開演
「異能力」と呼ばれる能力を持つ青年「渡会 直仁」と、彼と行動を供にする二人の女性、「マリー」そして「クロー魔」。
彼等の行く所、少なからず何らかの騒動が巻き起こる!?
今回の舞台は……クリスマスを迎えようとする南半球のプライベートアイランド。熱い太陽の照り付ける聖なる日を迎えて、果たして彼等にはどの様なエピソードが待ち構えているのか……!?
―――ブ――――――ッ!
……皆様、本日は、
「これは女装では無いっ! 女装備だっ!」
スピンオフ作品、
「Marry Kro-魔Sugu in Summer ―真夏のクリスマス―」
の上映にご来場頂きまして、誠にありがとうございます。
間もなく開演となります。速やかにお席へと着席して頂き、もう暫くお待ちください。
上映中は恐れ入りますが、周囲へのご迷惑となりますので、大きな音を立てるのはお控え下さい。
また、上映中の作品をビデオカメラやスマホアプリで隠し撮りし、ネットなどで公開する事は犯罪となります。もし、周囲に不審な方などを見られましたら、近くの係員にご連絡ください。
それでは、「Marry Kro-魔Sugu in Summer ―真夏のクリスマス―」
お楽しみください。
―――ジャ―――ンッ!
―Cast―
「おいっ、マリー、クロー魔……。そんなに急ぐ事ないだろ?」
直仁 (スグ) ――― 渡会 直仁
「もぅ―――……直仁はドライすぎまする―。こんなに綺麗な海を前にして、テンションが上がらないのかの―?」
マリー ――― マリーベル=シルベン=アレリア
「That’s right. 全くマリーの言う通りね。スグはちょ―――っと、Vacationを楽しむって感性が薄いのよね―――……」
クロー魔 ――― レイチェル=スタン=クロー魔
「ピーッ、ピヨピヨピ―――ッ」
「ほら、ピノンも『そうです』だって。『直仁様の気真面目過ぎる処が、ボックは心配です』って言ってまする―」
「ピヨッ」
ピノン ――― ピノン (セキセイインコ)
「……まぁ……ここはプライベートビーチで、俺達はバカンスを満喫しにここまで来てる……。俺の所有島だから、他の人の目が気になるって事も無い……。それこそ全裸で過ごそうが、どれ程羽目を外したって、誰かに咎められたり警察を呼ばれる事も無い……けどな……」
「なーに、スグ―――? Are there any problems?」
「直仁、浮かない顔で、どうしたのでする?」
「ピヨピーヨ?」
「ほら、ピノンも心配していますでする―」
「ああ……一言言わしてもらえれば……」
「何でこんな所まで来て、女装しなきゃいけないんだよ―――っ!」
―――ジャジャンッ!
「これは女装では無いっ! 女装備だっ!」スピンオフ作品
「Marry Kro-魔Sugu in Summer ―真夏のクリスマスー」
いよいよ開演します! 乞う! ご期待!




