悪魔の囁き 私は殺人犯!!
#時空間
アルテミスは怒り狂っていた。
黒騎士ゴードンは敗れ去り、賢者も三人倒され火の賢者も戦える状態ではなかった。
「おのれえええ、どいつもこいつも役立たずばかりで。」
すると土の賢者が歩いてくる。
「アルテミス様ご心配なく。空の巫女はすでに見つかっております。」
「ではなぜ奪いに行かぬのじゃ。」
すると土の賢者は笑い出す。
「あちらから来ますよ。」
#8:00 モトクロス部部室
「お疲れ様でした。」
大地は着替え終わるとすぐに教室へ向かった。
今日の日直だったので部活を早めに切り上げた。
教室へいくと一人だけ座っている女生徒がいた。
「佐山さんじゃないですか。」
「おはよう大地くん。」
ソフトボール部の佐山さんは正義感が強く活発な人だった。
「佐山さん今日は朝練じゃないんですか?」
「そう・・・なんだ。ハハ・・・ゴホン!!」
なんだか様子がおかしい?
わざとらしいと言うか、妙に緊張してると言うか。
その疑問の答えはすぐにでた。
「進藤・・・いや、大地くん。好きです。
私と付き合ってください!」
「結婚を前提に!?」
何を馬鹿なこと言ってるんだ。
予期せぬ自体が起こると何時も変なことを言ってしまう。
すると佐山さんは笑い出した。
「大学生になっても付き合ってくれるならそうしたいな。返事はいつでもいいからお願いね。」
すると佐山さんは教室を飛び出して行った。
「・・・・・どうしよう。」
しかし事件はすぐさま起こった。
ドン!!
何かが落ちる音だ。
すぐさま駆けつけると階段の下に佐山さんの姿が。
頭を少し切ったようで多少流血していた。
すると誰かが走り去って行く。
もしかして故意!?
「まてっ、誰だ?」
すぐさま追いかける。しかし、すでに遅く後ろ姿しか見えなかった。
「女生徒・・・・、それより先生を。」
先生を呼ぶとすぐさま保健室に運ばれた。
幸い頭の傷は擦りむいただけであとは足を軽く捻挫しただけだったようだ。
「全くやんなっちゃうね。一応早退になっちゃった。」
「そうか・・・・安心した。ところで落ちた時近くに誰かいなかった?」
「いないけど落ちる直前頭の中に声が響いたの。害虫は向こういけ、害虫は近づくなって。」
どうやら最近そう言った事件が頻繁に起ってるらしい。
教室に戻ると佐山さんの友人達からいろいろ聞かれたので最後の事柄を除いて全て話した。
その日1日も何かおかしかった。
女生徒や男子生徒が頻繁に頭痛を訴えたり嘔吐したりした。
それも全学年で。
そして美香の様子もおかしかった。
いつもは明るいのに今日は暗くぼんやりと考え込んでいる。
わからない。ただ言えるのはこれがアルテミスの仕業の可能性があると言うことだけだった。
放課後そのことを霧人先輩に相談して見た。
すると、
「まあ、アルテミスのせいかはわからないが階段の転落事故は多発している。
先生達に頼まれてこれから監視カメラを設置しに行くところなんだ。」
それを聞いた大地も一緒に設置しに行くことになった。
#18:00 モトクロス部部室
練習が終わりシャワーを浴びて帰ろうとした時であった。
大地は携帯を教室に忘れたことを思い出した。
校内は夕日で少し不気味であったが携帯を見つけるともう暗くなり始めていた。
急いで階段をおりていると1年生とぶつかった。
「おっとすみません。」「私こそよそ見しちゃって・・・・。」
よく見るとマネージャーの高宮さんだった。
どうやら下校途中に忘れ物に気づいたらしく戻って来たようだ。
次の日朝早くに霧人先輩から電話がかかって来た。
急いで学校に行き部室にいくと真破先輩もいた。
「どうしました。」
「昨日高宮が階段から落ちて病院に運ばれた。」
すると俺と別れた後の映像が流れた。
高宮が階段を降りようとした時頭を抱えて苦しみ出す。
その瞬間転落した。
だが問題はそこではなかった。
高宮が苦しんでいる時階段の影から誰かが見ている。
「ズームして画像を綺麗にする。」
すると犯人の顔が現れた。
「美香・・・・・・・・・。」
つづく