第32話 ついていくべき存在
新年度で忙しくて思うように更新できずすいません!
最低でも週一で更新できるように頑張ります。
「ていうことがあったんだよ!」
「ふーん」
質の悪い木片をつなぎ合わせてできている家。
大工のノイドをして、ギリギリ家だと認められるそのあばら家に二人はいた。
ノイドは床に胡坐をかき、相棒のナダは、壁に背をもたらせながらだるそうに、無気力に座っていた。
いつもなら、「もっとちゃんとしろぃ」とノイドが喝を入れるところだが、今ナダは右足をけがしているし、ここは家ではなく、いわば借り宿。それもゴブリンのモノである。ナダの態度もしょうがないと言えよう。
それにノイドにはナダに注意する余裕もなかった。理由は―――
「ふーんじゃねぇよ!何も思わないのか?そう簡単に信じられるような話じゃねぇだろう!」
―――先ほどショウから聞いた話があまりに突拍子がなかったからだ。
ショウ曰く、自分は元人間で、人間の時にゴブリンに助けられたからゴブリンに対して偏見はなく、元人間であるから人間だろうと差別はない。
一見筋が通っているような気がする話だが、どこか子供が考えたような作り話に思えなくもない。
だが、直接本人から聞いたノイドとしては、ショウの態度から、口調から、表情から、とてもこの話が嘘だとは思えなかった。
ゆえに混乱したのだ。今まで生きてきた中で出会ったことがない類の、衝撃的な内容で、とてもすぐに処理できるようなモノではなかった。
独りでは処理できない。ならば、ということで唯一、今、信頼することができるナダに相談しているというのに、そのナダの態度は拍子抜けというか、驚いた素振りが全く見えなかった。
(失敗だったか・・?)
ノイドとナダはいわば幼馴染である。
同じ村で生まれた同世代の男同士で昔からよく一緒に遊んだりしたものだった。
ノイドは昔から、いわゆるガキ大将のような性格で、村の中でも目立つ存在だった。村の子供たちは皆ノイドの後をついていき、ノイドもまた皆を引っ張る役目を担っていた。
ナダもノイドの後をついていた内の一人である。ナダは臆病で引っ込み思案であり、それは妻をもった今でも変わらなかった。
その性格ゆえか、他の子どもたちよりもノイドについていく、もとい、ノイドに頼ることが多かった。
ナダに頼られることは、ノイドにとって別に苦でもなく、むしろよく面倒を見ていた。
ナダは頼り、ノイドは頼られる。そんな二人の関係性から、ナダはノイドの言うことはよく聞いてきた。なので、今のような、ノイドがナダを頼って相談を持ちかけるなどめったにない出来事であった。
そうせざる負えない程、ノイドにとってショウの話は衝撃的であったのだが、そんなノイドの心情などどうでもいいかのように、ナダは素っ気ない返事しかしない。
やはり、まちがっていたのだ。悪い奴ではないが、臆病で、常におどおどしているナダに相談するのは愚かだったと、ノイドが話を切り上げようとしたとき―――
「――考えても仕方のない事じゃないか」
「は?」
ナダが予想外の言葉を口にしたのだった。
「どういうことだ?何を言ってんだ?お前」
「おいらが話を聞く限り、ノイドは別に疑ってないんだろう?ショウの話を。ちょっと混乱しているだけさ。
それに、その話が嘘だろうと本当だろうと、考えても正解なんてわからないじゃないか」
「お、おう?そうか…」
「それにおいら、なんだか最初ここに来たとき程怖くないんだ、ゴブリンたちの事。
けがしてるおいらの面倒を見てくれたり、ご飯をもってきてくれたり、おいらが嫌がるようなことは何もしてこないんだよ。
ううん。むしろいいことばかりしてくれる。そりゃ最初は警戒してたけど、なんだかゴブリンたちの笑顔が嘘だとは思えないんだ。
