通過する正成。
「正成待って、あたし今日定期忘れちゃったから切符買わないと・・・ってアレ?」
改札の向こうには帰りの電車、それに乗り込む正成の姿。
「1番線発車します。ドアにご注意下さい」
アナウンスが駅内に響く。
「やばいっ!!」
凜奈が急いで切符を買っている頃、正成を乗せた電車はゆっくりと発車した。
翌日、朝、征咲高二年二組教室。
「・・・・んあ?」
いつも通り1番に教室に来たと思っていた正成は、教室内に他の誰かがいる事に気が付いた。
「アレ?雄大か?」
そこにいたのは雄大、松場雄大だった。
「何してんだ?こんな朝っぱらから」
「いや、別に。ただ、面白いもの見つけてさ」
「面白いもの?」
「・・・拓海の机の中、見てみな」
「あ?」
正成は拓海の机の中を覗いた。
教科書やノートが一冊も入っていないその机の中に一枚の紙が・・・
「読んでみな」
「・・・勝手に読んじゃマズイだろ」
「大丈夫だから」
「・・・・・」
正成は好奇心に負けた。
ぐしゃぐしゃになっていた紙を丁寧に慎重に開いていく。
そこには・・・
「・・・っ!!」
その紙は、どこかの女子に貰ったであろうラブレターが・・・
「な?面白いもんだろ?あの拓海が告られてんだぞ!!」
雄大は大笑い。
「う〜ん・・・やっぱり見なきゃ良かった」
正成はラブレターを元のクシャクシャな感じに戻すと、そっと拓海の机の中に戻しておいた。
(拓海に彼女か・・・考えもしなかったな)
その日の授業終わりの部活、正成はストレッチしながらそんな事を考えていた。
拓海は、はっきり言って冴えない男子。ルックスもびみょ〜だし、バカだし・・・
(まさか・・・先を越されるとは・・・)
「こらぁ!谷笠、いつまでストレッチやってるつもりだ!!」
背後から顧問のお怒りの声が。
「・・・・・」
正成は無言でストレッチを止めると、そのままプールへダイブ!
ドポン!
「谷笠、先にシャワー浴びろ!!」
顧問の注意を無視し、正成はクロールしながらプールの端へ。
「・・・・っ!」
正成は端に着くとその場で深呼吸、呼吸後、一気にクロールで泳ぎ出した。
バシャっ!バシャっ!
もの凄いスピードで25メートルを泳ぐ正成。
バシャっバシャっバシャっ!!!
両足で水を漕ぎ、両腕で水を押し出す。
辺りにわずかな水流を造りだす。
ただ、前に進む。
「・・・ったく、谷笠のやろう・・・おい、泡岸、タイム計ってるな?」
「はい」
白いTシャツ、下は水色の薄いジャージで、裾は少しめくってあり、オレンジ色のビーチサンダルを履いている水泳部マネージャー泡岸凜奈の手には、ストップウォッチが。
バシャっ!!!
太陽の光りで水が透き通り、プールは正成の泳ぎで波が立っている。
正成は、ただ、前に向かい泳ぐ。
そして・・・
パッ!!
正成は25メートルを泳ぎきった。
「泡岸、タイムは?」
顧問は凜奈が持っているストップウォッチを覗き込む。
「鏑木先生、新記録出ました・・・」
「なんだって!?」
驚く顧問鏑木。
「・・・正成って、どうでもいい時とかに限って新記録とか出しますよね」
凜奈はプールから上がろうとしている正成を見ながら言った。
「・・・また跳び蹴りでもしてこようかな」
凜奈はストップウォッチを顧問に渡すと、その場でサンダルを脱ぎ、一気に正成目掛け走り出した。
「お、おい泡岸!プールサイドで走るな!!」
鏑木が叫ぶが凜奈はそれを聞かず、正成に向かい渾身の一撃を放った。
「・・・なんでウチの部員は俺の話を聞かないんだぁ〜!!」
鏑木は激怒、陰では他の部員が「鏑木が壊れた」などと陰口を叩いていた。
その日の帰り道。
「ったく、今日だけで跳び蹴り5回だぜ、さすがに参った・・・」
背中に湿布を貼っている正成はいつも通り、拓海と雄大と帰路についていた。
「・・・お疲れ様です、正成君」
「お疲れ様じゃねーよ、拓海もいっぺん喰らってみな。死ぬから」
正成は拓海に向かい蹴りの構えをした。
「俺はやだよ!そう言うのは正成だけで充分」
拓海は正成の蹴りの構えをスルー。
しばらく、三人は無言で歩いた。
「なぁ、拓海」
正成はふと、拓海に話し掛けた。
「なに?」
「お前ってさ、彼女とかいるの?」
「は!?」
驚く拓海。
「いや、だから彼女とかいるのかって」
「・・・いない事はないけど」
下を向きながら答える拓海。
(やっぱりか・・・)
正成はさらに聞いた。
「誰?」
「秘密の方向で」
「んだよ、べつにいいじゃん」
「秘密」
「・・・・・」
正成に多少の挫折感が
(やっぱり先越さた・・・)
その間、雄大はずーっと携帯を打っていた。
その後、駅で二人と別れた正成は、駅舎の中へと入っていく。途中、入口の自販機の前に、見た事のある人物かジュースを買っていた。しかもコーラ。
「うわっ、コーラとか買ってるよ、体に悪ぅ〜」
昨日言われた通りに声を掛ける。
「なっ・・・ま、正成!!」
コーラを買っていた人物・・・凜奈はすぐさま振り返り、正成を確認する。
「お前、人の事言えねぇじゃん」
正成はコーラを顎で指した。
「い、いいじゃん、あたしは水泳選手じゃないんだから」
プシュっとコーラのキャップを開け、ごくごくとコーラを飲む凜奈。
「俺にも一口ちょうだい」
「やだ」
「なっ!ひっでぇ!いつも俺はあげてるのに」
「・・・・・ん!」
凜奈は無言でコーラを差し出だ。
「サンキュー」
正成はごくっと一口。
「うわっ!バカ!正成飲み過ぎ!」
「へ?俺、そんな飲んだ?」
ペットボトルを見ると、半分ほど入っていたコーラは残り半分の半分・・・
「全く・・・だから正成に飲み物はあげたくないの!!」
「悪かったな!!」
「でも・・・まぁ、今日はゆるす」
「なんだそれ?」
二人は自然に笑い出し、仲良く話しがら駅の改札を通った。
空は夕焼けのオレンジ色に輝いていた。
登場人物の名前の読み方!の、コーナー!
谷笠 正成
(たにかさ まさなり)
泡岸 凜奈
(あわぎし りんな)
松場 雄大
(まつば ゆうだい)
渡部 拓海
(わたべ たくみ)
鏑木 彰吾
(かぶらぎ しょうご)
次は地名!
征咲市
(せいさきし)
上谷市
(うえたにし)
征咲高等学校
(せいさきこうとうがっこう)
以上です。
では、また次回で!




