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クリスタルタワーの魔将軍 ~最凶の魔物の復讐劇~  作者: 鹿竜天世
第二章 この世に神のいるうちは…
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グリテッド侵攻3

 その後のグリテッドは混迷を極めた。


 魔物に容赦などない。男はもちろん、女子供も無関係に殺戮していく。


 無論、兵士たちの抵抗もあったが、街中に散開した魔物たちを鎮めるのは容易ではなかった。


 ヘイトも手当たり次第に人間を蹴散らし、真っ直ぐに王宮へと向かっていた。


「止まれぇい!」


 目の前に立ちふさがった馬上の騎士は言った。


「ここから先はこの千人隊長バルストルが一歩たりとも通さぬ!」


 槍を振り回して息巻く騎士に、ヘイトは猛然と立ち向かう。


「邪魔だ」


 横薙ぎで仕留めようとしたヘイトだったが、思いがけずバルストルは身を逸らせて回避した。


 その辺の雑魚とは違う、というわけか…?


「えいやっ!!」


 バルストルが槍による突きを放つ。


 と、左腕のシルバが素早くそれを防ぐ。


「なにッ!?」


 思いもよらぬ防御方法にたじろいだバルストルに、ヘイトは上からの一撃をお見舞いした。


「ぐぬうっ…!」


 避けきれぬと判断したのか、バルストルは馬から飛び降りて地面に転がった。


 残された馬に大剣が振り下ろされ、見るも無残な亡骸へと変貌する。


 バルストルが態勢を立て直す前に、ヘイトはその横っ腹を蹴り上げた。


「ぐあっ!」


 壁に背中を打ち付けて苦しそうに呼吸する彼目掛けて、ヘイトは大剣を突き刺した。


「バルストルッ!!」


 後ろ手に声がしたので振り返ると、そこにはまたも馬に乗った騎士がいた。


「貴様、バルストルを…、よくも…!」


 先ほどの騎士が乗っていた馬と同様の鞍だ。


 こいつも隊長か何かか…?


「バルストルの仇だ!!」


 その男は名乗ることもなく突進してきた。


 普通の人間相手ならともかく、相手は背の丈3メートルはあろうかという巨人だ。


 馬による突撃など、さして恐ろしくもない。


 ヘイトは突き出された槍の穂をかわして逆に柄を掴むと、馬の上の騎士を持ち上げた。


「は、離せぇ!」


 槍にしがみつく騎士を振り落とし、片腕で持ち替えて穂先を相手に向けると、ヘイトは思い切り振りかぶった。


 起き上がろうとしていた騎士の肩から腰にかけて、槍は貫通せんとする勢いで突き刺さり、騎士は絶命した。


 それを見ていた歩兵たちが恐れおののく。やはり今の二人は格の違う兵士だったのだろう。ここらの隊をまとめていたのかもしれない。


 ヘイトが一歩前に出れば、兵士たちも同じだけ後退る。


 周囲に妙な空間ができたまま、ヘイトは王宮へと向かった。

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