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なんかおじさんが夜中思いついてバーっと書いたら意外と形になったので投稿しようと思った1話(春と新学期と告白)

夜中にパッと思いついてなんとなく書いたものです。続くかどうかは気分次第だと思います。

あと、これを書いてるおじさんはどちらかと言えば理系だったので文才はありません。それでもいいのであればゆっくり読んでいってください。

 校舎の裏に男女が二人無言で向かい合っている。


 桜の花びらも少なくなり少し変わり始めた風が吹く。


 全ての部活がこの日だけは静寂を認め、落ちた花びらがこの空間の音となる。


 少し強めな風が吹き花びらが目の前を横切る。


 そしてその奥には可愛らしい女の子が一人。


 彼女は散々溜めた一言をようやく僕にぶつけた。




「私と……付き合ってください!」


「え、ごめんなさい。無理です。」




 僕は産まれてから何度か聞いたその台詞を条件反射のように拒絶した。





無気力少年はハーレムを断り続ける





 彼女の落とし物を拾った僕は正直面倒だったので交番に届けあとは警察に任せた。

 しかしそれが彼女の大切なお守りであり、彼女が偶々同じ学校だったのが運の悪い所だ。

 挨拶とお礼、それに「見つけれてよかったです。」と一言返せば終わり。

 そう思っていたのに、その後も話しかけられ(相手から見れば)仲良くなり、とうとう呼び出され告白だ。



んで今に至る。




「な、なんで……? 私のどこが嫌なの……?」


「いや……嫌ってわけじゃなくって、そもそも恋愛っていう物に興味がなくて。」


「そ……そんな……」




 力なく発されたその言葉は彼女の顔を赤く染める。

 それは怒り?恥?それとも悲しみか?

 僕には全くわからない。




「そもそも出会って数日で告白ってすごいね。」


「ふぐぅ……っ」


「僕は話しかけられてただけなんだけど、こんな僕のどこがいいの?」


「そ、それは……蓮くんは優しいから……」


「優しいっても僕落とし物を拾っただけだよ?」


「そ、それだけじゃない! 蓮くんは私が困ってる時にいつも優しくしてくれて……」


「それって僕以外の人もそうするんじゃないの? 逆に目の前で困ってる人を無視する人が好きな人なんていないと思うけど。」


「あうぅ……」




 どんどん質問していくとそれに応じて彼女の顔もどんどん赤くなっていく。

 涙も若干浮かべている……なんか泣かせちゃった感じだしフォロー入れといた方がいいかな




「こんな僕よりもいい人はたくさんいると思うから、もっとゆっくり考えなよ?」


「……」




 もう彼女は何も言わなくなった。

 ……これもう帰っていいのかな?

 一応彼女に「じゃあまたね」と一言だけ言って校門に向かった。












「ありゃりゃ……これはまたスッパリと断ったねぇ……」


「桜? 居たんだね。」




 こいつはまた告られたのか……と一緒に校門を目指して歩き出す。

 っても家も近いからそこまで一緒なんだけど。




「でも……泣かせるのはダメだと思うけどなー」


「そんな事言われても……僕はちゃんと断った理由とかも言って、それで泣いちゃったんだから……」


「はいはい。どうせ『なんで泣いたのかわからない』とでも思ってるんでしょ?」


「………そんなことはないよ?」 


「何言ってんだか……」




 そんな話をして家に帰るそれの毎日だ。

 毎日繰り返しても不思議と飽きない、そんないつ壊れるかわからない日々がとても楽しいなって。

 私はそう考えてる。









 二人で帰り道ジュースを飲みながらゆっくりと歩いていくと桜が突然声を上げた。




「そだ! あんたあの子に呼び出されて新しいクラス分け見てないでしょ? 確認しておいたら?」


「……? たしかにそうだね。見ておこう。」




 何故桜はこんなにニヤニヤしてるんだろう?

 大抵桜がこんな顔してるって事は僕にとっては大変な事になってるだろうけど。




「えーっと? あ、桜がまた同じクラスだね。それ以外には……湊人か。一年の頃は別のクラスだったからねぇ。」




 湊人は中学の友達で高校も同じだった。

 たしかに湊人はとてもいい奴だと思う。

 お互いに気の知れた仲だ。同じクラスになれたのは嬉しい。

 だけどなんで桜がこんなにニヤニヤしてるのかがまだわからない。

 たしかに前のクラスで同じだった人はいるけど……?




「ま、あたしはあまり口出ししないけどね。まあ、二年生は大変な事になりそうだから頑張ってね。」


「え?う、うん……」




………本当にどういうこと?












 翌日新しいクラスに入り自分の席を確認した所で横から声をかけられた。




「れーんっ! おはよー!」




 声をかけたのは平均より低い僕の身長をさらに下回る小さな美少女だった。




「あ、湊人。久しぶりだね。」


「やっと一緒のクラスになれたよぉ……これで気兼ねなく蓮と遊ぶことができるね!」




 いや、美少女と言うことはできない。


 だって湊人は……彼は……




「えへへぇ……ぼくね蓮と同じクラスになれて本当に嬉しいなぁ。」


「これでぼくにもアピールできるチャンスができたしね……」


「ん、湊人? なんか言った? 最後あたり聞こえなかったからもう一回……」


「な、何にも言ってないよーっ!」




男なんだから。



最後まで読んでいただきありがとうございました。続きが読みたいよーって思う方はぜひぜひコメントしてください。おじさんがとても喜んで続きを書くと思います。

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