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新聞配達員だ  作者: 南都夏成
6/10

200歳迄生きるぞ

6

その内慣れたら4時前に終わるよ。73歳になる野

内さんが、新聞配送トラックを待ちながら店前で 煙草を吸いながら言うが、1か月経った私には慰めにしか聞こえない。

トラックが午前1時20分頃到着して新聞を手分けし、チラシを入れて原付に積込み出発するのが2時頃であるが、配達完了して店に戻るの が5時半である。他の人は4時から5時には店に戻っている。

溜息が漏れる。諦め感も生じる。

絶対無理だなあ

早く順路帳を見ないで 配達出来て不着もないようになりたいなあ。

野内さんに毎日返す言葉である。野内さんは4時に店に戻るから配達員の中では社員を除き1番早い。小柄だが、体幹がしっかりしており、とても73歳の動作には見えない。

昔中学卒業後、卸問屋に就職し頑張って働いたらしい。地域で有名な野内一族の一人で金持ちでもあり、土地持ちでもある。趣味と健康維持で新聞配達をしている人である。


確実に日は経つ。今8ヶ月だ。

順路帳は持たない。

店に3時50分に1番早く戻れる。

不着がなくなった。

野内さんより早いのだ。優越感を得て気分が良い。

家に戻り、風呂に入り、布団に1時間半休める。

本業に備えて、気持ち良く眠る。


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