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1. プロローグ

 バイトで足がパンパンになったため、ソファで横になりながら、テーブルで勉強している弟に聞いた。


「ねぇ、優樹〜、お姉ちゃんなろうで小説家書こうと思うんだけど、どんなあらすじがいい?

 なんっにもアイデア浮かばないから、なんか思いついたの言ってみて〜」


 看護大学3年の私は、早くに父を亡くして女手一つで私達兄妹を育ててる母の負担を軽くするため、ほぼ毎日ドーナツショップでバイトしている。いわゆる苦学生の私の趣味は、なろうの小説を読み漁ることだ。


 バイト後は学校のレポート提出に追われる日々のため、バイトの同僚とはプライベートでの接点は全くなく、恋人なんてできる気配すらない。必死にレポートを書き、寝る前のベッドでのほんの一時に、気になるタイトルの小説を読んで寝る毎日を送っている。

 読むのは大好きだが、もちろん小説なんて書いたことがない。

 なんか書いて投稿して大ヒットしたら、この労働の毎日から抜け出せるのになぁ〜と思って、高校2年の弟につい聞いてしまった。

 家族3人協力して暮らしているせいか、私達家族はとても仲が良い。

 だから、くだらない質問にも弟はさらっと答えてくれた。


「ん〜…看護学生が異世界トリップして、その知識で無双する。とかじゃね?」


 ……いやそれ…めっちゃありきたりだから。

 そんな設定のものすでにいっぱい読んだわ。と苦笑しつつ…

「まあ。実際小説なんて書く暇も才能のカケラもくそほどないんだけどねぇ〜。才能ある人がうらやましいよ、ほんと」

 とぼやいて重い身体を起こしつつ、お風呂場に向かった。



 まさかね…その2日後にそれが現実に起こることとなるとは…

 その時は夢にも思わないよね。

 いや、夢なのか?


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