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どんな小説が読まれるか調べ「悪役令嬢」を出せば良いと書いてあったが、この世界観でどう出せと頭を抱えるおじさんがひとまず忘れて書いた7話(鈴蘭とトラウマと放課後)

こんにちは、妄想おじさんです。


今回はまた蘭の話です。


読んでいけば分かると思うのですが、蘭は結構重要なキャラでかなり苦戦しています。


それでもがんばって書いたのでゆっくり読んでいってください。


pvが合計1000を超えました!(ブックマークは2だけど…)

……基準がわからないな。1000って凄いのか……?


とにかく!こんなおじさんの妄想の産物を見て下さってありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします!


あと、オグリのA評価が出ました。

あれ以上の評価なんてあるのか……?信じられない……

 秘密を打ち明けられる人ができるなんて思いもしなかった

 彼の存在は明らかに私を変えていった。

 

 そしてその変化を受け入れれば私はより成長することができるだろう。

 なら後は私が進むだけだ……!












 蘭が家に来た次の日、僕は桜と湊人にこの前の人の正体を明かした。




「ってことで、あの時のシャッター音は蘭だったから安心して。」


「蘭ってあの隣のクラスの五十鈴さんだよね? 時々蓮と話してるのを見てたけど。でもよかったー! もしも何かの犯罪に巻き込まれたらって怖かったんだよ……」


「五十鈴蘭さんね〜。いつの間に仲良くなったのやら……」




 桜も湊人もそこまで気にしてないようだ。

 ……あれ? なんか桜がおかしいような?

 いつもはテンションを上げて話しかけてくる桜が少し引き攣ったような顔をしてる。




「桜ってこう言う話題には飛びかかる感じだけど。どうしたの?」


「んー……いやね、あたしはあの人ちょっと苦手なんだよね。気楽に話しかけられないって言うか……相性が悪いって言うか……」


「意外だね。桜さんっていろんな人と仲良いから、てっきり五十鈴さんとも仲が良いのかと。」




 確かに意外だ。昔から桜はどんな人とも仲が良かったから……

 でもまあ、そういう人もいるのかな。

 



