めちゃくちゃ時間がかかった上に、話のボリュームを増やしすぎて書ききれなかったおじさんが諦めて適当な所で区切った特別編(修学旅行3/4)
遅くなりました……妄想……お…じ……
本当にすみません……悩んで悩んで結果2週間休み……ッ!お待たせしました。
他の作品のことばかり考えてしまって……この話の大体の内容は1週間前には思いついていたんですけどね。
今回の話は新しいキャラクターが出てきます。一応前にも出てきてたけどね?
まあ、なんやかんやありましたが頑張って書いたのでゆっくり読んでいってください。
「……見つけましたよーーーっ!!!鳴浜蓮っ!!!」
「ようやく……あなたと接触できたっ!!絶対に許しませんからね!!」
叫ぶ女性はこちらを殺すような眼差しで僕を見ていた。
「えー……っと。誰ですか?」
「え!?知らない人なの!?なんか……昔の因縁とか!そう言うのじゃないの!?」
湊人は僕とその女性を交互に見ながら叫んでいる。……まあ、いきなり旅行先で知らない人から「許さない!」とか言われたら色々想像するだろうけど。
でも、本当に全く知らない人だな……
「あーっ!!あざみっち!!」
「………!!……びっくり……した……!」
桜……いきなり大きな声を出すのはやめときなさい……
蘭が凄いびっくりして、猫の後ろにきゅうりを置いた時みたいになってたぞ?……それは言い過ぎかな?
「え?桜!?……も、もしかしてコイツと同じ班なのっ!?」
あ、桜の友達だったのかー
……余計に僕関係なくない?
「彼女は新田 薊!剣道部のお手伝いで知り合ったの!」
「初めまして。橘くん。五十鈴さんはクラスでも何回か喋ったよね?2人ともよろしく!」
「あ、うん。湊人でいいよ……?」
「………よろしく……ね。」
歩きながら2人に説明する……って僕は無視ですかそうですか。
彼女には会ったこともないはずなんだけどなぁ……
彼女にチラチラ見られながら……いや、睨まれながら後ろの方を歩く。
まあ、別にいいけど。……と思っていたら2人の男に声をかけられた。
「ごめんなさいね。うちの新田さんが。」
「何故あなたを目の敵にしてるのか……私にはわかりませんね。」
「あ、新田さんの班の……」
「私は金森と言います。」
「ボクは初部っていうの。よろしくね〜〜。」
眼鏡をかけ、丁寧な話し方をしている金森君とゆったりとした話し方をしている大柄な初部君。
その2人が話しかけてきた。
「それで……君が鳴浜くんか!ふ〜〜ん。なるほどねぇ。」
「なるほどってなんです……?」
「いやぁ……鳴浜くんって剣道部では有名でさぁ〜〜!あ、ボクら3人は全員剣道部なんだよ!」
「ゆ、有名……?」
「簡単な話ですよ。菊池先輩はあなたのことがs
「お、おっとぉ!?金森くん!?それは内緒でしょ〜〜!?」
「ム……そうですか。」
そういうことか。菊池先輩が僕の話を剣道部でしていたのか。
だから有名なのかな。
「でも、それとあの……新田さんが僕を嫌ってるのって関係あるんですか?」
「いやー……それはねぇ……………
「うっそ!?桜ってアイツの幼馴染だったの!?」
「あー……うん。そうなの!」
「………薊さん……少しいいかな……?」
「うん?どうしました?」
あ、薊さんってクラスでは優しい人のイメージだけど……友達相手だと結構活発になるのかな。
それよりも……
「……どうして……蓮の事を……そんなに目の敵にするの……?……何か……されたの……?」
「それは……!」
そういうと、彼女はチラッと後ろの蓮の方を向いて怒りをむき出しにしたような顔になった。
「アイツは……私の大切なものを弄んだんです……!絶対に許さない………!」
「大切な……もの……?……それって……?」
「菊池先輩の……『心』ですよっ!!」
「……こ……こころ……?」
一体なんの話を……?あ、桜さんが「そっかー……」って顔してる。
菊池先輩はあの剣道部の副部長さん……だったかな?その人の心って?というか蓮はその菊池先輩と知り合いなの……?蓮は一体何を……………???