だからおいらはその、ノイドが聞いたっていうショウの話を信じるよ。おいらがゴブリンたちから聞いたショウの人柄と同じ感じがするしね」
衝撃的であった。
ショウの話に比べれば、さすがにショウの話の方が衝撃的ではあるが、それでもナダの話は十分ノイドに衝撃を与えた。
正確に言えば、話の内容よりも、ナダの態度、考えである。
昔から付き合いがあったせいか、ノイドの脳裏にはどうしても、後ろをついてくる臆病なナダが焼き付いている。
そのためどうしても、ナダを見るとき、昔の彼の姿を見てしまう。ささいな動きでさえも昔の彼に重ねてしまう。
のろまでどんくさい、臆病なナダ。その存在はいつまでも変わらないと思っていた。いつまでも自分が引っ張っていかなければいけないのだと思っていた。
しかし、それは間違いだったのだ。
自分が歳をとる分だけ、ナダもまた歳をとる。自分が経験をした分、ナダも同じくらいいろいろな経験を積んでいる。
普段は言わないだけで、ナダも自分の考えを持っていたのだ。自分が連れていたのではなくて、ナダがついてきてくれたのだ。
齢五十になって、初めてそれに気づき、ノイドは自分を少し恥じた。そして、ナダを見直したのだった。
「それじゃあ・・どうすればいい?どうやって自分を納得させれば・・ショウの話の真偽を確かめればいいんだ?」
「うーん…。聞いてみたらどうかな?ゴブリンたちの話を。
ショウの話が真実なら、ゴブリンたちもその話を知っているはずだし、ショウの行動にそれが表れている筈だよ。
ゴブリンたちの話を聞いて、客観的にショウを判断するしかないんじゃないかな?…駄目だね、おいらにはこの程度の事しか考え付かないや。
まあ、ノイドの好きにすればいいよ。ノイドなら何でもできそうだし、おいらはノイドについていくからさ」
いつもの調子で笑って話すナダ。
弱弱しく、自信がないように見えていたその笑顔は、今のノイドには少し違って見えた。
「いや、ありがとうよナダ。おかげですっきりしたぜ。
そうと決まればちょっと話を聞いてくる。何かあったら呼べよ」
わかった、と返事をするナダを後にして、ノイドはあばら家を出た。
ナダの言うとおり、ゴブリンに話を聞くしかないようだ。
幸い、時間はたっぷりあるのだ。じっくりと話を聞くべく、ノイドは歩き出した。
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○ボルの場合
「ちょっといい…ですか?ゴブリンさん」
「あん?」
狩りから帰ってきたところを、人間に話しかけられた。
今から武器の手入れをしようと思っていたところなのに間の悪い奴だ。
身長はやはり高い。種族の違いからくるものだからしょうがないとは分かってはいるが、見下ろされていて気分が悪い。俺を見下ろしていいのは長と大長だけだというのに。
白髪交じりの立派な髭をたくわえていて、それもまた気分が悪い。ゴブリンにとって高齢は尊敬の対象。髭は強さの証だというのに、人間にそれがあるのはいい気がしない。
と、そう考えていたところで、ボルはハッとした。自分が人間を睨めつけていて、そのせいで人間が気まずそうにしていることに気づいたのだ。
(おっと、しまった。大長に人間と仲良くするように言われているのだった。無下に扱ってはいけないな)
「何ノ用だ、・・・・ノイドサン」
できるだけ丁寧に、ボルは要件を尋ねた。
しかし尋ねられたの人間のノイドから見れば、その表情からは嫌悪しか読み取れなかった。
(いきなりこんなゴブリンと当たるとは・・・。いや、しっかりしろノイド・イーエル!ここでくじけてられない!)
