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クリスタルタワーの魔将軍 ~最凶の魔物の復讐劇~  作者: 鹿竜天世
第二章 この世に神のいるうちは…
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パルミィ捜索

「分かるわけないよ…」


 僕はただ、力なく呟いた。


 というか、さっきのはなんなの…?


 サラ姉は、僕の憧れの女性じゃなかったの…?


 美しくて、おしとやかで、上品で、繊細で――。


「おい、ジュリアートの居場所はわかったのか?」


 僕の脳内で繰り広げられていたサラ姉のイメージ映像の中に、泥にまみれたワーズが現れた。


「わからないんですって」


 僕の代わりに答えたサラ姉は、どこか素っ気ない。当てにしていたものが、役に立たなかったからか…。


「分からないだと? そんなことで済まされるはずがないだろう。すぐに探し出せ」


 そりゃ、ワーズの言いたいことだってわかる。パルミィは大切な仲間だし、絶対に見つけ出さなきゃならない。


 だけど、二人とも、重要なことを忘れてないか…?


「あのさぁ、僕、話し相手がいないと会話できないんだよね…」


「え?」


「話し相手、だと…?」


 二人はまだ理解できていないようだ。


「言ったでしょ? 僕は自然と対話するんだって。でも、その自然がなかったら、なにと会話しろって言うの?」


 僕の言ったことの意味をようやく察しのか、二人とも自嘲気味に笑った。


「ああ…」


「そう、ね…」


 木という木、草という草を根こそぎ土砂で押し流してしまっては、僕の力など到底発揮できるはずもない。


「わ、悪かったわ。もう少し手加減するべきだったわね…」


「そうだな…。これを機に、サラは加減を覚えるべきだな…」


 …そう言うワーズだって、ノリノリだったくせに。


 とにかく、このままではどうにもならないので、一行は地面に埋まっているエンクウを掘り出すことにした。


 情報を聞き出すためだ。


「サラ、お前の魔法でどうにかならないのか?」


 爪の間に入った土を弄りながら、ワーズがうんざりした様子で言う。


「いいけど…、手加減できる保証はないわよ?」


「それは困る…」


 露わになったエンクウが八つ裂きの状態では、尋問することなどできない。


 かといって、このまま素手で地面を掘り続けるのは途方ものない作業に思えた。


「ねぇ…、こんなことしてたらさぁ…、パルミィが…」


「ティコちゃん、変なことは言うものじゃないわ」


 僕の言わんとすることを察してか、サラ姉が制止する。


 確かに想像もしたくないことだったが、あり得なくはない。ワーズも怪訝そうな表情を浮かべている。


「仕方ない、ここはもう一度、サラ姉の力を借りるか」


 ええっ!? ワーズ!? さっきをそれはマズいんじゃないかって話、したばっかりだよね?


「勘違いするな、マイク。あの忍者のために使うのではない」


 ワーズの口角がわずかに上がる。


 嫌な予感がした。

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