怒りの剣術!! 美香の心の闇
黒騎士は疾風のごとく切りかかった。
その剣技はまさに専極と言う感じであった。
しかし水の賢者も負けてはいない。
今戦っているのはシャチショーの会場。
その大量の水を水の賢者は年度のように軽々と操る。
「私の分散水矢得とご覧あれ。」
無数の水の矢がシャワーのごとく大地とゴードンの鎧を傷つける。
水で攻撃しているのに摩擦で火花が飛び散る。
「くっそ、危なくって近づけない。」
『ならば不意打反射。』
すると魔法陣が目の前に現れた。その魔法陣が攻撃を水の賢者の背後から乱れ打たれる。
すると水の賢者はシャチで攻撃を防ぐ。
鮮血が噴き出し激痛で悲鳴を上げるシャチ。
「全く、下等な人間に飼い慣らされた哀れな動物ですね。」
その言葉を聞いた直後大地の周りに風の渦ができ始める。
「てめぇ・・・・・そろそろキレたぜ。」
『風雷神・・・・、お前・・・・。』
その怒りと気力にゴードンがひるむ。
「ゴードン、剣を貸せ。」
するとゴードンはその変貌に驚いたのか剣をすぐさま渡した。
「凄い殺気、急いで撤退を・・・・。」
「その逃げる姿勢がシャクにさわる!!」
風斬丸で右腕を切りつける。
「多人数で一人を不意打ちし。」
ゴードンの剣で胸を、
「人を騙して情報を得てぇえええ、」
二つの剣を振り上げる。
水の賢者も防御の体制を取る・・・・、
しかし間に合わない。
「罪もない動物を盾にしたてめえは地獄の底のもっと奥底で永遠にくさりつづけやがれぇぇぇえええええええ!!」
二本の剣が肩を切り裂くと同時に地面へと叩き落とされた。
ドッゴオオオオオオオオオオン!!
強大な音が鳴り響く。
「くっそおおおおお、舐めるなこのくそやろおおおおお。あたしの本気を見せてやるよ。」
その体は強大なハサミを二本持つ巨大な甲殻類のような姿だった。
「水魔神ガニメデスター!!」
ガニメデスターの口とハサミの付け根からシャボン玉が勢い良く飛び出してくる。
それが鎧に当たると溶け始めた。
「溶解泡か、ならば爆心雷風。」
雷風神になると雷雲大名を振り下ろす。
しかしその硬いからに傷一つつかない。
すると大地の背後からゴードンが券を持って襲いかかる。
二人は交代交代に切りかかるがその殻には傷一つつけられない。
その時二人の剣がガニメデスターのハサミに掴まれた。
「デュヒヒヒヒヒャヒャ、まずはこの剣を溶かしてやるぞおお。」
再びハサミの付け根から泡とシャボン玉が・・・・・・。
すると二人は笑った。
『泡がでていると言うことは電気を体内に流せるな。』
「爆雷大名電光!!」 「漆黒大雷撃!!」
剣からの電撃が泡を伝ってガニメデスターの体内に流れ込む。
ガニメデスターは悲鳴を上げる暇もなく黒焦げになった。
焦げ臭い肉の焼ける匂いとともに海鮮料理の香りがした。
すると大地は瀕死のシャチの傷をアークの力で癒した。
シャチは元通り元気になった。
『また会おう、進藤大地。』
去ろうとするゴードンを大地は止める。
「死ぬなよ・・・・。」
『六式と再戦するまでは何が何でも生き残ってやる。』
ゴードンは黒い魔法陣の中に消えた。
すると里香がいない。
黒焦げのガニメデスターが動く。
「・・・・・巫女・・・・・・・いただき・・・・・・・・ひゃはは・・・・・ひゃ・・・・・・・・。」
ガニメデスターは死んだ。
#17:00 大地宅
大地の心は荒れていた。
ついに地の巫女も守れなかった。
そんな中ドアチャイムが鳴り響く。
「はい。」
ドアを開けると真破先輩と霧人先輩だった。
「里香がさらわれたんだって?」
「撫子もさらわれたってさっき聞いたよ。」
二人とも被害者だった。
ついに真実を話す時が来た。
大地は先輩達に全てを打ち明けた。
#2:34 一之瀬家
美香の目の前に現れる生徒会長。
里香、そして・・・・美琴。
彼女らが得体の知れない化け物に食べられる。
それを見つめて大笑いするもう一人の自分。
「こんなの私じゃない。望んでない。これは夢。幻想。」
目を覚ますと真夜中だった。
「また・・・・・あの夢。」
つづく