「ぼくも話したことは無いかな? でも話してみたいとは思ってるんだよね。」


「蘭は人見知りするからクラスメイトとも話せてないらしいけど、薫と柚子ちゃんとは話せたんだよな。」


「蓮の身内だと安心できるんじゃない? あと2人ともかわいいし!」


「うわっ……急にテンション上げないでよ。」




 この様子を見るに本当に苦手のようだ……

 薫と柚子ちゃんの話題出したら元気になった……

 いずれ2人とも話せたら良いなと思っていたけどなぁ。




「でも、五十鈴さんもきれいだよね! 普段は隠れてるからわかりにくいけど。」


「んー確かに薫が反応してたからなぁ。」


「い、妹さんまた暴走してたのかな……」


「そりゃファンクラブできるくらいだもん。あたしも綺麗だと思うね。」


「ふぁ……ファンクラブ……?」




 そんな物できてたのか……

 でも、蘭のことだから気づいてないだろうなぁ。

 頭いいのに察しは悪いからなぁ。




「あーあ! 薫ちゃんと柚子ちゃんの名前出たら会いたくなっちゃった!」


「え? いきなりどうしたの?」


「柚子ちゃんはまだしも、薫ちゃんにほぼ会える場所に行きたいな〜っ!」


「……家来ても何も無いぞ……?」




 桜がニシシっと笑う。湊人はようやく気づいたようだ。

 少しため息をつきながら僕も困ったような笑顔を見せた。














 これは私が蓮と出会ってから半年経ったくらいだったかな。

 きっかけはなんだったか。確か……




「ごちそうさまでした。たまには食堂でご飯もいいな。蘭はいつも食堂だっけ?」


「あってる。……でも飽きない……美味しいから。」


「そりゃよかった。あれ? 牛乳飲まないの? 苦手なんだっけ。」


「うん……でも嫌いじゃない。冷たい牛乳に……トラウマがあるから……」


「ずいぶん限定的だけど、どうしてなの? 話しにくいなら別にいいけど。」


「大丈夫……蓮なら……話してもいいと……思ってるから。」




 そう言うと私は子供の頃の事を話し出した。




 アルビノの私は嫌われる事はもちろん、異常な好意を持たれる事がある。

 そんな中で1番酷かったのは私が小学生になった頃だ。

 毎日同じ人にカメラを向けられて、話しかけられた事もあった。

 しかしその狂気は子供の私でも恐怖し、怯える生活をしていた。




 そんなある日、とうとうその狂気が爆発した。




 突然腕を掴まれ車に乗せられ誘拐された。

 その男の家に監禁され、助けを呼ぶ事もできずに数日間拘束されていた。

 もちろんその数日で男は逮捕され、私は解放されたがとても恐ろしい体験をしたよ。

 特に何もされなかったけど、もっと長く監禁されてたらどうなってたか……

 今でも考えるのは恐ろしいね。




「その時……唯一与えられてたのが……パンと牛乳。だから……それがトラウマ……食べられない。」


「そうだったんだ……ごめんね、嫌なこと話させて。」


「気にしてない……よ?」


「……よし! じゃあ僕のトラウマも聞いてもらおう!」


「蓮の……トラウマ……?」




 そう言うと彼は昔のことを話し出した。

 どんな人にでも辛い過去はあるし、トラウマだってある。

 でも、蓮は予想以上に大変な思いをしていた。




「そんなことが……あったんだ……今は大丈夫なの……?」


「そうだね。僕の幼馴染の桜のおかげでかなり克服できたから。」


「大変……だったね……私も……何かできることがあれば……手伝うから。」


「ありがとね。」




 そう言うと彼は少し照れ臭いように笑った。

 それを見てると私のあまり動かなくなった表情が緩むのを感じた。







「……こんな感じ。」


「兄さんの秘密を知ってるなんてびっくりしたけど、そんなことがあったんだ。」


「話してくれてありがとうございます。昨日は柚子ちゃんもいて話せなかったから。」


「気にしないで……私も薫ちゃんと……話したかったから。」


「薫ちゃんも……苦労してた……私から言うのは……おかしいかもしれないけど……よくがんばったね。」




 蘭さんはいつもは無表情の筈なのにとても優しい顔で私の頭を撫でてきた。

 桜ちゃんもこうしてくれた事があったけど、それとはまた違うような……

 桜ちゃんをお姉ちゃんと表すと、蘭さんはまるで……お母さん?




「ぁ……ごめんね。突然……撫でちゃって。」


「いえ! ありがとうございます。でもこの事を知ってるのは桜ちゃん以外はほとんどいないので、言いふらしたりとかはしないでほしいです。」


「そんなこと……しないよ……?」




 そう言うと不思議そうな顔をしながら頭をコテンっと倒した。

 は? かわいいかよ。さっきの大人びた雰囲気とのギャップがやばいわ……




「か……かわいい〜!」


「っ!? ……なぜ私は……また抱きつかれている……?」


「そんなのかわいいから以外ないですよ〜!」




 本当に兄さんの周りはこんな人ばっかだ!

 蘭さんはお母さんで桜ちゃんはお姉ちゃん、柚子ちゃんは双子で湊人さんは弟? 後はお父さんがいれば完璧だ!

 そんなくだらない事を考えながら蘭さんのやわらかい胸の中でむふー! とにやけ顔をする。





「あの……薫ちゃん……? そろそろ……離れても……」


「もう少しだけー!」



 

 ずっとこうしてたいなーって思い始めていたら玄関からドアが開く音がする。

 兄さんが帰ってきたかな? そういや、兄さんには蘭さんが今日来る事は話してなかったかな?




「ただいまー。」


「おかえりー!」


「あ……蓮おかえりなさい……?」


「あれ? 蘭来てたの?」


「おじゃましまーす。」


「薫ちゃーん! 来たよー!」


「桜ちゃんに湊人さん!?」




 桜ちゃんと湊人さんに蘭さんが集まるなんてすごいタイミングだ……















「まさか今日も来るとは思わなかったよ。」


「薫ちゃんに……呼ばれてね……」


「うわぁー! 蓮! 桜さん! 助けてぇー!」


「湊人さん久しぶりですね! やっぱり男の娘っていいですね! 今度こそ兄さんとの馴れ初めとか兄さんにはどんなこと思ってるのか話してもらいますよ!」


「湊人がんばれ〜あたしはジュースでも飲んでるから。」


「桜さぁぁん!」





 なんていうか……カオスだ……

 湊人のことを聞きたい薫が凄い勢いで詰め寄ってきて、それから逃げながら僕らに助けを求める湊人。

 それを傍観してる桜に面倒だから蘭と話してるの僕という状況だ。




「蘭ごめん。突然桜と湊人に会うことになるなんて。もうちょっと心の準備とかしたかっただろうに……」


「……大丈夫だよ……? 蓮が認めてる人達なら……私も安心できる……から。」


「……私も……変わらなきゃいけないと……思ってたし……ちょうどいいタイミング……かな……?」


「え? それってどういう……」




 湊人がようやく薫から解放され、桜が用意してくれたジュースを飲んでる。

 薫はと言うと桜にいじられている。昔から薫は桜に弱いんだよなぁ。

 そんな様子を見た蘭がその場で立ち上がる。




「橘さん……と澪風さん……で合ってるよね……?」


「初めましてだよね。五十鈴さん。合ってるけどぼくは湊人でいいよ?」


「うん。よく知ってるね。改めてはじめまして、澪風桜です。」


「よろしくね……それでいきなりなんだけど……2人と蓮に……言いたい事があって。」


「僕にも?」




 そこで蘭は一度息を吸う。

 普段の無表情な顔が少し緊張してるのか力が入って震えてる。

 みんなの視線を受けながら蘭が口を開いた。




「来月の……修学旅行……みんなと一緒に周りたい……!ここで……グループを作らない……?」




 それは予想外にも修学旅行の話だった。

 …………あれ? 来月修学旅行あるんだっけ?

 普段から先生の話をあまり聞かない僕はそんな事を思いながら赤くなってる蘭を見た。





最後まで読んでいただきありがとうございました!


最後のセリフにもある通り次回から特別編の修学旅行です。


どこに行くのか、どんなやり取りをするのか、どんな結末が待っているのか、書いてるおじさんもわかりません!


つまり未定です!


でも頑張って書くので応援してください……


短編書きたい……短編って簡単で楽しいから書きたい……


修学旅行途中か終わりに短編絶対に作ってやる……

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