此処
僕らは逃げている
足の竦むような現実から
目の眩むような未来から
忘れられる過去から
目を潰そうとする希望から
身を崩そうとする絶望から
歩み寄ってくる死から
僕らは誰かを頼れない
助けを乞うのが怖くて
笑われるのが怖くて
怒られるのが怖くて
何もできないと知るのが怖くて
でも、命を絶つことも怖くて
僕らは縋る
自分の世界に
自分の言葉に
賞賛してくれる場所に
次を求めてくれる場所に
自分を理解してくれる自分達に
ああ、僕らは依存している。
ああ、誰かが僕らを笑っている。
ああ、僕らが誰かを嘲っている
ああ、僕らはなんと無力なことか
現実を変える度胸もない