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詩篇4 延々と、落ちる水滴、あなたとわたし

作者: 宮沢いずみ

じゃぶん、じゃぶん、

粒が跳ね、 


ちゃぷん、ちゃぷん、

落ちながら、


たゆたうなめらかな曲線は、光に反映されて、

しゃらららら、と、

ああ、ウィンドチャイムの音。


浮いては沈む、

浮いては沈む。


お前はどこに、どこからどこまで、一体どれが。全てが。


なみなみと、おお、存在しておりました。 

ゆうるりと、おお、動いておりました。


わたしはあなたに抱きつき、あなたはわたしに抱きついた。


たっぷりと、流れていました。 

今在るもののほとんどが、たっぷりと。


響くのは、あなたの声。 

反映、反映。


こぼれても、

こぼれても、

受け止め、

受け止め、

姿を消す。 

いいえ、消してはおらぬ。


初めから、そこにありました。


わたしはあなたの首に回した手を、ほどきたくない。


じゃぶん、じゃぶん。

ちゃぷん、ちゃぷん。 

落ちゆく先は、皆、同じ。 浮いては沈み、もと通り。


延々の、やわらかさの中で、わたしはあなたの首に回した手を、ほどかない。


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