「いやー、ちょっとショウの話を聞きたくて」
「ほう?我らが大長ノ名ヲ呼び捨てにするとは、お前ガ大長の客人でなけレバ殺しテいたところだ。運がいいなノイドサン」
「そ、それは悪かった。・・えーっと」
「ボルだ。」
「ボ、ボル・・さん?」
「ただの『ボル』だ。それデ、何ノ話がききたい?」
「あ、ああ。質問は簡単だ。君とってショ・・大長とはどういう存在だ?なんで大長についていく?」
「そんな事、簡単ダ。大長ハ強き存在だ。我らノ中の誰よりもナ。だからついて行く。強イ者に従ウのは当然ダ」
迷う必要がない、という様子でボルは答えた。
実際、ボルにとって、答えるのに迷う必要のない質問である。
ボルがショウについていく理由は、ショウが自分より強いから。ただそれだけの理由である。
ショウが長のリードや、人間に捕まっていたバルたちを助けてくれたからだとか、ショウが語る夢に共感したから、という理由ではない。
『強いものに従う』。これは小鬼の、もっと言えば自然界のルールである。
基本的には皆このルールに従い、知恵あるものならば、また違った自分のルールや信念に従う者もいるが、ボルにとってルールはこれだけであった。
信じている者は強さだけであり、それゆえに自らを鍛え、実力者は認める。
また、そのルールを信じているからこそ、絶対強者であるショウには服従するし、ショウの言うことは必ず守るのだ。
もしそうでなければ、嫌いな人間の話に応じようともしなかったし、そもそも自分たちの住処に人間を住まわせることなど許せなかった。
ショウが望んだ形ではないが、ボルもまた、ショウの夢の実現に向かう同志の一人であった。
「それだけか?他に・・たとえば考えに共感したからとかではなく?単に大長が強いからついていってるのか?」
「ああ、そうダ。他に理由なドいるか」
そうボルが言うと、ノイドは驚いた表情を浮かべたが、すぐに持ち直すと「ありがとう、また」と言ってこの場を離れたのだった。
「変な奴ダ。人間ハ変わっテいるな」
そうつぶやいて、ボルは当初の予定通り、自分の武器の手入れをするのだった。
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○バルの場合
「ん?なにか用カ、ノイドサン」
家から少し離れた訓練場。そこで素振りをしていると、今群れで面倒を見ている人間のノイドサンがやってきた。
髭をたくわえ、腰に斧を携えていて、年齢にしては見事な肉体がフクの上からでもわかる。
かつて見た人間のドイドに比べると、ドイドは人間の間でもよほどだらしない体だったのだとわかる。もう一人面倒を見ている「ナダサン」のほうがドイドよりだ。
「腹が減っタのなら、女に言っテくれ。ここには食べ物ハない」
「いや!違うんだ・・。少し話を聞きたくてな…いいかな?」
「話を・・?」
変わった人間だな、とバルは思った。
バルが知る人間は数少なく、その誰もが自分と会話をしようとはしなかった。
大抵のものは剣を向け、唯一1人だけは首輪をはめた。大長のショウや、長のリードから、いい人間はいると聞いていても、そんな人間には今まであったことがないので、バルにとって人間とはやっぱりそういうやつらであった。
「それはいいガ・・何の話ダ?俺に話せる事なド狩りの仕方ぐらいしか・・」
「俺が聞きたいのは、君たちの大長の話だ。単刀直入に聞くが、君にとって大長とはなんだ?正直に答えて欲しい」
「俺にとって・・大長とは・・?」
バルは腕を組んで考える。
今まで、そう改まって考えたことなどなかった。もちろん、尊敬しているし、従うことに不満などまったくない。
でも改まってそう聞かれると、考えざる負えなかった。ノイドにとっては簡単な質問でも、バルにとっては簡単なようで深い質問だった。
「俺にとって―――」
「うん?」
数分考えたのち、バルは口を開いた。