「あっ……蘭さんがフリーズしちゃってる……大丈夫かな?」
「菊池先輩の話題が出た時はまだ蘭さんとあまり話してなかったもんね。あたしは大体わかったけど。」
「え、えーっ!!ぼくもあまり把握できてないんだけど……」
「まあ、そうだよね。あざみっち!説明よろしく〜っ!」
「確かに説明不足だったね。始まりは1年前ぐらいの時だった……」
……はっ!少しぼーっとしてた。……え?もう少し詳しく教えてくれる?
それはいいけど……なんで物語みたいな語り方なんだろう……
「……先輩!菊池先輩!」
「……………あ、あぁ。すまない。どうした?」
「何かあったんですか?そんなに上の空で……」
「ふふ……いやちょっとな。」
ある日突然、菊池先輩は変わった。
今までは厳しくも優しく凛々しい人だったのに、なんか……ほわほわしてるというか……
なので、部活終わりの放課後に少し聞いてみた。
「先輩……どうしたんですか?最近ぼーっとすることが多いですよ?」
「新田さん……そうだな。君なら大丈夫だろう。何回も助けてもらったしな。」
「実は私……友達ができたんだ。後輩の男の子の……」
「えっ!?男の友達ッ!?!?」
先輩はそういうのに疎いと思っていたけど……大丈夫なのかな。騙されていたりとか……しないかな。
先輩は変に優しいし……もしその優しさに漬け込んで先輩傷つけたりしたら……
「先輩……!もし何かあったら私にすぐ教えてくださいね……!」
「え?あ、ああ……わかった。」
何があっても先輩は私が守ってみせる!!
そんな出来事があってから数ヶ月。先輩にその『鳴浜くん』の話を聞いて警戒はしていたが、特に変化はなかった。
突然猫を飼ったり(名前はレン……!?何故アイツの名前にするんだ……)した事もあったけど、私も猫は好きだし特に違和感はなかった。
そして私も2年生になって、先輩が受験の準備で部活にあまり来れなくなってきた頃……
完全に油断してた……その『鳴浜くん』を甘く見ていた……!
「うっく……っひ……」
「……馬鹿か私は…っく……」
……え?今の菊池先輩……?
走り抜けていった女性は確かに先輩で、だけどその姿は一度も見たことがないとても弱々しい感じだった。
いつもの凛々しい姿でもない。慌ててオロオロしている姿でもない。
少し触ったら直ぐに壊れてしまいそうな弱さを持った姿だった。
「一体何が……?」
少し考えてしまう内に先輩の姿が見えなくなる。
そして、私は探すことよりもまずその先輩が走ってきた方に足を進めた。
無闇に探すよりも、その場の状況を把握する方が早いと思ったからだ。
「確か……こっちから…………っ!?」
その角を曲がった所にそいつはいた。
アイツは……!アイツはまさか………!!
そういうことか………とうとう恐れていたことが起きたのか……!
「鳴浜蓮……っ!絶対に許さないぞ……」
「それから中々アイツと接触できる機会がなくて、今日ようやく会えたってこと。」
「そ……そうだったの…………でも……蓮がそんなこと……するとは……?」
ちょっと熱くなっちゃったけど……大体こんな感じかな。
じっと私の話を聞いていた桜が口を開いた。
「あざみっち……?多分それ……」
「ん?どーしたの?桜。」
「勘違いしてると思う……」
「………へ?」
勘違い……?ど、どこが?
「桜さん……勘違いっていうより、そこから先のことを知らないだけだと……」
「ど、どういうことなの……?湊人くん……」
「それはね………」
「遊びを断られたから……泣いていた……?」
「そうらしいんだ。でも、断ったのは受験があるからって……」
「先輩の遊びを断るなんて………鳴浜……許すまじ……!」
「あ、それもアウトなんだ……」
絶対に認めないからな……!鳴浜蓮……!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!!
新キャラの薊さん……実は最初に書いていたキャラ設定には彼女ではない同じ性格の子がいたんです。
……が、出すタイミングを見失いお蔵入りかなー?と思ったら出ちゃいましたね。
設定の時は一番お気に入りのキャラだったのでこれからの活躍を楽しみにしててください!
え?お気に入りなら最初とかに出しとけ?
……お気に入りだからこそ最後に出したかったんですよ。結果できたからよかったですけど。