「俺にとって大長ハ・・信じられル人だな。長以外で初めテついていきたイと思っタ人だ」
「・・なるほど。それはなぜ?」
「うむ・・俺はこの前まデ人間に捕まっていてナ、危うく『どれい』にされるところだったのダ」
「それは・・」
「そこを助けてくれたのが大長ダった。牢屋ニいた俺に、絶望しテいた俺に希望ヲくれたのだ。」
奴隷ときいて気まずそうにしたノイドの事など気にせず、バルは続けた。
その時の事を思い出しているのか、若干嬉しそうである。
「つまりそれで従うようになったと・・」
「いや、それだけではナイ。ついて行きたいと思ったのハそのあとだ。
大長は俺ニ約束した通りニ長を救けだし、また、我等も牢屋かラ救い出してくれた。
そして、長たり得るほどの強さヲ我等に見せてくれた」
「君も・・強い者に従うのか?」
「確かに、強いものニ従うのは道理だガ、俺が大長について行きたいト思ったのはソレダケデはない。
俺が大長の夢を手伝いたイと思ったからだ。牢屋で聞いタ時は無理だと思っタが、皆と一緒に改めて聞いた時、俺は大長ナラ実現できルと感じたノダ。
大長の夢が叶えば、我等以外のゴブリンも、牢屋ニいた時ノ俺のよウに絶望している者達にも、大長が俺にくれた希望を与えらレルと思ったからだ。
大長には強サだけでナク、強い思イがある。俺は大長について行き、少しでモ大長に恩を返したいノダ」
「なるほど…よ、よくわかった。ありがとう」
そういってノイドは踵を返し、家がある方角へと戻って行った。
ノイドの反応を少し変に感じたバルだったが、すぐに興味をなくし、また素振りを始めるのだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
○ガンの場合
「隣いいかの?」
「あ、ああ」
驚きながら返事をするノイドの隣にガンは座った。
自分と同じ位髭を生やしているので、ガンからすれば同い年の気分だが、傍から見れば、その身長差から、ガンの方が年寄りに見える。
もってきたひょうたんの内の一つをノイドに渡し、自分はそのひょうたんの中身の酒をひと口あおった。
渡されたひょうたんを訝しんでいたノイドだが、ガンの飲む姿を見て、意を決してガン同様酒をひと口あおったのだった。
「酒か」
「そうだとも。人間の酒はうまいのう。わしが持ってきたのは内緒じゃぞ?カカッ」
いかにも陽気という感じでガンは笑う。
「俺になにかようか?年寄りゴブリンさんよ」
「ん?用があるのはお前さんじゃろ?昼間ずっと若い衆に話を聞いておったじゃないか」
「見てたのか・・・」
「そりゃあな、カカッ」
ノイドがゴブリンに話を聞き始めて、とうに数時間が経過。時間はとうに夜になっていた。
なにも数時間ぶっ通しで話を聞いて回っていたのではない。所々休憩をはさんだり、座って考え事をしていたら夜になってしまっただけだ。
そんな行為を見られていたのかと、ノイドは少し恥ずかしくなったが、そういえばこのゴブリンには話を聞いていなかったと思い、会話を続けることにした。
「わざわざ、話を聞かれに来てくれたのか?」
「そうだとも。わしも人間と話すなど久々じゃからな、楽しみじゃよ」
「ん?まえに話したことがあるのか?」
「ああ、わしは昔奴隷でな。よく主人と会話したものじゃよ」
「それはーその・・・」
「あー!気にするでない!今ではいい思い出じゃ!そんな事より、皆に何を聞いておったのじゃ?ん?」
「そうか…。俺が聞いていたのはここのゴブリンにとって大長とはどういう存在かってことだ。あんたにも思うところはあるのか?」
「なるほどのぅ。わしが答える前に聞きたいんじゃが、そんな事を聞いてどうするつもりじゃ?何の目的があってそんなことを聞く?」
「俺はー・・俺は確かめたいんだよ、お前らの大長の、ショウっていうやつがどういう人なのかを。
あいつの言葉を信じていいのか、あいつ自体を信じていいのか、俺一人じゃ決められないんだ。だから皆の評価を聞いて回ってる。まあこれは俺のアイデアじゃあないけどな」
ノイドは酒をひと口あおりぷはーっと息を吐いた
「ふむふむ。お前さんの目的は分かった。じゃが、もうわしの答えを聞くまでもないんじゃないか?」
「・・どういう意味だ?」
「言葉通りの意味じゃよ。この時間になるまで群れのやつらと話をしたじゃろ。言い方は違えど、皆同じことを言っとったはずじゃ。
そしてそれはお前さんの思った通りの、お前さんが大長に感じたとおりの印象だったのではないか?だから聞くまでもないと言ったのじゃ。どうせわしも同じことを言うからの。カカッ」
「・・・・」
「お前さんは本当は分かっているのに認めたくないのだろう?いや、認めるのが怖いんじゃ。
なぁに気持ちは分かるぞ。誰だって変化は恐れるものじゃ。それはゴブリンだろうが人間だろうが変わりはせん。
じゃがうちの大長はその変化を自ら起こそうとしておる。そんな大長のことを量るならば、お前さんとてそのままではいられないのではないか?」
「・・・・」
「うーむ、歳をとると説教臭くなってしまっていかんな、カカッ!
余計な事を言っていたらすまないな。年寄りの妄言だと聞き流してもらってよい。
お前さんがどんな答えを出そうと、わしの知るところではないからな。ただ!
ただ一つだけ言っておかなければならないのは、もしお主がわしらと対立する答えを出したのならばそれ相応の覚悟はしておけということじゃな。大長が許しても配下のわしらが許さんからな」
「・・・・」
「では爺はこれで失礼する・・・、一応言っておくならば、わしは大長をこれ以上ない程の長だと思っておるよ。ではな」
カカッと笑うとガンは立ち上がりその場を去った。
後に残されたノイドはただ黙って酒を煽るのであった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「おーおかえり」
あばら家に帰ってきたノイドにナダは声をかけた。
ノイドは返事せずに、ただ黙って座る。
「ナダよぉー」
「なに?」
少しの沈黙の後、ノイドは口を開いた。
その声には疲労の色が濃く見えたが、ナダは構わず聞く姿勢を保つ。
「話を・・ゴブリンたちに話を聞いてきた・・」
「うん、それで?」
「答えは・・ある。今、俺の頭の中には昼お前に話したことの答えがな」
「なるほど」
「だが正直あってるという確信がねぇ。むしろ間違っている気がするんだ。だがそれ以外考えらねぇ・・だからよぉナダ」
「なんだい、ノイド」
いつもの覇気は感じられず、年相応の弱った様子でノイドは話す。
こんな姿は村にいる誰もが見たことはないし、言っても信じてはもらえないだろう。
それほどまでに悩み、悩み、悩んでいることをナダは知っていた。だからノイドのそんな態度にも動揺せずに、ナダは静かに話を聞き続ける。
「それでも俺についてきてくれるか?」
「もちろんだよノイド」
ナダは即答した。
そんなこと聞かれるまでもないのだ。
ナダにとってノイドは太陽のように、皆を明るく照らす存在である。
臆病でおどおどしている自分を、嫌な顔せず引っ張ってくれる存在。
昔からそうだったのだ。歳をとったからと言って、それが変わるわけではない。
それは、したくないこと―最近で言えば森に入ったこと―をさせられたこともある。でも決してそれは無理やりではない。強引ではあるがやると決めたのは自分であるのだから。
ノイドについて行って、失敗したことはある。でも後悔したことはない。なぜなら必ずノイドは皆がよくなるように動くからだ。
そんなノイドが出した答えなら、たとえ間違っていてもついて行く。ノイドなら信じてついて行けるのだ。
「そうか・・。ありがとうよ、ナダ。じゃあ決まりだ、俺の出した答えは――」




